ここはせんじょう(あ~生産系ジョブのレベルがドンドンと上がっていく〜)
「あれ?何だか砲撃地点がズレてきてません?」
第1次食事ラッシュも漸く落ち着いてきた時に丁度食事に来ていたミケに近くのモニターに映っている敵の配置から徐々にズレが生じている事を指摘するケイ。
「あ〜『にい』達が前線に行ったせいかも。向こうの幹部のワルキューレを連れて前線で暴れられたら流石にウチも幹部級が行かないと職人さんだけじゃ相手にならないし」
え?だったらアンタは此処に居て良いかよ?と思うケイに
「『しい』も出てるから私は守備役。それよりもケイさん、もしかして砲撃にも詳しいの?」
「詳しいって程でもないけどゲームで多少はやった事があるよ」
そう言うケイはVRではないが戦艦物のゲームの経験もあるようだ。
「…………ルーカちゃん!30分くらいお宅のリーダー借りるわね!」
少し考えてそろそろ終盤も近くなってきた事を理解するミケは生産を減らす事になっても敵に打撃、特に相手の拠点である城塞には数発叩き込んでおきたいと事実上のナンバー2であるルーカに言うと
「ちょ、ちょっと待って下さい!ケーさんを取られたら作業効率が30%まで落ち込んじゃいますよ!それと第2陣の食事もありますし絶対に無理です!」
そう返すルーカ。
それもその筈、ケイは特級薬師。見習い薬師のルーカ、下級薬師のMANATO、中級薬師の夜一の3人合わせたよりも早く多く調薬が出来る。料理のバフに至っては凪が漸く5%の壁を越えたばかりで料理王のレシピを再現しきれていないのだ。其処に先程食事に来ていた『いっぱいあってな』通称いちさんが食堂が殺風景だったのでケイが飾っていた金属細工を見て砲弾の弾頭の研磨作業を手伝ってくれと仕事を任されパーシーと必死に磨いて形を崩さない様に微妙な凹凸を消す作業をしていたので調薬作業が遅れ気味なのだ。
「えっと確か妖精さんに撃つ場所を指定すれば良いんでしょう?だったらリアル戦線マップと艦長妖精さんを集めて貰えます。此処から軽く修正してみますけど、調薬は確実に効率が落ちるし、料理は無理ですけど良いですか?」
あくまで自分の仕事は生産での手伝いだが取り敢えずやるだけはやってみると言うケイに
「『にい』といちさんも出てるし、職人の半数を下げて『アカシ』に回すから砲弾はもういいわ。薬は砲撃にMPをガンガン持っていかれるからMPポーションを維持でHPポーションは前線の人員も減るから減らしても問題無い。料理も戻って来るのは後方に回す人だから空腹値の回復だけで良いからケイさん、力を貸して下さい!」
そうお願いしたミケがケイの為に作戦本部を『マミヤ』に移す様に連絡して臨時作戦本部を作っていくのであった。




