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ゲームの世界に義妹と来たので、素敵な”出会い”を求めて僕らは二人、冒険に出る。  作者: 謎の生物
次に天使のヒロインを求めて冒険に出る。
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第39話 光一と春歌、山賊の討伐の依頼を受けて・・・

今回も我の個人的に思っていたところまで書けたので投稿しました。

今回も予定の期間内に投稿出来て嬉しいです♪

 光一と春歌が魔王軍をサイクロンスラッシュで全滅させてから既に二週間が経過した。

 それまでの間、何度か沖の遥か先に紫炎の毒花海賊団の巨大海賊船やシーサーペントの姿が確認できたが、決して「シスコ」に攻め込んでくる気配はなかった。

 ただ、明らかに海賊達が何かを企んでいるのは間違いないので「シスコ」の住人達が警戒を解く事はなかった。

 ついでにアニエスは魔王軍をさせた直後から、光一達と話をする時も含めて、時おり光一と春歌を観察するような眼を向ける様になった。まるで何かを見定める様に・・・。

 そんな中、光一達に冒険者ギルドから依頼が来た。


 「付近の山に山賊が出るようになったから討伐ですか?」

 「ええ、出没し始めたのはほんの1週間ちょっと前なんだけどね。」

 

 ネイムの説明によると「シスコ」から一番近い町へと向かう途中に通る山に突如、族が出没する様になり、「シスコ」から出る者も向かう者も商隊、個人関係なしに襲っている様である。


 「そのくせ、腕はめっぽう強くてダン達では手に負えない様だから、あなた達にお願いしたいのよ。魔王軍が壊滅したとはいえ、海賊とシーサーペントは脅威は健在なところに、被害はまだ荷物だけで死者も連れ去られた女性などもいないけど手ごわい山賊集団まで出てきて、また町の人達も怯え始めているから、早急に対処したいのよ。あれだけの魔法技量を持つあなた達ならどうにかできると思うから。」

 

 ネイムの言葉に光一達は「は、はぁ、分かりました。」とどこか気が抜けた感じの声で答えながら引き受けた。

 そんな光一の様子にネイムは少し片眉を上げたが、目の前の兄妹は兄妹それってすさまじい魔法の技量に加え、今も場違いなタキシードにフリフリの着いたドレスなどを着ており、どこか浮世離れしているので、こういう反応なのだろうと思った上に、そういう相手だから余計な事を言ってへそを曲げられて拒否されたらギルドだけでなく「シスコ」全体も困ると判断して一言注意しようとしたのを止めた。

 この1週間の間に冒険者ギルドのギルドマスターの権限を使って光一と春歌の情報は見ており、今のところ過去に引き受けた依頼は一度も失敗する事無く完遂している事も把握している事もあったが・・・。

 もっとも光一が気が抜けた返事を返したのは、アニエスのイベントクエストにない展開が起きたけど、今までに比べたらさほど大した事ではなく、どこの冒険者ギルドでもある依頼内容だったので拍子抜けしたからである。

 取り合えず、光一はネイムから依頼を受けたので、依頼を遂行するために一度、教会に行ってアニエスやメイにその事を伝えてから山賊退治に出る事になった。



 

 「そういえば山賊退治の依頼は受けた事がなかったですねお兄様。」

 「え、そうなんですか御使い様?」

 「うん、商隊の護衛やモンスターの討伐などは何回かしたけど、山賊退治の依頼は受けた事がなかったね。」


 光一達が山賊が現れると言われる場所に向かって、今から討伐に行くとは思えないのんきな雰囲気で徒歩でお喋りしながら進み、約30分ぐらい経過したところで山賊の襲撃を受けやすい場所へとやってきた。

 

 「ギルドマスターネイムによるとこの辺りから山賊の襲撃を受けやすいみたいよ。」

 「ではここからは探知魔法は発動させておきますね。」

 「私も周囲に警戒しておきますね御使い様方。」

 「うん、お願い二人とも。まぁ、僕も気配を探りながら行くけど・・・。」


 光一の説明に春歌とエリスがそれぞれ周りに警戒し、光一自身も警戒しながら山中の道を歩いていると、6名の気配が近づいてくるのを察知し、光一達が足を止めてくるのを待っていると、見るからに堅気とは思えない柄の悪そうな人相の男達が現れた。

 光一達の姿を見、次に春歌とエリスをなめる様に見て下卑た笑みを浮かべた。


 「おい、ここは俺様達が縄張りにしているところなんだよ。ここを通りたかったら金目のモノとそこの女達を置いていきな。」

 「・・・お前達が最近、この辺りを荒らしている山賊か?」

 「ピンポ~ン、この通りを通る奴らを襲って、金を奪い、女も可能ならば奪う、簡単な仕事をしてんだよ、ゲッへっへ。」

 「・・・じゃあ、依頼を完了させるためにさっさと退治しようかな。」

 「ああっ?!さっさと退治するだぁ~!?戦えそうなのはそこのエルフの女だけで、テメェのようなボンボン貴族のガキと場違いなドレスを着たおんな・な・んざ・・・。」


 光一の言葉に激高した山賊の頭目と思われる男が光一達の恰好を見ながら脅し文句を言おうとしたら何かに気付いた様に勢いがなくなり沈黙すると、先程までの下卑た笑みも消してこちらを警戒した仕草になって尋ねてきた。


 「おい、「シスコ」の街で魔王軍をあっという間に全滅させた凄腕の”カブキモノ”兄妹ってテメェらか?」

 「な?!魔王軍を全滅させたのは私とお兄様だけど、私達は”カブキモノ”じゃない!!」

 「・・・義妹が今言った通り、魔王軍を全滅させたのは僕達だ。それと僕達は”カブキモノ”じゃない。」


 山賊の頭目の疑問に、今度は春歌が激高し、そのまま肯定と、続いて光一が春歌をなだめながらもう一度肯定した。


 「テメェらが自分を”カブキモノ”と思うか思わないかだなんてどうでもいいだよ!そうか、テメェらが、なら!!」


 山賊の頭目はそう叫んで、自分の懐に手を突っ込み拳ぐらいの黒い球を出してくると、それをそのまま地面に勢いよく叩きつけた。

 次の瞬間、眩い閃光と黒煙が噴き出し、光一達は思わず顔を腕で守り、山賊達から目を離してしまった。

 それでも光一と春歌は気配を探るスキルもずば抜けて高いので、目くらましで視界をくらませられようと、問題なく返り討ちにできるので襲撃に備えて構えたのだが、山賊達の気配はむしろ、光一達から離れていくを察知した。

 

 「「!?」」


 光一と春歌は驚きながらも視界が見える様になると、山賊達の姿は目の前になく、それなりに距離が離れた山の中で皆、たたずんでいる。


 「おい!”カブキモノ”兄妹!!俺らを退治しに来たんだろう!追いかけて来いよ!!じゃねぇと目的は達せられないぜ!!」


 「ひゃひゃひゃ」と小馬鹿にしたような笑い声をあげて、光一達に背を向けて更に逃げる山賊達。その直後、エリスが山賊の頭目とその近くにいた賊の逃げる背に矢を射ち、春歌は初歩の風魔法「ウインドカッター」を放って三人はその場で討たれたが、残り三人はそれぞれ散らばって逃げていく。


 「頭目は討ったけど、あいつらを野放しにするわけにもいかないな。」

 「ならこうしましょうお兄様、アトラクト!」


 「アトラクト」補助魔法の1つで遠くに散らばっている敵を引き寄せる魔法で、魔法スキルが高ければ高いほど範囲と魔法防御が高い敵も引き寄せる事ででき、春歌の魔法により散らばって逃げていた山賊達は、抵抗もむなしく瞬く間に3人とも引き寄せられた。そのまま3人とも討伐しようとした光一だったが、そこに山賊の一人が命乞いをしてきた。


 「ま、待ってくれ!お、俺達が悪かった!助けてくれ!!」

 「はぁ?好き勝手に物資の略奪や人を殺しておいて・・・てっ物資は奪ってもまだ殺しや人さらいはしていなかったっけ・・・。」

 「そ、そうだ俺達は山賊としてはまだ・・・・・・物資しか奪っていねぇ」

 

 光一の言葉に勢いよく首を振って肯定する山賊だったが、


 「「してはまだ」とはどういう意味だ?」

 「あっ」

 

 間抜けな山賊の一言で山賊をする前は悪い事をしていたが露見した。そんな光一達に対して、


 「ち、違う!山賊の前もな、何もしてねぇよ!間違っても海賊なんて・・・・・していないからな!」

 『・・・・・』


  焦って否定している様に見えて自分が海賊だとばらす賊の一人。さらにそれを聞いた別の賊が激高して、


 「馬鹿野郎!!俺達が紫炎の毒花海賊団で船長達が「シスコ」を襲撃する間、街から引き離しておくために俺達がいるなんて言うんじゃねぇよ!!」

 『?!』


 賊が叫んだ事実に驚く光一達。そして今度はそれを聞いた光一が、


 「お前達は僕達をおびき寄せるためにここで賊をしていたのか!?その間に紫炎の毒花海賊団が「シスコ」を襲撃するために!!」

 『なっ!?』

 「何でそれをテメェが知ってやがる!?」

 

 賊を強く問いただすと、今度は逆に賊達が眼を見開いて驚き、思わず賊の一人が悲鳴に近い声で問いただしてきた。

 しかし光一、否、光一達はそれに返さずに、


 「今すぐ「シスコ」に戻るぞ!!春歌、召喚モンスターを呼ぶぞ!!」

 「えっ!?あ、はい!」


 光一の掛け声に春歌が返すと、二人ともその場で召喚モンスターの「ケルベロス・ロード」と「ライトニング・ホワイトドラゴン」を呼び出した。

 呼び出されたと同時に嬉しそうに大きな声で叫ぶ二体。それを見て嬉しくなる光一と春歌。しかし賊達にはそんな事は分かるはずもなく二体の姿を見た瞬間、恐怖のあまり震え上がり、失禁までしていた。


 「お兄様、この3人はどうします?」


 春歌の問いに光一が、それと一緒に「ケルベロス・ロード」と「ライトニング・ホワイトドラゴン」も賊達を見ると、とうとう賊達は耐えられなくなっのか三人とも失神した。


 「・・・取り合えずこいつらは縛って一緒に連れて行こう。」


 光一も殺す気が失せた様で、そのまま三人を縄で縛って「ケルベロス・ロード」の背中に乗せて光一も跨り、エリスは春歌と一緒に「ライトニング・ホワイトドラゴン」に乗って、「シスコ」に向かって一目散に向かった。


 ほどなくして「シスコ」が見えてくると天使のアニエスと鷲型の悪魔の姿が上空に見え、巨大な海賊船が港に乗り付けており、そして全身が青い鱗に覆われ腹などの下部が白く、横幅だけでも港に泊めてある平均的な大きなの船ぐらいにあり、そしてドラゴン型の頭部をした蛇型怪獣とも言うべきモンスターが海岸から「シスコ」の街に向かって出ていた。

 

 「あれがシーサーペントか、リアルで見るとこれはこれで凄いね・・・。」


 「フリーダムファンタジープレイ」でも「シスコ」の街に出てくるシーサーペントも巨大な姿で出てきてユーザーを驚かせたが、現実になったこの世界でのシーサーペントを見ると、もはや圧巻するしかなかった。

 春歌もエリスも同じだった様だが、いつまでも圧巻しているわけにはいかない。幸いにしてまで街には被害は出ていないので、戦闘はまだ始まっていない様である。


 「春歌!エリス!このまま「シスコ」の街に突っ込むよ!!」

 「はいお兄様!」

 「了解しました御使い様!」


 光一は春歌とエリスにそういうと「ケルベロス・ロード」にそのまま街に入る様に命じ、春歌も「ライトニング・ホワイトドラゴン」にそう命じた。

 二体はそのまま「シスコ」の街を駆け、途中、街中で見かけた海賊の船員達を蹴散らして、海賊船が停泊している港やシーサーペントがいる海岸へと行ける港の入り口にやってきて、「ケルベロス・ロード」と「ライトニング・ホワイトドラゴン」は大きく吼えた。


 その咆哮に思わず、混乱に陥っていた町の住民も、海賊達と対峙していたネイムやダン達冒険者も、天使アニエスも、悪魔ヒュールも、紫炎の毒花海賊団船長ラーエラも、そしてシーサーペントもそれぞれの行動を止めて、皆、「ケルベロス・ロード」と「ライトニング・ホワイトドラゴン」を、そしてそれに乗っている光一達を見た。

 

 「・・・何とか街が襲撃されるのに間に合ったみたいだな。」


 そんな中、決して小さくもないが大きくもない光一の呟きがこの場にいる者達に何故かハッキリと聞こえた。

 そして光一は「ケルベロス・ロード」から華麗に降り立ち、数歩、歩いて「ケルベロス・ロード」の前に立ち、上空にいる魔王軍の部隊長ヒュールを、シーサーペントを、そして紫炎の毒花海賊団船長ラーエラを鋭い視線で見据えた。


 後にアニエス、ネイ、ネイムも含め、この光景を見ていた「シスコ」の街の住民達はこの時からヒュール、紫炎の毒花海賊団、シーサーペントを撃退するまでの一連の過程は、間違いなく緋村光一の英雄譚であると認めている。


 ゲーム「フリーダムファンタジープレイ」の港町「シスコ」を舞台にした天使のヒロイン、アニエスのイベントクエストの最終戦では起こらなかったヒュール、紫炎の毒花海賊団、シーサーペントを同時に相手にする港町「シスコ」とその近隣の治安を平定するための最終決戦の火ぶたが切られようとしていた。

話を書いている途中で、こういう展開がひらめいたので、こういう流れにしました。

大まかな流れさえ考えておけば、後の細かいところは書いている間に思いつくものですなぁ~。

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