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開幕3

『勿論です♪そうですねぇ、まず貴方は異世界からの転移者なのでjob(ジョブ)を神からの加護という形で授かる事が出来ますよっ♪』


『え?それって所謂転移特典のチートってヤツですか?』


『チートが何かは知りませんが特典という意味では破格ですよ♪なんたって神の加護ですからね!』


簡単に死なない様な強さがあれば俺でもこの世界を生きていける可能性がある。まずは自分の事をきちんと把握しておくのは大切な事だ。


『ステータスと言葉に出すか頭の中で念じると、現在の貴方の情報が貴方にしか見えない形で視覚化されます、更に情報を詳しく知りたい場合はその項目に注目する事で把握出来ます。実際にやってみましょう♪』


まるでゲームそのままだなと思ったが、口には出さなかった。願ったり叶ったりしてやったりだ…RPG好き俺にピッタリで情報を認識しやすい事この上ない。


『ステータス…』


黒木 楽

level.1

rank.X

job.学生☆2

skill.無し

magic.無し


ん?

いやいや、ん?


『あ、因みにまだ加護は与えていませんよ、ウフフ♪』


こ、この女神…割りといい性格してやがる。

まぁそういう事なら仕方ないだろう。俺は剣道部に居た訳でも化学が得意な頭脳を持ち合わせている事も無い。剣術スキルや錬金術なんてある訳ないさ。


『えーと、じゃあ加護というのを貰えますか?』


『あっ私が直接あげる訳じゃないの、この水晶玉に手を(かざ)してくれる?』


なるほど、意味が分からん。じゃあなんでアンタが俺の目の前に居るんだ。誰だこの七面倒臭いシステムを生み出した野郎は。詰まり大地母神の加護は得られないって事なのか、名前からして強そうな加護だというのに。


『フフ、今君の考えてる事、大体分かるよ?でもね、君の特性に合った相性のいい神の加護が得られるのがこの儀式の特徴なの。だからもしかしたら私かも知れないし、私じゃなくても君の理想の力がもたらされる可能性だってあるんだよ♪』


そういう事か、なら異論は無いな。それにしても理想の力か、今時ベタに炎とか光なんてのは論外だな。レベルの概念があるから序盤は苦しい展開が見え見えだっつの。俺は楽して生きたいタイプなんだ。熱血なんてのはリア充思考の奴等がしとけばいいさ。だがこの儀式で結果が出るとなると緊張するな、まっなるようになれだ!

俺は水晶玉へと手を伸ばした。

その瞬間、水晶玉は俺の掌の下で光を放ち透明だった玉は黒く染まってゆく。


『初めまして黒木楽。私は運命の神モロス。どうやら私の力と君とは馬が合いそうな気がすよ。上手く使うといい。だが、私の様に闇に染まってはいけないよ。さもなくば君には常に呪いが降り掛かる。争いの呪縛がね。』


どうやら水晶玉から聞こえたその声は、厄介事の匂いをプンプンさせる発言を最後に俺に加護を施した様だった。身体に黒いオーラの様な蒸気が渦巻いているからな。


『あー…モロス君かぁ。』


ガイアさんもこの通りである。てか、何?モロス?聞いた事無いからイマイチ判断出来ないんだけどもしかして俺ハズレ引いちゃいました?でも運命の神ってなんか凄そうだけど、どうなんだ?


『じゃあ早速ステータス確認して見よっか♪』


完全に他人事だと思って…この世界救えって言うからには把握しときたいのも分かるけど!

マジで厄介なの押し付けられた感が酷いし、どうなってるかな俺のステータス。俺は意を決してステータスと呟いた。

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