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うやむや


 真面目に生きろと人は言う。

 私自身は至極真面目なつもりなのだが、どうやら他者に言わせればそうではないらしい。

 真面目に生きるとはなんなのか。

 繰り返す単調な暮らしか。


 真面目に生きても人は死ぬ。

 長いか早いかの違いも、実はそれほどない。

 不真面目に長く生きる者も、真面目に短く生きる者もいる。

 長く生きたいと常日頃思う人はいない。

 ただ死の淵に立ってみれば、ああ死にたくないと思うのみだ。

 失う段になって、ようやく惜しくなる。それぐらいの重みしか命にはないのだ。


 なのにどうして、こんなにも惜しい。

 喩え引き換えにすべての不幸な人を救おうと言われても、おそらく躊躇うのは人のさがなのか。



 

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