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次の日俺は新しく来た娘達に武器のリクエストを聞くと、意外な武器を所望する人物がいた。
エルルカとエレナである。
先ずはエレナである。
彼女は殴るというか潰せる鈍器である。
うん、どこかに鈍器を振り回す聖職者がいたような気がするが深く考えないようにしよう!
そしてその時はポーカーフェイスで乗り切ったが実際は冷や汗ダラダラで顔に出てたら病気かって位に顔面蒼白になっていたかもしれない。
彼女が選んだのは鋏である。
だが唯のでは無く彼女の身長位のである。
彼女の身長は160cm位なので如何にデカいかは分かって貰えるだろうか?
何故彼女が鋏になったのか?と言うと、うん俺のせいかもしれない。
何故かって? 何げなしに言った一言がキッカケである。
彼女達四人に武器について話した辺りまで遡る。
「なぁ君達の武器について聞きたいんだがリクエストってあるかい?」
「はい、私は短剣が欲しいです!」
と最初に言ったのは、オルカである。
「OK、だが理由ってある?」
「私の父が短剣を使っていて私も子供の時から教えられましたので」
「なるほど、エレナは?」
「私は、鈍器になる物が良いですかね?」
「ッ・・・・・・・・・その心は?」
「血を見るのが余り好きではないんです」
「だが鈍器は重量があるから厳しく無いかい?」
「多分大丈夫だと思います。
こう見えて私結構力持ちなんです!」
「そ、そうか分かった。
いくつか作るから出来たら試してみてくれ」
「はい」
「アリアはどうかな?」
「わたくしは、分かりません」
「?」
「わたくしは武術と言った事は何も教えられず、如何に位の高い御相手を射止めるか?と言った教育しか教えられていませんでした」
「差し支え無ければどんな事を教えられるんだ?」
「そうですね、マナーは勿論、ダンスや音楽、御相手を支える為の勉学等ですね」
「やっぱり大変そうだね」
「そうですね、当時は義務としてしていましたので今から思うと無駄な事をしていたと痛感しています。
結局教えられた物は何一つ意味はありませんでしたから」
「・・・・・・ダンスが出来るとの事だけどバランス感覚や足の動きは良いんだよね?」
「?、ええダンスに関しては得意でしたので自身はありますが?」
「だったら鉄扇を使うのはどうだろう?」
「テッセン? って言うのはどういった物でしょうか?」
「鉄扇って言うのは、金属で出来た扇何だよ。
扇はわかるかな? こう開いたり閉じたり出来る半円見たいな形なんだけど」
と手を使って説明すると、
「もしかして、セーンスでしょうか?」
「?、セーンス?」
「はい、ご主人様の説明と形からして恐らく其れだと思います。
昔ある人が作りとても美しい絵を描いて世の中に流行らしたと言われています。
当時は女性に人気で如何に表面の絵柄が綺麗なセーンスを持っているかで、女性の価値が決まったと言われています。
当然今はその様な価値の決め方は古くなりましたが、今でも絵柄の綺麗な物は大変価値がある物として取り引きされているのは変わっていません。
其れだとしたとしても、美術品としての価値はありますが武器としては無理なのではありませんか?」
と説明してくれたのを聞いて、おい完全に転生者だろ其れ広めたの。
そして、思うことが一つ昔の転生者よちゃんと名前を伝えろや! と本人に言ってやりたくなった。




