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序幕

地中から湧き上がる夥しい数のアンデッド軍団、妖しい光を放ち宙を漂う霊魂、そして魔法陣の中央で邪悪な黒いオーラを纏うネクロマンサー。

コレだ!俺の思い描いていた最高にクールでカッコよくイカれた職業(ジョブ)

どんな魔物の軍勢でも1人で立ち向かえるまさに一騎当千の最強クラスの最上級職業だと言えるだろう。


うんうん、どう考えてもそうだよな。

よし、じゃあ現状を見てみようか。

俺はステータスと思い浮かべる、すると眼前に現代っ子には非常に分かりやすいRPGゲームそのままな自分自身のステータスが表示される。


黒石(くろいし) (がく)

level・8

rank・X

job・ネクロマンサー☆5

skill・使い魔契約

magic・召喚魔法.禁忌(level.2)・闇魔法(level.2)

familiar・ブラッドバット・綾羅木(あやらぎ) 那奈(なな)


あぁ~るぇ〜?

おかしい、何かがおかしいぞ。

ネクロマンサーって職業ってこんなに弱いの?

最上級職業じゃないの?

詐欺なの?全然ロマンサーって感じじゃないよね!只の雑魚臭半端ないよ!てかロマンサーってなんだよ!こちとら異世界ロマンス夢見て来てんだよ!美少女を華麗に助ける俺TUEEEEEEしたいんだよ!


『どうしたガクよ、何故地を這っておる?』


ハッしまった。つい現実逃避してorzしてしまった。

俺の肩に乗る蝙蝠の魔物ブラッドバットがケラケラと笑いながらからかっているかの様に流暢に喋る。

と云うか。


『おい、俺は這っても舐めてもないぞ、言い掛かりはよせ。』

『ふぇぇ、ガッ君が私の歩いた地面をナメナメして…ふぇぇ。』

『綾羅木さんも変な誤解しない!』


俺の前を歩いていた美少女も会話に参加するがこっちは素なのか冗談なのかよく分からない…多分素なのだろう…第一…。


『だいいち、貴方は霊なんですから歩いた足跡も無ければ、浮いてるでしょうが!(物理的に)』

『ふぇぇ!わ、私やっぱり浮いてるのー!(存在的に)が、ガッ君もやっぱりヤダよね、こんなおバカさんな幽霊と居るの…。』


シクシク、と瞳を潤ませての上目遣いにドキリとする。

その華麗で儚げな様子に俺は四つん這いの姿勢のまま目を奪われる。

が、彼女からどす黒いオーラが漂い始めたので一瞬で我にかえった。


『ああ、綾羅木さん!落ち着いて!悪霊化してるから!ね?綾羅木さんは全然浮いてないよ!(存在的に)寧ろ欠かせない存在だよ?!だから落ち着いて、ね?』

『ふぇ?そ、そうですか?エヘヘ…欠かせない存在ですか?ウヘヘ…』


とんだヤンデレだった。

悪口でも聞こえようものなら悪霊と化し、生前からの元々の職業(ジョブ)である聖騎士(ホーリーナイト)暗黒騎士(ダークナイト)へとミラクルチートチェンジして、その邪悪なジャイアントストロングを俺だけに留まらず周囲にスーパーノヴァし、あろう事か一面焼け野原にイノベーションする始末である。

俺がペコペコとごまを剃りご機嫌を伺うのも仕方ないと言えよう。

て、いやいやいやいや!

何で俺使い魔にペコペコしてるの!?

くそぅ…、こんな筈じゃなかったのに。

そして俺はこの世界に来た日の事を思い返していた。

何でこんな事に…

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