彼女の親友
博が咲の相談にのってから数日、再び博の教室に咲がやってきた。
「ねぇ博君、今日の放課後時間ある?」
「まぁ特にやることもないですけど」
「じゃあ学校終わったら一緒にお茶しようよ。相談にのってもらったお礼。博君のおかげですっかり仲直りできたから」
「いいですよ」
「コーヒー屋さんでいいかな」
「コーヒーは結構好きですよ。ここらへんでカフェっていうとだいたい見当はつきますね」
「うん、多分当たってるんじゃないかな?じゃあ学校終わったらここに迎えに来るからね」
そして放課後
博の教室に来たのは咲だけではなかった。咲と一緒にもう1人来ていたのだ。
「さぁ行こっか」
「その前にそちらは・・・?」
「あっ、宮川都です。はじめまして」
緊張した様子でそう自己紹介した彼女こそが咲と喧嘩した親友である。
(なんか咲先輩の友達にしては大人しめだな。この人が先輩の言ってた親友なのかな)
「高倉博といいます。はじめまして」
「もー、2人とも挨拶が堅いぞー。じゃあれっつーごーとぅサンライトカフェだよ」
サンライトカフェとは有名なカフェのチェーン店で唯一博の学校付近にあるコーヒー店だと認識されているのだ。実は個人経営のコーヒー店ならいくつかあるのだが。
「やっぱりサンライトカフェですか。美味しいし接客もなかなかですよね」
「高倉君は接客なんてところまで見てるんだね」
「うーん、普通見ません?と、思ったんですけど多分僕のは一般的に気にするレベルを軽く超えてるんじゃないかと思い直しました」
「私はそんなこと気にせず美味しければそれでいいなぁ」
「なんか咲らしいね。私は店員さんによっては不快に思うこともあるかも」
「それはそうだね。何もしてないのに接客態度を気にするってことはないけどさすがに何か明らかに態度悪いなってのは私だってドン引きだよ」
カフェに着き各々好きな物を注文する。咲はカプチーノ、都は何かやたらと名前が長いふわふわした感じのもの、博はシンプルにブラックコーヒーだ。
「いやー、都は相変わらずそれ好きだよね」
(お気に入りなのか。道理ですらすらとあんな名前言えるのか。僕なら噛むだろうな)
「うん、美味しいんだもん」
「博君のブラックコーヒーっていうのはイメージ通りかも」
「そうですかね?」
「うん、私もそう思うな」
「じゃあちょっと本題入っていいかな?」
「なんでしょう?」
「高倉君なら気付いてるかもしれないけど咲が喧嘩したっていう親友ってのは私のことなんだ。それでね、お礼が言いたくて。咲のお世話してくれてありがとう」
「全く都は・・・いきなりついて来たいなんて言うから何かと思えばそんなこと言うためだったのかぁ」
「そんなことじゃないでしょ。咲が相談なんてするくらい人を信用するのって珍しいんだからね。やたら明るくして引かれちゃったらせっかくの友達がいなくなっちゃうかもでしょ」
「ん、友達だったんですか。というか最初っから明るかったので別にそれで引いたりしませんよ」
「それはよかった。この娘こんなんだけど友達少ないんだよね」
「あー、それは聞きましたね」
飲み物を飲みながら話は続いた。珍しく咲はあまり喋らなかったという
親友ちゃんの名前それなりに語呂いいと思うんですがどうでしょう?頭韻みたいな感じですね。こういう感じの最近多いと思いますが昔からあったりするんでしょうかね




