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遊趣思録  作者: 釜沼商店
2/20

(2)ワラビ採りの話

今回の遊趣思録は、山菜採りの話です。

山菜は、好き嫌いが分かれるんじゃないかと思いますが、好きな方もそうでない方も、ひまつぶし程度に御覧になって下さい。

毎年、5月になると、僕の住んでいるところは、山菜採りのシーズンになります。

僕は、山菜の中でも、ワラビが大好きで、毎年この時期を心待ちにしています。

僕の住んでいる所は、山あいで、土地も痩せ地なのですが、ワラビは毎年生えてきてくれるのです。

ワラビは、シダの仲間で、開けた陽当たりの良い場所に生えてきます。(日陰に生える事もある)

普通、シダは日陰に生えますが、ワラビは、特別なんですね。

これは、他のシダと区別するポイントの1つでもあります。

ワラビは、地面から出た芽を食べるのですが、この芽にも特徴があります。芽の形が、人の握りこぶしの様な形をしているのです。

ちょうど、手首を曲げた、握りこぶしの様に見えます。

これも、他のシダと見分けがつけ易いポイントです。

さあ、ワラビを見つけたら摘んでみましょう。根元を軽くつまみ、つまんだまま、手を上に上げていくと、ポキッと折れます。

この芽を採取していきます。

ワラビは、群生する事が多いので、周りを探すと次々に見つかります。

思わず、ニヤッとしてしまいます。

さてさて、ワラビ採りが終わったら、今度は、ワラビのアク抜きをします。

まず、木灰を準備します。

木灰とは、木を燃やした後にのこる灰の事です。

もし、手に入らなければ、重曹でも、大丈夫です。

次に、鍋に水を入れ、火にかけ、沸騰させます。

沸騰したら、灰を一掴み入れます。

ここにワラビを入れます。

ワラビが少し、しなっとしたら、すぐ引き上げます。

ここで、注意する点が、茹ですぎない事です。

アク抜きの為の木灰の働きで、グダグダになりやすいのです。

グダグダにしてしまうと、崩れていってしまうので、さっと茹でます。

お湯から引き上げたワラビは、すぐ水にさらします。

この水の中にアクがしみ出てきます。

このアクには、プタキロサイド(発ガン性物質の一種)やチアミナーゼといった有害物質が含まれているので、念入りに抜きます。

半日、水にさらして置くと、水に色が着いてくるので、水を入れ替えます。

これを繰り返すと、水に色が着かなくなってきます。

ここで、ワラビをかじってみて、苦味がなければ、アク抜きはOKです。

後は、卵とじやお浸しなど、お好きな料理に使いましょう。

ワラビは、美味しい山菜なので、採って良かったと、きっと思うはずです。

最後に、大事な話をひとつ。

山菜を採る時、勝手に私有地や国有地に入るとトラブルの原因になるので、必ず、土地の所有者に許可をもらいましょう。

最後まで、お話にお付き合い下さいましてありがとうございます。

今回の遊趣思録は、いかがだったでしょうか。

僕の住んでいる所は、山菜の多い所で、他にも、フキやウドが出てきます。

これらの山菜についても、またの機会にお話したいと思います。

遊趣思録へのご意見、ご感想をお待ちしています。

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