ひよこせんせいのおりょうりきょうしつとれ(バ、バカな、妹が包丁を正しく使っているだと!)
「では俺の真似をしながらゆっくりと優しく切っていきましょう。先ずはリジェの新芽を利き手と逆の手で軽く動かない様に抑えます。この時の手の形は軽く指を握り込んだ通称ネコの手ですよ」
俺の対面ではAkiさんとメリルちゃんが俺の手元を見ながら真似をする。
「はい、Akiさん。力は入りませんよ。もう手を乗せるだけでオッケーですからね」
どうも肩に力が入っているAkiさんに力を抜くように言う。
「次に包丁を利き手に持って抑えてる手の指に包丁の腹当てるように構えて下さい。
Akiさん、その包丁は木製なので指を切ったりする心配は無いので怖がらないで下さいね。道具は正しく使えば危険は少なくなりますから」
尚、包丁は爺がメリルちゃんの為に超特急で買って来た物です。
「では、先ずは俺が見本を見せますからその後に俺と一緒にリジェの新芽を切っていきましょう」
俺が見やすいようにゆっくりとリジェの新芽を1mm間隔で刻んで見せる。
「じゃあ、先ずはメリルちゃんからやろうか。大丈夫、たとえ失敗しても爺が処理だけだからね」
ここまでの失敗した物は全て纏めてジジイの腹の中に収納済みだ。コツはメリルちゃんの物を混ぜる事、そうすればどんな物であろうと美味しいよと言いながら片付けてくれます。
「すたっふー?」
「あぁゴメンネ。別に気にしなくても良いよ」
尚、メリルちゃんはこの事を知りません。
ちょっとそこの二人、人の事を黒猫さんと一緒だとか言わない!あの人程、俺は鬼畜じゃないからな。ちょっと焼死させられた恨みを返してる軽いイタズラじゃないか。それに対してうわぁあくどいとかはヒドイじゃないか。何なの?もっと厳しい方が良いのかな?
二人がビシッと敬礼を決めた所でメリルちゃんのリジェの新芽の千切りが完成する。明らかにダメそうな物はさっき試しにAkiさんにやらせて焦がしたハープルシロップに混ぜて爺の口に流し込む。
じゃあ、このお料理教室のメインイベントに行ってみますか。
「はい、次はAkiさんの番ですよ。大丈夫、緊張しなくて良いですからね。
って、何で包丁を振り上げるの!違う、そうじゃない!抑えている手の指を常に包丁の腹をつけておくイメージで上げ過ぎないように。
そう、そうやって小刻みに。そうそう上手ですよ」
「で、出来た!私、やったよ!初めてちゃんと切れたよ!」
「あぁ、見てたぞ!やったな妹よ!」
多少の苦労はあったが何とかなったぞ!




