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ひよこ男のVRMMO  作者: 黒猫傘
7. 逃げる。謎の集団から逃げる。
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のこりのざいりょうをもってどうぐやへ(今回は絡まれない!……筈?)

 結局ログイン出来たのは三日も経ってしまった今日である。あの日はクソ野郎が病院のMEに新しく入った娘にいい格好する為に自分が終業後のメンテを引き受けたくせにやってなかったなどの問題が発覚して何故か俺が謝りに行ってそのままヘルプで仕事をさせられたり、その間に社長秘書が抜き打ちの内部監査前の事前監査に来て俺が休日出勤してメンテなどして休みを取っていないでいた事がバレた。それでちょっとの間お前は休んでろと強制的に一週間の有給を取らされた。ということで楽しくゲームをさせてもらおう。


 気持ち良くログインして宿屋を飛び出る。出る前に夜一くんがログインしている事を確認してメッセージを送っておく。そうだよなぁ今日は日曜日だから朝からいてもおかしくないか。そう言えば有給取ってゲームを始めるまで仕事漬けで曜日の感覚が曖昧だ。


 しかし、休みだ。ガンガン楽しむぜ!と思った矢先に宿屋の前で探険隊ような、しかし個人個人が色々とアレンジしていて個性が出ている集団に囲まれた。即座に離脱する為に退路を探すが隙が無い。うん、リーダーらしき人の両隣の男女、シーフ風の男と騎士風の女が退路封鎖と全体の指揮を執ってるようだ。


「あの、すみません。ひよこさんですよね?少しだけお話を聞いていただけないでしょうか?」


 リーダーらしき人が言ってくるので


「ひよこなんて名前じゃないからさっさとそこをどいてくれないか?」


 手を振ってシッシッと追い払おうとすると周りからジャキッと武器を構える音がする。


 あちゃー周りはリーダーに心酔してるタイプの集団かぁ。このまま殺されてやれば向こうの溜飲も下がるのだろうがこちらも今はそこそこの金を持っているので逃げさせてもらうぞ。喰らえ、夜一くんから貰った音響閃光弾(スタングレネード)


 インベントリから取り出した筒をリーダーらしき人にアンダースローで渡すような緩やかに投げると背を向けて耳を塞ぎ身を屈める。


 女騎士風が気がついたようだがもう遅い。爆発させて高音と発光を生み出す現代の非殺傷兵器スタングレネードの威力をとくと御覧あれ!


 それにしてもマグネシウムが見つかったからって夜一くんもよくもまあこんなFPS向けの世界観ブチ壊しの武器を作ったもんだねぇ。本人曰く生産者フレンドとの合作で深夜のテンションでついやってしまったとの事、しかも上級モンスターには効き辛く対人戦くらいしか使いどころが無い武器らしい。しかし


「うわぁー目が、目がぁ!」


 対人戦においては効果抜群のようだ。が、リーダーの周辺の連中は座り込む程度で済んでいるところを見ると高レベルプレイヤーの集団か!


 しかし、包囲網は崩れた。悪いが逃げさせてもらうぜ!

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