ボス
コメディタッチになってますね;^_^A
よろしくお願いします。
14.ボス
「あー、で?あんたら何が聞きたいんだっけ?」
ヤン、じゃなかった早乙女が面白くなさそうに喋る。
「まずは鬼坂が死んだ時、こいつ以外になにか見ていないか、だ。」
霧崎を指差して聞く。
「指差さないでくれる?不愉快だわ」
えー、細かいよこの人
「あー、すいませんねー」
「け、喧嘩しないでよ」
沙羅が慌てて止めに入る。というか霧崎も最初に話した時はもっとミステリアスな奴かと思ったが全然違った。友達はいなさそうだけど
「その黒女以外に‥‥‥んー」
早乙女が考え込む。
「あぁ、なんか遠ーくの方に見たことねぇモンスターならいたぜ」
「見たことない?どんな姿だったか覚えているか?」
「なーんかでっかいゴリラみたいなやつだった気が‥‥‥」
僕と霧崎がピクンと反応する。沙羅はさっきの話の内容全部は覚えてないようだ。カフト周辺の草原マップのマップボス。名前は覚えてないがゲームの頃もでかいゴリラみたいなモンスターだったと思う。
「それは、本当よね?」
霧崎が確認した。
「多分間違いはないとおもーぜ。てかこんなに話させといて、なにもしねーわけねーよなぁ?あぁ?」
沙羅を見ながら言う早乙女。見返りを要求してるのか?
「ん、なんならこの後一緒にレベル上げいくか?霧崎もどうだ?」
僕が一つ提案する。パーティは4人まで組めるしちょうどいい気がする。
「ちげーよ!沙羅?を俺に貸せっつってんの、分かる?」
早乙女は顔を俺に近づけて威嚇する。
「なんで俺に言うんだ。それに、沙羅はモノじゃないぞ。いい加減にしろ」
最後だけ少し声のトーンを落として言った。しかし早乙女は怯まなかった。
「うるせーんだよ!お前ら!表でろっがっ?!」
最後のがっ?!、は霧崎が無言で拳銃のトリガーを引き、弾丸が早乙女の脳天に命中したからだろう。痛くもないしHPも減らないがセリフは中断された。
「貴方たちうるさいのよ。もう少し静かにできないのかしら?」
お前が言うな!とツッコミたかったがグッとこらえる。
「もういやだぁ‥‥‥」
沙羅が涙目になりつぶやく。わかるぞ、その気持ち。自分は何もしてないのに周りから変な目で見られてるからな。‥‥‥ご、ごめん
「とりあえずこの金で好きなものでも食べてくれ。じゃ、また何かの機会に」
「お、おいちょっとまてや!」
そういって沙羅の手を掴み喫茶店からでる。霧崎も出てきた。
「よし、草原に行ってみよう。もしかしたらマップボスに会えるかもだ」
おそらく鬼坂はマップボスによって殺されたのだろう。まだ仮定でしかないが可能性は充分にある。
「ねぇ、パーティ組むのかしら?」
霧崎が聞いてくる。
「組んだ方が何かと都合いいだろ?俺と沙羅はもう組んでるから申請送っとくよ」
そういってメニューを出し操作し、霧崎に申請を送る。
「分かったわ。はい、完了」
それともう一つ聞きたいこともある。
「この〈創造する世界〉っていう称号はなんだ?どんなスキルがある?」
パーティに入ったので霧崎の称号が見れた。しかし見れるのは称号の名前だけである。マナー違反承知で聞く。
「内緒よ」
「ですよねー‥‥‥」
とりあえず草原へ向かおう。




