じゃっじ、ぎるてぃー(黒猫さんの無双裁きの巻)
「御姉様、『未開調査団』の方々をお連れしました」
「御姉様は止めなさい。それとウチのトップは兄さんなんだから報告はそっちでしょ?」
そう言われてぷいっと顔を背けるぷちなる小娘。
「良いよミケ、ちゃんとこっちにも聞こえてるし。その辺の事はぷち公には一切期待してないから」
明らかに指導するのもめんどくさいし、時間の無駄遣いだと言うのを隠さない黒猫さんは既に『未開調査団』の団長の方を向いている。
「久しぶりだねグラント坊や」
「おい、何だこの偉そうなきったねぇネコのヌイグルミは!偉そうにしてんじゃねぇぞごらぁ!」
「ナニコレ?ジーニィー嬢、これはウチとの提携を切るってことで良いのかな?」
凄むヤンキーくんを耳元で飛び回る羽虫程度にしか感じてなさそうな黒猫さんはガタガタと震えるだんちょーさんの隣にいるビクビクしながら俯く小さな女の子、ふくだんちょーさんに話し掛ける。
うわぁ、小汚い猫のぬいぐるみが戦闘系のトップクラスのクランマスターとサブマスターを怯えさせているのは凄くシュールだねぇ。
「ち、違います!この人はちょっと勘違いをしてるだけって言うか、あの、その黒猫さんの事を知らなさすぎなだけなので後で教育しておくので許して下さい!」
「そのセリフ、許して下さいを言う相手は今回は別に居るんじゃないかな?そのセリフは彼に言うのが正しいと思うんだけどどうかなグラント坊や?」
あ、あの俺の肩に乗りながら言うの止めて貰えませんか?あの、そのまるで俺が謝罪を要求してるように見えちゃうので!
「はいぃ!その通りだと思います!
この度は僕らのクランメンバーが迷惑を掛けてしまい申し訳ありませんでした!」
ほら謝ってきたじゃないですか!案の定、ヤンキーくんが俺のことも睨んでるですけどどうしてくれるんですか!なんかどっかで見た変態も不貞腐れてるようだけどね。
「3名ほど謝罪に許しを請う姿勢が出来てないんだけど。どうすんの先ずはロリコン諸君?ちゃんと謝る?それとも俺と決闘する?」
「い、いや、その黒猫殿と剣を交えるのはマジで勘弁して下さい!そ、その、メリルたんと仲良くしてるのを嫉妬して絡んでスンマセンっした!」
キャラが完全崩壊した変態仮面がクワドアクセル土下座からのムーンサルト土下座を華麗に決めてくる。その隣では変態植物がシライ2土下座からのフライングシットスピン土下座を決めている。うん、コイツら性癖以外は結構優秀だよね。
「阿呆共もこうして謝ってる訳だがどうする?君が望むのならそれなりの金額も踏んだくる事も可能だな。そうだな100万単位はいけるか?その辺はミケの担当だから確かだとは言えないがな」
「そうね、にぃが任してくれると言うのなら………2000万は頑張って分捕ってみせるわよ?」
「いや、そのもう迷惑さえ掛けなければそれで良いです」
「謙虚、実に謙虚だねぇ君は。ケイ君はこれで手打ちにしてくれるそうだよ?」
このセリフに『未開調査団』の幹部連中はホッと息を吐き安堵する。
「では今度はうちへの迷惑行為について言及していこうか」
再び周りの空気が暗黒に染まる。
あ、悪魔だ悪魔が此処に居る!猫の形をした悪魔が此処に居るぞー!




