いぢわるうけつけさんとせんぱいぼうけんしゃさん(ようこそ冒険者ギルドへ)
何でだろう目の前の受付さん、ポブラさんの冷たい笑顔のせいで時間が飛んでた気がするのは何故だろうか?具体的には5日くらい?主に世界の裏側を覗いてしまったようなそんな気分だよ。
そう言えば彼女の嘘泣きのせいで俺は過去最大級のピンチに陥っているんだった。どうせ何を言っても酷い目に遭うのならいっそこのまま出て行って黒猫さんか東雲工房さんに匿ってもらうのがベストではないか?
「フ、フフッ、フフフ。引っ掛かりましたねケイ様!私の事を散々待たせたお返しです!」
ウソダ!ゼッタイ二、ウソダ!コイツハ、オレガコマッテイルノヲミテタノシンデタ!
ケイの心が負の感情に満たされた事によって胸元の殻晶が黒く染まっていく。
「コラッ、何をやってるんですかポプラさん!」
受付さんの後ろから声がしたと思ったら声に続いてスパーンと気持ちの良い音が受付の頭から響く。
「いったーい。な、何をするんですかカズマさん!」
「何をするじゃない、よね?冒険神の巫女が加護を受けし戦士をいぢめるのは頂けないのではないでしょうか?み、こ、さ、ま」(今のケイくんにカルマ値が溜まるような真似をされたら困るって。ー3000に到達したら裏ダンジョンに入れるようになるだから。)
ん?この人はまさか冒険者ギルド専属ギルド員、中級指導冒険者、シルバークラスのカズマ!序盤で色々と冒険者としての基礎を教えてくれるNPCの筈なんだけどこの様子だとどうもポプラさんと同種のような気がするんだけど。それにほら、手に持ってるの黒猫さんが使ってたのと同系統、ユニーク装備だし。
えっと何々、『ろーらんのせいけんでゅらんだる、ふかいぞくせいつきだぞ?』……長いよ!無駄に名前が長い!それにハリセンなのに不壊属性付きかよ!
「あれ?もしかしてコレが気になっちゃうのかな?これは鍛冶神ブリギッテ様の創られた装備を貸与されてるんだよ。これだと不殺で尚且つ相手に痛いと思わせられるからね」
うーん、要約すると武器デザインは女性でその人は面白武器大好きっ子だからごめんね。でもまあ見た目に寄らず使い勝手は良いから気にはしていないよとそういう感じの意味が含まれていそうだな。
「何だか深い意味で取られたような気がするけど良いか。ゴメンね加護持ちの渡り人様。この娘は貴方を2週間も待ってたみたいでちょっとイジワルしたくなったみたい。後で保護者代理のオーク教官に言っておくから許してやってよ。
さ、ポプラくん、此方の渡り人様の手続きを進めてくれたまえ」




