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ひよこ男のVRMMO  作者: 黒猫傘
17.イベント。三匹の獣の初イベント。
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よせんぜんや(既に全員集まっちゃったよ)

 明けて翌日、俺は手早く朝のやる事を終わらせて早速ログインしてコウくんが建ててくれた竜舎へと向かう。


 俺の姿を見ると鳥竜達がキュルルルーと鳴きながら翼をバサバサさせて歓迎してくれる。


「おーよしよし、お前達は良い子だね〜」


 俺は彼女達を撫でてやりながら先ずはオヤツを与える。いち、にい、さん、よん………ん?何かおかしい。


 もう一度、最初から餌をあげてみよう。


「よ〜しよし、本当にお前達は良い子だね〜」


 先ずは入り口の近くに居るバニラから。見た目はデカい鳥のような彼女達だが、しかし、分類は竜である。よって食事も肉を中心に与える。バニラの好みは甘みの強い物らしくサツマイモのような芋を他の子より少しだけ多く入れてやる。


 次の竜房に居るのはショコラ。この子は何故か加工された食べ物を食べたがる。なので少しだけ食事に今回はパンを入れてやると喜びを露わにして与えた食事を啄んでいく。


 その隣は他の2頭とは種類の違うシャーモ種のココア。ツンとお澄まし顔で待っていたがこの子は他の2頭よりも好戦的な種類のせいかお肉が大好きだ。しかし、悪いがウルフ肉で我慢してくれ。ウチにはお前達に匹敵するくらい食べる人が居るんでな。ポンポンと頭を撫でてから他の子よりお肉多めの餌をあげると仕方無いわねと言った様子で食べ始める。


 その隣の竜房に移動する。コウくんがメンバーが増えた時の事を考えて大きく作ってくれたので空の竜房が存在するのだけど、さっきは何故がオヤツを持っていかれたんだが何も居ない。あれ、おかしいなさっきのは気のせいか?


 そう思ってその隣の竜房を見ると水色の物体Xが隅っこの方でシッポをバシバシしながら小さくなっている。流石はコウくん、あれだけ荒ぶったシッポの動きでも建物はビクともしていない。但し、敷き詰めた藁が舞い散っているが。


 キュル!食事中に騒ぐなとココアが鳴くとシッポがシオシオと地面に落ちていく。


「何やってるのアリーさん」


 4匹目の正体、まあ最初から気づいてはいたんだがちょっとからかってみようとやったらコレだ。俺が入口に戻った段階で恥ずかしくなったようで竜房をひとつ移動して羞恥に震えていたみたいだ。


「あぅ、そ、その今日はとっても楽しみで早起きしたのでこの子達と遊んで待ってようと思って遊んでたらケイさんがとても良い笑顔で接していたのでつい…」


 まあいいや、もう一つ気になっているというか、いい加減構ってあげないと可哀想になってきた。


「おはよう、う~んこの世界では夜だから今晩はかな?ルーカさん。もしかしてずっとスタンバイしてたの?何時から其処に居るのかな?レースは現実の時間で3時間後だからこの世界だと12時間後だからもっと遅くても良いのに」


 そう言いながらルーカさんにもオヤツを与える。


「その、2時間くらい前からです。あんまりにも楽しみで早起きしちゃったのでログインしてこの子達とお散歩したりしてました」


 あ~じゃあ、8時間はコイツらと戯れてた訳か、道理で21時なのにコイツらの空腹値が7割まで上がってる訳だ。飼い主プレイヤーが居るとコイツらも空腹値が上がるしね。

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