うごめくいんぼうのかげとひめちゃんずのさんせん(はぁ?どうして東ルートが通れないッスか!)
「はぁ?乗り合い馬車が使えないってどう言う訳ッスか!アタシはちゃんと予約しておいた筈ッス!」
停泊中のコンゴウへ向かう為にヴェネト行きの乗り合い馬車の乗り場に来た姫ちゃんズであったが乗り合い馬車が出ないと言われ、サムが馭者に噛み付く。
「んな事言われても困るよお客さん。こっちも商売あがったりだが大規模な盗賊団が途中に潜んでいるって話じゃ退治されるまで馬車は出せねえよ」
「くぅ~、一体何処の盗賊クランかPKクランだぁ!
これじゃヴェネトの正規ルートを解放してない姫ちゃん達を連れて行けないじゃないッスか!
かといってヴェネトへのルート解放をやるには姫ちゃん達のレベルが足りてないし、アタシがボスを倒したらセンパイにヒエイの主砲に詰められて空へ撃ち出されるに決まってるッス!
くぁ~折角センパイの生み出した艦橋統合制御妖精ちゃんを見せてあげたかったのにこれじゃあどうにもなんないッス。申し訳無いですけど今回は諦めましょう。その代わりと言ってはなんですが、何かやってみたい事はないッスか?」
無理をしてクロ達にお仕置きされるくらいなら多少の落胆は受け入れて別のモノでリカバリーをと思うサムであった。
「艦橋統合制御妖精?」
レアが気になったワードを呟くと
「それはですね、普通なら何十人ものプレイヤーがいないと動かせない戦艦を数名で動かす為にお手伝い妖精さんに手伝ってもらってるんですが、散らばっている彼等に指示を出すのが面倒になったセンパイがある程度の指示が出来る司令塔の役割を持つ妖精を作ったッス。正確には依り代である人形を作って意思を持たない微精霊を集合させて上位妖精に転換して定着させたって話ッス。更に上位には艦橋統合制御精霊があるらしいって言ってましたけどセンパイですら今は絶対に無理だと言ってたッス。
で、そのコンゴウちゃんはキティちゃんをモチーフに作ってあってとってもキュートなんです!それとセンパイを追いかけて行ったメンバーが乗って行ったヒエイちゃんがキッカちゃんで、ウチ自慢の工廠で建造中のハルナとキリシマの妖精ちゃんがそれぞれハルルちゃんとネネネちゃんに似せて既に作ってあるッス。どうもセンパイは4姉妹でみんなを作ってみたいから旧帝国海軍の軍艦の中から態々金剛型を選んだみたいッスね」
「それ、見たかったなぁ」
とネネネちゃん。
「機会はまだまだあるッスからセンパイがこっちに戻って来たら見せてもらうと良いッス」
「だったらダンジョン、ダンジョンに行ってみたい!」
そう騒ぐのはキッカちゃん。
「ダンジョンッスか?ん~始まりのダンジョンでも適正レベルが20くらいッスから覗くくらいなら大丈夫だと思うッスけど………あっ、センパイが見つけた地下通路の奥にダンジョンがあったッス!あそこなら敵も弱いし、罠も無いのでお試しには持って来いッス!」
「じゃあソコにけってー、サムさんよろしく!」
「了解ッス!先ずは地下道の入り口を隠してあるウチの宿屋、黒猫亭に行くッスよ!彼処ならアイテム補給も出来ますし、暇をしてるメンバーが居るのなら8名フルパーティで万全の状態で挑むッスよ!目指せ完全制覇ッス!」
「「「「おぉー!」」」」
こうして姫ちゃんズも地下迷宮へと向かうのであった。そして、それが迷宮のギミック解放の条件のひとつ、同時に別勢力4パーティが攻略を開始するをクリアしてしまうとは今は誰も知りはしないのであった。




