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冒険者と奴隷少女の日常  作者: 超青鳥
行く果てを語る上での蛇足 その3
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リューンとレイス15

護衛達と別れ、やたらと懐かしく感じるパドルアの町を歩く。

荷馬車に残る携帯食があるので、オルビアは宿の近くを通ってくれるらしい。



流石に長旅に疲れた様子のグラニスが別れる。

後日再び養成所で会う約束と、ひとしきりの挨拶を済ます。

諸々世話になりすぎた。

レイスの小型の杖の費用だけでは足らないだろう。いつか払い終えられるのだろうか…。



次にミリア。

レイスと別れ際にこそこそ話をしていた。

…その後、一発殴られた。



少しふてくされた顔のスライ。

ささやかだが、帰りは少し食事の量を増やしていた。

残念ながら気付いていなかったようだ。

念の為それを言った所、何ともいえない顔をしていた。

別にそれで貸し借り無しとは思っていないのだが。



いつもの宿の前で手綱を掴むオルビア。

俺が荷物を運び込む間、レイスと何か話していた。

「それじゃあな」

「あぁ、ありがとう。またな」

満足そうな顔をして振り向くオルビアは、すぐに見えなくなった。

これからギルドに一度戻るのだろう。大変だろうが、…手伝える事も無い。





見慣れた階段を登り、背中に背負った大型の鞄を下ろす。


久々の、慣れたベッドに座るレイス。

向かいの椅子に座り込む俺。

どちらからともなく、小さく笑う。


「夕食までに少し片付けて浴場にでも行こう」

「そうですね…」



やはりひたすら懐かしく感じる食堂でいつものように食事を切り分ける。



いつものように。

それは正しいようで、間違いだろう。

俺と彼女の関係は明らかに変わった。


明日は休むとしても、明後日。

レイスとギルドに向かい彼女の名を登録する。

どういった依頼を受けるかは決めていないが、ゆっくりと考えよう。

彼女を守りつつの戦い方も考えなければいけない。


そして、ここでまず一番最初に変わった事。

少し狭いのだが…俺は。

床で眠る事はなくなった。


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