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ひよこ男のVRMMO  作者: 黒猫傘
13.潜る。地下を巡る迷宮に潜る。
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はらぺこるーかとあまってるひよこ(良いから食ってくれ大量にあるんだ。)

 きゅるるるー。隣から可愛らしい音がなったのでそちらを振り向くとルーカさんが恥ずかしそうにしている。


「少し休憩しようか。何か食べる物は持ってる?」


「いやそのウチは大丈夫です」


 話を聞くと中学生だったルーカさんは気合いが変な方向に向かって怪しいキャラになっていたのでリラックスさせて今は素に近い感じで話しが出来るようになった。


「俺が疲れただけだから気にしなくて良いよ。食べ物も何故か屋台通りを通り過ぎようとする度に山程試作品だか試食だと言って渡されて困ってるくらいだから。うん、マジでインベントリの中は腐敗しないのは助かるね」


 メリルちゃんの時の品の感想を言ったら今度はコッチを食ってくれって色々渡されてそれについてこうしたらいいんじゃないかって言ったらコレはお礼だって更に渡されてインベントリを徐々に圧迫してきている料理を消費したいだけだ。


「でもウチ、何も交換出来る物なんて持ってないですし、戦闘だってかばってもらってばっかりでそのなんて言って…」


「ほらそんな事は気にしなくて良いから一緒に食べよう。俺のレベルが君より高いのは夜一くんと黒猫さんにくっついてたおこぼれなんだし、食糧だってクエスト中に偶々インベントリを圧迫するくらい押し付けられたのを消費したいだけなんだからルーカさんが気にしなくても良いよ。それに夜一くんとかAkiさんとかMANATOくんとかパーティを組んだ事がある人には消費に手伝って貰うようにしてるからさあ君も食べてよ」


「いやそんな超有名人と同じにされても困まります」


「俺からしてみれば彼等も君も年下だから遠慮は要らないよ。それに空腹で死に戻っちゃう方が大変だよ」


「うぅ、確かに後ちょっとでセイフティゾーンってところで空腹によるダメージで死に戻って、落とされた直後に失敗して登録したリスポーンポイントから出た直ぐのところをケーさんに拾われましたけど…」


「なら我慢しないで食べる。流石に腹ペコ女子中学生の目の前で一人で食事するほどお兄さんは鬼畜ではありませんよ」


「お、お兄さん?」


「何か問題でも?」


「いえ何でもありません。じゃあ、少しだけ頂きます」


「はい、召し上がれって言っても俺が作った訳じゃ無いけどね。材料はそこそこあるし、道具もなんかAkiさんに調理スキルを習得させたからってMANATOくんにすっごく良い物を貰ったんだけど、ここじゃちょっと作るのには抵抗があるよ」


「それはそうですよ。だってさっきまで下水道に居ましたからね。あっ、おしぼりまでありがとうございます」


「まあ気分の問題だけどね。先ずはしっかりと食べてから攻略の相談をしようか?」

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