連載における文字数と、掲載間隔とPVの関係
目次
1.はじめに
2.前提条件
3.一話の文字数とPVの関係性
4.掲載テンポとPVの関係性
5.総文字数と部分数とPV
6.最後に
1.はじめに
このエッセイはPVの伸びと掲載間隔、文字数などにフォーカスした経験則による分析を綴った物です。
これから連載小説を書く方や既に書いている方で、「私の掲載頻度って遅い?」「一話何文字くらいがベストなの?」と悩んでいる方には参考になるかも知れません。
理由は後々述べていきますが結論だけ先に乗せておきます。
一回の掲載に最適な文字数は二、三千文字前後です。五千文字あったら嬉しいけれど、決して必須などではありません。
掲載間隔は週に一回を割り込むと、遅いと思われます。週に二回もあれば十分で、毎日できる方はそう居ません。仮に毎日アップしたとしても、面白くなければ意味は無いです。
対比のために完結済みの小説「装虹のエルギア」(以下小説A)と、二〇二二年六月時点で連載中の小説「四ツ目のハガネ」(以下小説B)を用いています。この小説は私が執筆した小説です。
読み合いや相互評価等に頼らず、真面目に小説を書いている方々の一助となれば──幸いです。
2.前提条件
小説Aは二、三千文字で、週に二回を目処に乗せました。
一方小説Bは五千文字、週に一度を目処に乗せています。
つまり小説Aに比較して、小説Bの方が倍の文字数で掲載頻度は半分です。
この条件でPVは変わるか。評価や注目度は変わるのか。具体的に記したいと思います。
3.一話の文字数とPVの関係性
結論から言えば、少ないです。
正確には“五千文字”と言うのは、必要以上に長いと言えます。
二千文字で半分の小説Aと、五千文字で一話の小説B。在る読者の感想によると「小説Aの方が読みやすい」、です。
これはあくまで私見になりますが、二つ要因があると思います。
まず“小説を読もう!”は小説を読むのに特化しているサイトです。そのためページめくりの速度など、読みやすさにかなり優れています。
勿論これが1シーンずつなら流石に読みにくいとなるでしょう。しかし二千文字前後なら、あまり問題にならないようです。
次にブックマークの存在です。ブックマークのしおり機能などで、どこまで読んだかは記録できます。
しおりはページごと、つまり部分ごとに着けることが出来る仕様です。一部分が長すぎれば当然“どこまで読んだ?”が発生します。
以上から二千文字以上あれば特に問題無いと思われます。
また一つの部分が長いほど、掲載速度は低下するでしょう。むしろ長くしすぎた小説は、人の目に触れる頻度が減ります。結果PVも当然減ります。速筆なら問題ありませんが。
事実、小説Bは第一話のPV数からして少ないです。第一話のPVは面白さ、内容と一致しません。読まなければ小説の中身など誰にも分かるはずがないですから。
4.掲載テンポとPVの関係性
掲載テンポとPVには密接な関連性が見られます。
週二回の小説Aと、毎週の小説Bでも違いました。
掲載テンポが早ければ早いだけ、人の目に触れやすくなります。これは“小説を読もう!”のシステムに、大きな原因があるようです。
普通に検索した場合、更新された物が上に出て来ます。ユーザーがいつ検索をするのか、それはユーザーにしかわかりません。当然、更新頻度が高い小説が目にとまりやすくなります。
小説Aでも小説Bでも掲載日が一番読まれました。掲載回数が多い分だけ、小説Aが読まれる道理です。
ただし、当然マナーはありますが。
モラルだけを考えた時点でも無意味な更新は良くありません。サーバーにも負荷を書けるでしょうし、悪事もまた当然目に付きます。
無理をしない程度にテンポ良く。結局それが一番良いでしょう。
5.総文字数と部分数とPV
この項目の説明がおそらく、最も難解なものとなります。
まず、前提として長い連載小説ほど“手に取られやすい”です。
ネット小説の場合は特に、途中で投げ出される事があります。エタると呼ばれる現象ですが、読者はこれを当然嫌います。
しかし長く続く小説ならば一応オチは付いているでしょう。「いきなり三話で終わったんだけど?」なんてことは起こりづらいはずです。
なろうで賞の応募条件に、文字数があるのもこのためですね。大抵八万文字以上〜十万文字以上となっています。
問題はその“指標”が“どこ”かです。
総文字数が十万文字以上? 総部分数が二十個以上? 五千文字一部分とするならば、五千かける二十で十万です。
“小説を読もう!”では総文字数、総部分数が掲載されます。
ではどちらがより重視されるのか? 正直私にも、わかりません。
私にわかるのはどちらにしても、長さはかなり重視されています。逆に言えば書き始めたばかりで、読者が着くのは非常に希です。
前に書いた小説があるのなら、そこから読まれることもあるでしょう。
なんにせよ長く続ける事で、読者が着きやすくはなるはずです。
6.最後に
ここまで長々書いてきましたが、私もまだ試行錯誤してます。アクセスを見て一喜一憂し、悲嘆に暮れていることもあります。
せめてこの情報が皆様の少しでも役に立てば幸いです。