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あしたの糧  作者: たびー
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まだ見ぬ「なかま」へ

 知り合いのお母さんから、子ども【小学校高学年女子】が勉強しない。毎日、帰宅するとインスタやってネットのゲームやってばかり。宿題は、家を出る直前にやってる。

 インスタで趣味のイラストを発表したら、やりとりする友人が出来て、毎日そればかり……。


 てな、話を聞いた。

 今はネットがあるから、自分の趣味のひとをすぐに見つけられるし、交流することも出来る。

 いい時代になったもんだねえ。


 わたしはアナログ時代のほうが長いから、生まれた時からネットのある世代からすれば「いったいどうやって暮らしていたんですか」と言われる世代だ。

 なんせ、小説の新人賞へは紙にプリントして束になった紙の右上を千枚通しで穴開けて、タコ糸で留めて郵送で出していたんだよ。ビックリだろう。今は、タグつけるだけで応募完了とか、すごい簡単だから、紙時代の労力たるや。


 わたしは、書いた作品を読んでくれたのは、高校時代の友人だけだった。

 読者、ひとり。

 それ以上、誰かに読んでもらいたかったら、本にして即売会に出るしかなかった。しかし、そこで売れるとは限らないし、ましてや感想が届くなんて、さらに確率が低かったと思う。

 ※本にするにも、いまよりもお金がかかったような気がする。


 わたしの「なかま」はどこにいるんだろう。

 高校時代の友人はすでに小説を書くのをやめていて、それぞれ結婚したり、出産したりでライフステージをあがっているのに、わたしはいつまでも「小説なんて」書いているんだろう。

 どこかに「なかま」はいるんだろうか。


 三十代のころのわたしは、ぼんやりとしたサビシサのなか、それでも創作活動を細々としていた。

 その後、結婚や出産で書くことから離れた。

 そして十年と少し経って、また書き始めた時世界は一変していた。

 ネットでアマチュアの小説を公開できる場があり、感想などいただけたり、PV見ると「えっ、40人教室何個分?」「娘の通う小学校の全校生徒数より多い」(小規模校です)とか、驚くことばかり。


 なにより驚いたのは、SNSで小説を書いている人たちと知り合いになれたことだった。

 ネットでも十年ほど活動していれば、それなりに知り合いが出来て嬉しい限りです。

 若いころのわたしに教えてあげたい。


「なかま」と出会うまで、何十年とかかったわたしに比べて、今のなんとスピーディーなことよ。

 半面、ネットにありがちなトラブルにも巻き込まれたりして、しょうじき子どもが対応するには手に余るだろうな、とも感じる。

 前出のお子さんには小学四年生女児の知り合いがいるそうだが、お母さんが「ほんとに小学四年生なのかな」とかなり疑問に思っていた。

「ぜったいに一対一で会うとかやらせたら、駄目ですよ」とか釘刺して置いたけど。

 難しい。

「なかま」だと思ったら、違っていた……となるのも、なんだかツライわ。てか、犯罪に巻き込まれませんように。


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