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Ⅰ 全ての始まり、プロローグの場合

歩み始める

欠けていると知りながら

足りないものを補うために


 世界を二度の大火が焼き、長い時間が経過した。

 今や当時を実際に知る者はおらず。しかし、知らぬが故に繰り返さぬよう記録が残る現世。

 人が種族ではなく。世界共通パス――通称:顔パスというIDを身体に埋め込むことによって、個人を特定するようになった時代。

 最早、技術の進歩によって戦争が資源の無駄使い!! と評される今。それでも、軍隊という概念が消えることはない。

 あまりに滑稽。体裁と見栄の衝突から生れる利権に群がるバカは、そうそう消えないのだ。

 クリーンで恒久的な平和を望み、されど矛盾を抱えた軍隊(どうけ)を用意する。

 望まれぬ彼らの、戦闘と信念と友情の話をこれから語って聞かせよう。


「と言うコンセプトの劇を、幼稚園でするように上層部から指令がきたのだがね。彼らは、我が部隊を昔の『ケーサツ・コツーカ』と勘違いしているようだよ?」


 やれやれ。と九名の前で、一人の男が首を振って見せた。その手には、二人の兵士が熱く包容をかましている絵の描かれたフリップが掲げられている。

 彼は、世界共通軍隊・ノースウィンド(略称NW)所属の第一一〇小隊隊長だ。

 北国で吹く極寒の風の如く、敵へと厳しい攻撃を仕掛ける。と言う意味と同時に、経済へも極寒を運んでくるだろうと皮肉ありありな二つ目の意味も持つ軍に属するこの小隊は、総員が一〇名。

 小隊長を除く、残りの九名が全員女性というかなり奇抜な編成となっている。

 諸処の事情から頭へ包帯を巻いている隊長が、持っていたフリップを適当な所へ放り投げた。


「まあ、こんなものはしたくなければしなくても問題ないよ。最悪、子供達と楽しく遊べばいいね」


 そんな事よりだ、と前置きした隊長はわざとらしい咳払いで視線を集める。

 レクリエーションルームに集合させられた総員は、各々が好きなように立ち位置を決めて話を聞いていた。

 座っている者もいれば、立ったままの者もいる。床に座り込み、椅子を引っ張り出し、壁を背にもたれ掛かり、手持ち無沙汰に突っ立ち、姿勢を正して、背中を曲げて、寝そべって。

 様々な反応がある中で、しかし彼女らの視線の先には一人がいた。

 疑問の意思表示を見せる彼女たちに、その『一人』は満面の笑顔を返しつつ。


「今日から皆と一緒に行動する仲間が増える。所謂、転校生だね? と言うことで、本人を紹介する前に聞いておきたいのだが。誰か、今朝方にパンをくわえたまま走って曲がり角で人と衝突した者はいるかね?」


 どうかね? と割に真剣な表情で、瞳に期待の色を見せる隊長に失笑の応えがきた。

 いつもの変な事言う隊長だぁ。と幼い体格の少女が笑み。軽い病気ですね。と長い黒髪を揺らす女性が静かに笑う。以下、七名がそれぞれに笑う反応を見せたことに満足した隊長は頷き一つ。

 入りたまえ。とレクリエーションルームのドアへ向かって声を掛ければ、そこから影が生まれた。

 小柄な女性のものだ。

 腰まであるブロンドの長髪は、彼女が軍靴でリズムを刻む度に宙を舞い。険しく顰められた目の奥に、暗い色の碧眼が光を宿している。肩に羽織っている短い指揮者マントには、彼女が『少佐』である事を証明する階級証。

 この小隊内では、隊長の次に高官だな。と隊員たちがそれぞれに思う中、不意にその動きは来た。

 動きの正体は、綺麗な後ろ回し蹴り。つまり、マーシャルアーツ(軍隊格闘術)に長けた者の動きだった。

 なっ?! と周りが状況を理解する頃には、その足が隊長の頭へ目掛けて殺到する。九名は、その内の一名を除いて誰も反応することが出来ない。

 距離的に遠すぎる者が焦り、戦闘に向かない者が呆然として、不意を突かれた者が身を竦ませている。

 その中で、壁に寄りかかっていた長身の女性だけが動いた。栗色の長い髪が尾となり、高速で身を飛ばす軌跡を作り上げる。

 距離は五メートル。三歩でそれを無に変えて、編み上げブーツで固めた足が振り上げられた。

 少佐の足を迎撃する軌道。後出しである不利を埋めるほど高速な機動。

 快音が響く。

 迎撃は成功した。蹴りの軌道をズラしてあらぬ場所へ着弾させ、一歩の後退すらしなかった隊長を庇う位置に女は割り込む。

 暗い色の碧眼を睨み返すのは、艶やかな(あか)だ。鮮やかな(あか)ではなく、深く濃い色の(あか)に染まる双眸が高官の少女をロックする。

 仮にも上官だが、そんな事はどうでもいい。殺意の段階を三段飛ばしで跳ね上げ、濃密な気配を彼女は自らの内側へ満たしていく。

 後は爆発させれば完璧だ。その身は自身の意識とは別の所で、目の前の少女を反射的に殺すだろう。紆余曲折あって隊長に付いて行くと決めた以上、彼の安全は何が何でも守ってみせる。それが彼女の守るべき矜持の一つだからだ。

 上官殺しには銃殺刑が待っているだろうか。そんな刑に対する恐怖心が一瞬だけ頭をもたげ、しかし「だからどうしたっ!!」と内に響く声が全てを凪払う。

 決意を胸に必殺の一本踏み込もうとした女は、動こうとしたのと同時に背後から別の動きが来るのを理解する。

 当然、背後に隊長以外がいるはずもなく。果たして、彼の手は後ろから紅い目の女を抱く様にして行動を制限してきた。

 くっと喉を鳴らすような笑みを響かせる隊長は、彼女を離さず少佐を見て。


「どうかね? 少佐」

「ああ、面白いな。聞いていた通りだ」


 ふふん、と鼻を鳴らす少佐が満足げに笑みの形を作って頷く。

 応えるように頷き返す隊長は、そこでようやっと居心地悪そうにもぞもぞしていた女を解放した。代わりに、身構えて静観している全員へと視線を送った。

 右腕が勢いよく真横へ振られるのに呼応して、服の袖が小気味良い音を鳴らす。それは、隊長が何らかの宣言をするときの前動作だと彼女らは知っていた。

 故に言葉を聞き逃さぬよう、耳に神経を集中させて聞く姿勢へと全力を注ぎ。同じく、彼女らが聞く姿勢になっていると理解した隊長は頷きの後に言葉を作った。


「第一一○小隊隊長、七海八雲の名の下に宣言しよう。現時刻を持って、これまで空席であった我が隊の副隊長へ少佐が着任する事となった。異論は認められない。これは、大佐という私の権限を最大限に利用した決定事項であるっ!!」


 なっ?! と異口同音の音が八つ、レクリエーションルームの中で紡がれる。

 横暴な言葉だね、と困ったように笑む。隊員たちの驚きに答える八雲は、しかし言葉と裏腹に撤回の言葉を口にしない。

 決定を曲げる気はないと、そう言うことなのだろう。


「ナツキ衛生兵」


 だから八雲は、他の意志が付いてきていない事を知りつつも話を先へと進めていく。

 隊員の中で唯一驚かなかった衛生兵へと、八雲は視線を送った。はいと応えて一歩前へ出るのは、三つ編み眼鏡の女性である。

 大きめの丸眼鏡を押し上げ、うむと頷く八雲に苦笑を返し。


「損な役回りですね、隊長」

「何、構わないよ。それもまた、私の役回りだしね? それよりも、だ。君は少佐と同期だったらしいじゃないか」


 ええと微笑みで答えるナツキに、ではと言葉を繋いだ八雲は続ける。


「着任したばかりの少佐は、まだこの辺りに不馴れでね。君に案内役の任を与えよう。復唱したまえ」

「了解しました。これより案内役の任につきます」


 軍靴を鳴らし、敬礼の姿勢で復唱してからナツキは少佐を引っ張って退出した。残されるのは理解の追い付かない隊員と、どうしたものか迷う隊長だけ。

 さて? と言葉を選びながら八名へ視線を送り、そこで声が来る。

 一番近い音源は、先ほど少佐と短い攻防を繰り広げた女で。この隊のエースと呼べる存在だ。

 ちょっと、とか。なんで? とかを小さく呟きながら、険しい視線が八雲に向く。


「不満は、この場で全て聞こう。この先、少佐へ向けられるだろう不満をね? だから、このことに関して彼女に文句を言ってはいけない。何せ、これは私の権限による独断なのだから。ね?」


 不満はあるかね? と八雲が視線を回す先。ゆっくりと横へ流れる視界へ、順に隊員たちの姿が入ってくる。

 一人一人と丁寧に視線を合わせていけば、彼女らは首を横に振る答えを寄越した。

 隊長がそこまで言うなら、と肩を竦める者。アンタの決定には従うさ、とぶっきらぼうに言ってひらひらと手を振る者。

 それらの答えを得て、頷く八雲の視線が最後に行き着いたのは紅目の女だ。

 唇をきつく引き結び、手が白くなるぐらい強く拳を握る彼女へ八雲は手を伸ばし。


「良くないね、坂本アヤカ伍長。それ以上は、綺麗な爪が割れてしまうよ?」


 握られた拳を解くように優しく取り、しかし手は拒絶を持って容易く振りほどかれる。睨み付ける紅の目と一緒に来るのは、間違いなく抗議の言葉。

 なんで? とかすれる声で一度目が紡がれ。

 予想以上に、自分の声がハッキリしない事実へ身を強ばらせたアヤカは。それでも、次の言葉はハッキリした声で紡ごうと二度目の音を紡ぐ。


「なんで? ずっと、副隊長の席は空けとくと思ってたのに……これじゃあ、あの人の帰る場所が無くなっちゃう!!」

「そうだね。だが、何時までも機能しない役職を放置することは出来ないのだよ。いずれは、上層部が我が隊の副隊長に身勝手な者を任命するだろう」


 本当に勝手だね、と失笑する八雲はアヤカの髪を梳くように撫でる。


「この隊は、楽しくなくてはいけない。だからこそ、上官からの任命で来る身勝手な副隊長を受け入れる訳にはいかないからね。彼女の居場所を奪ってでも、この隊を楽しくあるように私は尽力するよ?」


 それが約束だからねと心の中で呟く八雲は、再び視線を全員へ巡らせ。更に右手を振って袖を鳴らし。


「宣言しよう。少佐が来ることによって、楽しいこの隊がいっそう楽しく成ることを!! だから、彼女の居場所を奪ってまで私が少佐を据えたと言うことを!! 必要であれば、私は幾らでも悪であることを!!」


 くっと喉の奥から笑みを漏らす八雲は、ここにいない誰かへ語りかけるように口を動かす。

 見えているかね? と前置きして。


「これから、我々はますます楽しくなっていくよ? 早く帰って来ねば、流行に乗り遅れてしまうかもしれない程にね」


 はの音の連続で笑う八雲の声が、レクリエーションルームの中に響き渡る。





 大きめの丸眼鏡を押し上げ、三つ編みに結った髪を揺らし進むナツキに連れられて歩く少女――九条晶(くじょう あき)は、先日第一一○小隊へ誘ってきた意味不明な男の事を思う。

 と言っても、色っぽい話ではない。単純に、どんな思惑があって自分をここへ連れてきたのかという事について思いを馳せているのだ。

 彼女の家系。九条家とはヘイ・アンだかヘイ・ジョウだかの、まるで人を呼ぶ様な名前の時代から栄えているらしい貴族の家柄である。

 つまりそれは、絶えず責任を背負うととなり公平な政をこなさなくてはならない。将来、この世界の在り方を担っていく立場に付くという片道切符でもあった。

 幸いにして私の祖父は立派な人間だ、と晶は思う。

 例え自らが悪役に仕立て上げられたとて、その不正ごと全てを公平にぶった斬っていく豪快な老人。それが彼女の祖父であり、目標としている人物だ。

 本人は既に八〇歳も半ばへ差し掛かりつつあるが。医療の進歩と人間離れした肉体を保有する老獪は、未だに現役で各政治家を震え上がらせている。そんな祖父を持ってして、第一一○小隊隊長は「愉快な男」と賞される存在だった。

 そればかりか、彼に第一一○小隊へ誘われたと私から聞くや否や、祖父は口の端を盛大に歪めて、その常から凶悪だった笑みを五割り増しの威力で発揮して電話を掛け始め。

 普段の厳格な言葉遣いなど微塵も感じさせない「やっほー、やっくんお久~☆」から始まり。最後の「おkおk。んじゃあ、そんな感じで手配しとくから。あとよろ☆」で終わるまで、晶を恐怖のどん底へ追い込んだのである。

 それは一瞬、本気でここにいるクソ爺は誰だ? と思ってしまったくらいで。とうとうボケたか、或いは無理が祟って脳味噌が溶けたか。何にせよ、私が引導を渡して差し上げねばと覚悟を決めて銃へ手を掛けた所までいってしまうほど。

 下手をすると、トラウマになっていたかも知れない。


「うむ、話は付いた。細かな手配は彼がしてくれるそうだ。明日にでも隊舎に来るよう言うておった。着任期間は一年間、その間に多くを学んでくるが良い」


 有無は受け付けんと一喝する祖父は、いつも通り威厳に溢れた老獪の顔だった。

 斯くして九条晶は第一一○小隊、出向副隊長として着任したわけである。


「それにしても九条少佐。まさか、蹴るとは思ってなかったわよ?」


 晶へ嘆息混じりに言葉を送るナツキは、白いリノリウムの廊下を先行して歩いている。近年確立された技術によって、壁そのものが淡く発光している廊下に電球などない。

 言うなら、この廊下そのものが通路であり照明だ。

 そんな全体から均等に照らされる空間の中で、晶は首を傾げる。


「ん? 事前に知らせてあったろ?」

「私は、面白いかどうかを確認するとしか聞いてません」


 不思議そうな表情の少女に、拗ねたような咎めの言葉を送りつつ先へ進む。

 いま向かっているのは、晶が副隊長として使う事になる私室だ。隊長室、食堂とアバウトに隊舎内の間取りがわかるように歩き回り、その生活空間が案内の最後の場所となっている。

 これから最低でも一年を過ごす場所だ。


「だいたいね。この第一一○小隊で、隊長への暴力とか自殺行為よ?」


 わかってる? と問うナツキに、晶は待ったをかけた。

 自殺行為? とオウム替えしに言葉を紡ぎ、その意味を考える。確かに事前の打ち合わせがあったとは言え、あの殺人キックの前で微動だにしなかったのは賞賛できる。

 しかしだ。もしかすると、あれは身が竦んでいただけかもしれない。反応速度が追い付いていなかっただけかもしれない。もしそうだったとするなら、さした脅威になる事などないだろう。

 そもそも、あの奇妙な男がそれほど強いとも思えないのだが。とそこまで思考した晶に、ナツキの追加台詞が来た。


「アキ。あなた、一瞬で隊の八割を敵に回したわよ?」


 同期のナツキが、彼女を『アキ』と呼ぶときは何かしらの意味があるときのみである。そして、その意味を悟った晶はふふんと鼻を鳴らし。


「という事は、あの紅目みたいに反抗してくるのが後七人はいるのね?」


 面白そうだわ、と呟く同期を背後に吐息して歩きながらナツキは続ける。


「ここにいるのって、みんな隊長が引き抜いてきた人達ばっかりなのよ。前の副隊長と隊長が、ぐるになって人員確保したわけ」


 そう切り出したナツキの言葉を、晶は聞く。

 内容としては、要約するとこんな感じだ。

 つまり、当時人員不足から機能していなかった第一一○小隊。それに目を付けた二人組の男女がいて、そこへ能力重視の人員をかき集めたと言うことである。

 当然。能力重視であった為に問題児や差別視されていた者ばかりが集まり、結成当初はかなり異様な隊であったらしい。

 今でも十分に異様な隊が、昔の方がさらに異様だったとは驚きだ。

 隊の正式結成が六年前。纏まりが無かったのも初めの一年のみで、後の四年間は多くの功績を残す『ワンマンアーミー(孤独の小隊)』などと囁かれる存在にまでなっている。

 能力が高いだけの隊員たちをかき集めたのが前副隊長。

 集まった隊員たちを説得し、認め、居場所を与え、と一つに纏めたのが現隊長。

 二人の内どちらが欠けても成り立たなかった第一一○小隊は、むしろ一つの家族にも近い存在へと昇華しているわけだ。


「で、そのお母さん的立ち位置の副隊長が、去年上層部からの強制で異動になったの。只でさえ母親の居場所を取られて気が立ってるのに、あんな事したんじゃ冗談で済まないわよ?」


 ふーん。と気のない返事を返しながら、漠然と自分の状況を理解した晶は。そこで、ふと疑問が浮上する。

 目の前の同期は、この隊がある種の家族だと言った。その言葉に違わず、今の晶にはこの隊の全敵意が向けられるだろう。なのに、なのにだ。

 この隊に――家族に所属しているナツキから敵意が来ないのは不思議だ。

 何故だろう? と不思議に思う正面。大きめの両開き扉を差した本人は、これが副隊長室ねと説明しながら振り返り、不意に怪訝な表情となった。

 なに、どうしたの? と聞かれ、いやと言葉を繋ぎ。


「ナツキは、あんまり怒らないな。と思って」

「あら、怒ってるわよ? 私は小隊の衛生兵長だもの。あなたとみんなが喧嘩して怪我したら、治療は私がする事になるんだから」


 苦笑混じりな言葉を続けて、それに、と前置きしたナツキは困ったような表情のまま。


「私はアキの次に新参者だから、ここに来たのも二年前よ。前副隊長とは一年しかいられなかったわ。だから、他の子達よりも薄情なのかもね」


 目を細め、静かに言ってみせるナツキには哀愁がある。

 仕方ないよね、と付け加えた言葉は声が僅かに上擦って震え、まるでダムが決壊する寸前のような雰囲気があった。

 どう声を掛けようか迷う様に、視線を俯けて考える。とりあえず当たり障りのない事を言おう、と晶が視線を上げた先。そこにさっきまで無かった風景が追加されている。

 ナツキの背後にいる風景は人の形をしていて、且つ腕を一杯に開いた状態であり。


「そんな事はない。そんな事はないんだよナツキ衛生兵!!」


 刹那。声と同時に抱擁がナツキを襲う。

 がばぁ!! っと抱きついたそれは、言うまでもなく七海八雲だ。驚きからナツキの絹を割く悲鳴が鳴り響くが、彼はそれを気にもしない。

 そんなに寂しいのなら、私の胸に飛び込んでおいでー!! とか言いながらがっちりホールド状態の変質者へ向けて、晶は全力且つ的確な蹴りを無言で叩き込んだ。

 あとは、推して知るべし。というやつだ。






隊長&オールマイティ

七海八雲(ななみ やくも)

 変態 愉快な男

階級、大佐


現・副隊長

九条晶(くじょう あき)

 回し蹴り系男勝り少女 九条家令嬢

階級、少佐


元・副隊長

???

 お母さん

階級、?


フォワード1

坂本アヤカ(さかもと あやか)

 迎撃キック 接近戦最強

階級、伍長


通信士

???


衛生兵・補佐

???


フォワード2

???


陸上特殊車両運用兵士&メカニック

???


航空特殊機体運用兵士&メカニック

???


後方支援1

???


後方支援2

???


衛生兵長

飯塚ナツキ(いいづか なつき)

 三つ編みの常識人 晶の同期

階級、曹長




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