ひよこそうだんしてみる(ヒヨコ、相談してみる。)
コレは、コイツの相談をしてみるべきか?それとも道具屋を使わずにアイテムを補給する手段について聞いてみるべきか?はたまたスキルについて相談しようか?う~む、これは悩むぜ。
「色々とあるみたいですね。ケイさんも採取に来たとの事なので一緒に取りながら一つずつ聞きますよ」
おぉ、これは有難い。ホントにこの子はスゴく良い子だよ。
「じゃあ、先ずはコレってこの森のどこで取れるのかな?」
そう先ずはコレを聞かなきゃクエストが何時まで経っても終わらない。そう思い、道具屋で言われた材料のメモ書きを見せる。
「キュコの果肉、タルメリックの根、リコルルの葉、ハープルの樹液、オレンシアの果汁、リジェの新芽?
ケイさんは第三期参入で今日から始めたんですよね?」
「何かおかしいところがあった?」
「いえ、明らかに冒険者ギルドのクエストじゃないなと思ったんで」
そう言われたのでひよこ装備の事と道具屋のあらましを述べる。
「あぁ、ユニーククエストですか。実は俺もユニーククエストの犠牲者なのでその大変さは理解出来ます。
実際 今もユニーククエストの最中でして賢者を名乗るジジイのお使いで王都まで来てるんです。あのジジイのせいでちょっと気を抜くとうっすい影が更に薄くなるからフレンドさん以外には気付かれにくくなる始末でしてノーマルクエストが発生しにくくなって困ってるんですよ。
あっ、そうだ。はぐれたりした時の為に良かったら俺とフレンド登録してくれませんか?」
おぉ、ここにも同士が居るとはしかもとっても良い子だしこっちも願ったり叶ったりだ。
「是非ともお願いします夜一くん」
そう言うと即行でフレンド申請が俺のメールボックスに飛んで来たのでYESを即座に押し、夜一くんと固い握手をする。
「幸い近くにハープルの木の群生地がありますからハープルの樹液から採取しましょうか」
夜一くんに連れられて先ずはハープルの群生地へ移動。樹液は木の表面を傷付けて瓶をセットして待つだけのようだ。
次にタルメリックの根、これもひたすら採取ポイントを掘るだけ。だか掘っても掘ってもタルメリックが出ず、出るのはジネンジョーばかり。仕方ないちょっと夜一くんに聞いてみるか。
しかし、このジネンジョーって何かに似てるんだよなぁ。特にこの煤けたと言うか真っ白に燃え尽きた……なるほど、ジネン、ジョーね。
「おーい、夜一くーん。タルメリックが出ないんだけど次は何処を掘ったら良いかな?」
ジネンジョーを片手に夜一くんに声を掛けると
「はーい、今行き……そ、それはジ、ジネンジョー!
あのお願いです。それとタルメリックと諸々のアイテムと交換してくれませんか!
クエストで必要なアイテムなんですけど、ここ3日くらい掘っても掘っても見つからなくて。」
とても苦労して探してるアイテムを一発で見つけてしまったらしい。俺も欲しいタルメリックでは無いのでやはり物欲センサーが発動してるのだろうか?
「5〜6本くらい見つけてあるんでタルメリックと物々交換で良いですよ」
「いやいや、タルメリックとジネンジョーじゃ価値が違い過ぎです。ジネンジョーは市場に出れば一本で数万Lはくだらない代物なのでタルメリックなら2000は無いと等価交換にならないです」
どうやらとても貴重なモノらしい。




