3/24 躁状態
3/24
昨日のせん妄から一転、今日は話が通じると思ったら、躁状態になった。と思ったら、どうにも私を犯罪者にしたいらしい。
朝は10時近くまで寝ていたので起こすと『おなかすいた』で始まり、動きもスムースだし、家を他と間違える事もない。話もちゃんとできる。朝いちばんで行った琵琶の葉エキス温湿布が効いたのだろうかなどと楽観的な事を考えつつ、トイレ介助、食事だしなどをする。
午前中は穏やかに過ごしていたが、午後になると「今日は何をしたらいいの?」。したいことがあるのなら、やればいいと思うよ、ここは家なんだから。好きに過ごして、と言うと不思議そうな顔をしていたが、そのうちにまた『金が~』『返せ~』と始まったので、さっさと部屋に逃げ、そして出勤。
愛犬が昨日から足を引きずっていたので一緒に出勤。関節炎ではという診断に一安心しつつ、帰宅後そのまま庭に出すと、鍵を閉めたはずの出入り口窓が少し開いている。え? 閉めなかった? 犬を連れて行く前に庭に出して……いや、鍵を閉めた。今日は誰も来ないよと母に言いながら閉めた。確実に閉めた。ならだれか来た? 来たとしても鍵は開かない。母が中から開けなければ。
さらにオソロシイ事に、落ち葉を掃き集めた段ボールが、置いて合った所とは全く違うところに転がっていて、更に中身がない。風で飛んだにしてもそこまでは転がらないだろう。やはり誰かが来たのか??
慌てて犬と共に部屋に入ると、母はいつものコタツに普通に横になって起きていた。
とりあえず「窓を開けたの?」と聞くと「開けてない」というこれまたオソロシイ答えが返ってくる。母の元に行くと、私が放置していたペットボトルがコタツにある。さらには窓をあかないように入れているコーナーガードが放り投げられている。
なるほど珍しくこちらの部屋に来たのか。それ自体は問題ない。家だから好きにしたらと言っているし、おかしなものはおいていない。薬も見えないし、手の届かないところに置いてある。
窓に関しては、鍵が開いて窓も開いていた、と言うと、「臭い匂いが来たから」とまた謎な答えが返ってくる。せん妄には匂いもついているのか。
本人が開けたのならば問題はないが、窓を開けたという事は外に出る可能性も出てくる。さすがに歩けないと認識しているので外には出なかったようだ……いや、あの段ボールは一体……? あまりに追及するとオソロシイ事になりそうなので、質問は打ち切る。
コタツの上の食べ残しなどを片付け、夕飯に卵かけご飯を所望したのでそれを出す。そこでまた『金をやるから~』『家にいて欲しくないんでしょ』と思い込みで発言を始めたので、これを聞いているとこちらがおかしくなるからとさっさと自室にこもる。
1時間で様子を見に行くと、トイレというので介助をする。その間にふと見ると、母が寝ていた場所に何かが落ちている。どこかで貰った塗り薬のようだ。またこんなものを勝手に持ってきて、と病院の薬袋を見るとそこに『ころされそう(母の名前)』の文字が書き込まれている。
ああ、またこの人は私を殺人犯にしたいのだ。昼間に自室に逃げる前も『全く恥だ、警察沙汰だ、町中の噂になる。それでいいのか』と言っていたのでさっさと逃げたのだが、泥棒の次はまた殺人犯だ。
どうしてそこまで私が憎いのか。
トイレから戻ってきた後に、その書き込みを見せて、買い込んである母用のインスタント食品を全て渡して、「明日は兄が帰ってくるから、全ての面倒を見てもらってくれ」と言って自室に来た。
認知が歪むと、一番近しい人を攻撃対象にするのは知っている。しかしその心理がわからない。AIによると
『脳の「前頭葉」などの機能が低下すると、感情をコントロールする力が弱まり、怒りを抑えられなくなります。本人にとっては、日常のささいな変化が「毒を盛られる」「殺される」といった極端な恐怖として感じられ、自分を守るための必死の防衛手段として攻撃的な言動をとっているのです。 』
だそうだけど。その結果、その一番近しい人を遠ざけてしまうのに、それは理解できないのか。
『一番近い人を攻撃するのは、「この人は絶対に自分を捨てない」という本能的な甘えがあるからです。しかし、その「甘え」を制御する理性のブレーキが壊れているため、相手が壊れるまで攻撃を止めることができません。』
悲しいねえ。結果周りから人がいなくなる。それが認知のゆがみか。他人なら聞き逃せるし、施設なら担当変わればいいだけだけど、家族はそうはいかないから追い詰められてしまうんだろうね。
私はまだ仕事に出ているから良いけれど──それも母は仕事を辞めて24時間介護しろと言っている──、本当に一日中一緒に居たら壊されますね。
医療付きの施設ももうケアマネと話は出来ているので、本人がその気になればそこへ行かせたい。その気にならなくてもそろそろ行ってもらわないと、無理だろう。
ようやく足も細くなってきて、尿の色も薄くなってきて、腹水も減ってきたように見えなくもない。抗がん剤が効いてきたかも、という望みと、せん妄が酷くなってきているのに治療の意味? という焦燥感が交互にやってくる。
ただせん妄に関しては、前回も改善したからもしかしたら、という一縷の望みもある。だがこれが酷くなると本当にまた警察沙汰になるから、しばらくひとりには出来ない。
一進一退なのか、3歩進んで4歩下がっているのか、全く見通しがつかない。
とりあえず今週の診察での血液検査の結果次第だろう。悪くなっていたらもう諦めるしかない。
良くなっていたら・・・また迷うだろう(笑)




