ひよこよるいちーずとしりあいになる(有名プレイヤーばっかでした。)
「コロシアムを拠点にしているこじろーですか。何時も通りに黒ならブラックリストに乗せて対処をお願いしますじぇーんさん」
「シロさん、その女はもういませんよ。今の私は『ケットシー』のタマですよ」
「そうでしたねタマさん。すみません、掲示板でその名で呼ばれていたのでつい。貴女は自ら出頭して100時間の収監の後、浄罪の試練を受けて新たにタマさんとなったのでした」
「浄罪を受けたとはいえ悪質プレイヤーであった私を受け入れてくれたクロ様に悪意を向ける事は許しません。このコロシアム闘士の事はお任せ下さい。ついでにぷちもプチっとしていく予定です」
離れた所で先程やって来た白いネコミミ風のフード付きマントに鈴の付いたチョーカーを付けた女性と話す白猫さん。よく聞こえないがアレには近付いてはいけない気がするので放置しておこう。
現在の状況は既に黒猫さんはぬいぐるみから離脱して、三毛猫さんが現場を仕切っている。何でも黒猫さんの居るハイランド王国に行くメンバーの選定をするらしい。
「にぃから言われたおすかー君は居残り確定で行くのが確定なのは私、シロ、いちさん。後は誰にしようかしら?」
「ちょっと待って下さいよ姉御!」
「姉御言うな。だってにぃがおすかー君を船に乗せたら沈みそうだって言うんだもん。何でも同じ名前のクロネコが乗ってたビスマルクとかアークロイヤルって言う軍艦や空母が沈んだから不吉だって。同じ理由でそのネコさんの別名である此処には居ないサムさんもお留守番」
「いやそれ本物の猫の話!そんなことで船乗りの俺とサムを外すんですか!」
「うん、だって今回は漸く完成させた足の速い軍艦で行くから処女航海で沈めたくない。船乗りって迷信を信じるってにぃが言ってるし」
「あぁ、くっそぅ姉御の師匠信仰っぷりをどうにかできないか?うーん……」
「だから姉御言うな。後、にぃは師匠って呼ばれる嫌がってるからマジでヤメロ」
って感じで話してた三毛猫さん、白猫さんのそれぞれとフレンドになった。黒猫さんは本体と会った時にフレンド登録しようとの約束だ。それまでは白猫さんに連絡すれば良いとのこと。
「白猫さんからフレンド申請されるなんてレアですけど何かありましたか?」
夜一くんに聞かれたので
「さぁ?ちょっと話をしたらうちの中の妹と年齢が近いってくらいしか接点ないんだけどなぁ」
「あぁ、多分ですけど普段の黒猫さんと近い雰囲気だからかも。
おっと、遅くなりましたけど皆を紹介しますね。皆がケイさんのことを紹介してほしいって言われてたのをあの騒ぎで忘れてましたよ」
「此方も挨拶無しで申し訳無いと思ってたところだよ。俺はケイ、目立たず平穏なプレイを目指す呪われた特殊装備の所有者だよ」
「このケイさんのお陰であのクサレジジ…んんっ、賢者の修行クエストが終わって今日は皆と遊べているんだよ。ケイさん、右からMANATO君、Akiさん、凪さん、狂君です」
「MANATOだ。本当なら真奈男にしたかったがそこの妹に邪魔をされたのでな」
「余計な事を言ったら殺すわよバカ兄貴。Akiと言います。このバカの言う事は無視して頂けると幸いです」
流石夜一くん、初っ端から有名兄妹コンビですか。
「狂だ。夜一が世話になったらしいな。何かあれば手を貸す」
「狂くん。もっと丁寧にしようよ。あっ、ごめんなさい。私は凪と言います」
此方も有名プレイヤー。第二回PvPの覇者ペアで男の子の方が暗黒騎士で『鎧袖一触』と呼ばれる程の強さを示した狂くん、女の子が治癒術師、それも完全支援型の『野戦病院』言われるくらい即座に前衛の狂くんを癒し続けた凪さんの二人組だ。




