200文字小説集 vol.2 社交辞令婚(200文字小説) 作者: 日下部良介 掲載日:2019/08/09 今、ウエディングドレス姿で隣に居るのは会社の後輩。彼女は社内のアイドル的存在だった。 そんな彼女を射止めたきっかけは社交辞令で言った言葉だった。 「僕が独身だったら君の様な子を選ぶよ」 その夜、妻が死んだ。 駅のホームから転落して電車にはねられたという。若い女に押されたとの目撃証言もあったが、結局、事故死として処理された。 葬儀には彼女も来ていた。そして、僕の顔を見て嬉しそうに笑った。 「独身になりましたね」