かわうそさんとのらねこさん(サボり騎士、罰を受ける)
「チッ、このシスコン野郎が幼女におんぶに抱っこを嬉々と語るんじゃねぇよ」
舌打ちするカラドックに
「あぁ?オレとやるっていうのかこの脳筋ヘタレが!」
挑発に乗るギャラハッド。
困ったらレベルを上げて物理で殴れのカラドックと創意工夫した創作物が勝てばオールオッケーのギャラハッド、タイプが真逆の為に下らない事で直ぐにケンカしたがるのであった。
「うーん、そろそろ見苦しいから黙ろうか二人共」
怒りマークの付いたケイがそう言うと
「こ、今回はこのくらいにしておいてやるよ」
「ま、まあ、無駄に戦っても意味無いしな」
カラドックとギャラハッドがビビりながらケンカを止める。
「それでトリスさん、その幼女人形の装備は修復出来そう?」
そんな二人に溜息を溢してからトリスに聞くケイ。
「材料もショボいし、設計も甘いから打ち直した方が速いよ。もしかして錬金術で適当に形だけ整えた?」
「人形作りに必要なスキルを優先したら鍛治スキルなんて取れなかったんだよ。装備まで資金が足りなかったし」
「じゃあそこのへらへらさんに材料を出させるから君の妹達の装備を一新しようか。あぁ防具は自分でやってくれ。俺よりも裁縫スキル高いだろうから」
「え?どうしておr…」
反論しようとしたオリバーの後ろから
「やっと見つけた!オリバーくぅ~ん、一週間も無断でどこほっつき歩いてたのかしら?あらカワイイお人形!え?オリバー君が壊した?オリバー君のお給料から引くから好きなだけお金を使って良いからね」
突如現れた我儘女王がグワァシとオリバーの頭を掴みそのまま引き摺って行く。この後無断で幼なじみのお仕事を手伝って本来の仕事をすっぽかしたオリバーは北方哨戒任務に着けられ1ヶ月程帰って来れなくなるのであった。
「えっと、予算は出来たから買い物に行こうかな?此処には何にも無いしロンバルディアへ行ってくるよ」
トリスが居たたまれない空気になったこの場から逃げる。因みに予算の方はマルクスから「オリバー君の月給の二割で勘弁してあげてね」と20万Lを渡されたそうだ。オリバーは意外にも高給取りだった。
「はぁ、もう疲れた。じゃあ各自生産開始で。ギャラハッドさんもお給金をあげるからリストに有るもので出来る物を作ってね」
面倒になったケイがそう言うと各自生産に向かうのであった。




