小説講座を受講
平成最後の年の五月から八月のこと。
今年の四月のこと。いつもの市立図書館へ行くと、ポスター掲示板に一枚のお知らせを見つけました。
地元岩手の某文学館で開催する小説講座とエッセイ講座のお知らせでした。
エッセイは、地元のエッセイストと近頃は絵本作家としても有名な先生、小説は地元作家の先生。SFでデビューして、最近は時代物をたくさん書かれているはず……。
ここのところ、自分の作品にとんと自信がもてなくなってたわたしは、思い切って申し込みました(その日に。かなりの慌てぶり。締め切り、一か月勘違いしていたよー…いつものパターン)。
そんなこんなで、五月からほぼ二週に一回、本日八月まで計五回。定員十五名のところ参加者は十七名。ちょうど地元出身の若竹千佐子さんが芥川賞を受賞したあとで、今回の受講生が最多とのことでした。
超初心者向け、といううたい文句のとおり、原稿用紙の使い方からの講義でした。
その後、プロットの立て方から、キャラクタの作り方、一人称・三人称の違い、参考にする資料などなどの解説のほか、毎回帰りには宿題が出されました。
初回の講座のときに受講生一人ひとりにキーワードを書かせ、茶筒の中にいれて三枚ランダムに選び、三題噺のプロットを作るように言い渡されました。でも、提出は任意。強制ではないので、出さなくてもいいというゆるい感じでした。
しかし、できないとなんか悔しい。結局、四回全部出しました。
提出したプロットは次の回に先生から添削されて戻されます。
そのほか、三万字くらいまでの作品なら添削しますとのことでしたので、毎回過去作ですが読んでもらいました。そして真っ赤になって返ってくる……という。
さて、今回の受講で自分の欠点を知ることが出来ました。
まずは、思い付きだけであまり調べもせずに書いてしまう事。
これは本当に痛感しました。釣りや山あるきが趣味で造詣がふかい先生には『山の波』の稚拙さは目に余ったようで、レポート用紙十枚ほどのダメだしが添付されて返ってきました。
次に、キャラクタの弱さ。
主人公はいつも事件に巻きこまれ型ばかり。もっと主体的に動く主人公を作らないと、読者の共感を得ずらい。
それでこの、巻き込まれ型のキャラクターが受講生全体の欠点で、毎回どうしてだろうと考えていたと先生。
「つまり、作者は物語に入っていないんですよ。巻き込まれ型、受動態的な主人公は「読者であることから抜けきれない書き手」がやりがちなことなんだと気づいたんですよ」
と。
「受動的な主人公の目の前で物語が進行しているというポジションは、まさに「読者」の位置なんですよ。そうじゃなくて、もっと物語の中に没入して動いて行く主人公じゃないとダメです」
ああ、そうか、と。
自分のキャラの弱さ、いつもどこか覚めている(冷めている)感じのキャラ。
それじゃ、ダメなんだな。
聞いていて痛感しました。
もっと、物語に飛び込もう。怖がらずに、思い切って動いて貰おう。
締めの本日のお話は、とても胸に響きました。
思い切って受講してよかったです。
でも、何が楽しかったって、地元に小説を書いている・書きたいと思っている人がたくさん実在したということでした。結局、座席の近い人としかお話が出来なかったけれど、受講に中に文学フリマがあってお隣の席のNさんが来てくださったりしてとても嬉しかったです。
九月からは上級者講座を月一で受講します(`・ω・´)ゞ 有料!!