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さなぎ  作者: 早芹氷華
5/7

よっつめ。



 腹を調べ終わり次は何を調べるか考えていると、ふいに背中のほうで何かが動いた気がした。



 背中の方に何かいるのかと思い慌てて背中に足を回すと、何かくしゃくしゃのものが足に当たった。そっと触り形を確かめると、どうやらそのくしゃくしゃのものは自分から生えているようだった。



 これは何の役にも立たなさそうだが、これは意味があって生えているのだろうか。それとも、何の意味もないのであろうか。自分には何もわからなかった。



 あらかたのものを調べ終わり、結果をまとめてみる。自分は元々、このどろどろとしたものだったのであろう。今もこのどろどろしたものが形を作り、自分の体を作り上げている。



 また、この膜は自分で作ったか入り込んだものだと思う。もしこの膜に入っていなければどろどろであった自分は流れ出し、きっと死んでいた。



 この膜は自分を捕らえる檻ではなく、自分を留める器であったのだろう。その場合外で見張っている何者かも存在しない。



 別の理由で自分を狙っているものが存在するかもしれないが、その際はこの膜ごといかれるだろうし、その心配は杞憂である。つくづく、考えることの大切さが身に染みた。

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