ひよこまちなかさつじんじけんのはんにんをみつける(お前だったのか!)
こんにゃろう!こうなったらクロえもんに頼もう!
[クロさん、クロさん!新しい装いの犠牲者を見つけました!救援を請います!]
[すまないケイくん、ついさっきエインヘリアルにリベンジマッチを叩きつけられた。今から本拠に戻ってレギオン戦の準備をしなきゃならない。うん、娘達をバカにしたあのヴァルキリーを今度は二度と這い上がれない奈落の底まで叩き落とさないといけないからそっちで何とかしてくれ。ルーカさんがクエストでそっちに行くって言ってたから困ってるなら手伝って貰えば良いんじゃないか?]
うわぁ~頼みのクロえもんもダメかぁ。
[ケイ様、この度は遠縁の親戚を発見して頂き誠に感謝致します。其処に居る女性は私がこの日本で姉と慕う人物です。天真爛漫と言いますか天然と言いますか少し困った人物ですが悪い人間では御座いませんので宜しければ色々とオンラインゲームのいろはを教えて頂けませんでしょうか?ポチより]
あれ?ポチさん文章だと滅茶苦茶日本語が上手だ!つまり読み書きはバッチリなのね。はぁ、コレは俺が面倒を見ないと進まないんですね?分かりましたよ!やればいいんでしょ、やれば!こうなったらルーカさんを巻き込んでやる!つーか、コレでポチさんよりも年上なのかよ?
[は〜い、ルーカさん。今、泉に居るんだけど来れる?]
[どうしたんですかケイさん?あぁ、もしかしなくても厄介事ですね。分かりました、そっちに行くので待ってて下さい]
「お待たせしてすみませんアルトリンゼさん。貴女の知り合い、ポチさんなんですが今はクランの事情で来られないとの事です。ですので宜しければ暫くは俺ともう一人呼んだので三人で一緒にプレイしてみませんか?」
ケイがそう言うとアルトリンゼのアタマのトカゲフェイスがブワッって涙が流す。
「あり、ありがちょ、ごじゃいまふ」
うっ、泣いた。め、面倒くさいぞコイツ。思った以上の地雷を踏んだようだぞ。
「取り敢えず何か食べる?」
その言葉にガバッと頭を上げるアルトリンゼさん。
「食べ物、まだあるんですか?」
「まあそこそこ余ってるけど」
食いついてきたアルトリンゼに若干引き気味のケイ。
「このゲーム中は何故だかとってもお腹が空いてしまって。よく分からないんですけど持ち物に材料があるんですけど道具が無くて食べれなかったんです。」
それはモンスターを倒したドロップじゃないのか?もしかして倒した事に気づいてない?んなバカな!
「それでどうして此処に?ポチさん、貴女の知り合いは王都で待ってるように言わなかったのですか?」
取り敢えずエサを与えながら話を聞く事にするケイであった。
「あぅぅ、その中世ヨーロッパの様な素敵な街並みを見ていたらその色々ぶつかってモノが壊れてしまったんです。謝ろうとしたらそこに人がいなくなって気付いたら頭の上の名前がイエローになって衛兵さんに追われてびっくりして逃げたら此処に居ました」
「俺を街中で散々ブッ殺した犯人はお前か!居る訳ねぇよ!だって殺されてリスポーンしてたからな!そりゃアレだけ派手にやれば故意でなくともイエローにくらいなるぞ。下手すればレッドになって街に普通には入れなくなってたところだぞ!」
「ひぅ、ご、ごめんなさい!気づかない内に迷惑を掛けて本当にごめんなさい!」
ダメだ!これは何とかしないとコレも周りも不幸になるとお節介焼きスキルに火がついたケイであった。




