表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
真・恋姫†無双 ~昭烈異聞録~   作者: 不識庵・裏
第一部「楼桑村立志編」
10/62

幕間其の一『涼州の乱』

 どうも、不識庵・裏です。前回でチラッと出ました『涼州の乱』なのですが、本当は最初の回想部分だけにしようと思ってました。


 ですが、自分で色々と調べていく内に、これは回想程度では難しいと思いましたので、今回は『幕間』と言う形で投稿します。


 従って、今回は琥珀さんがメインのお話です。山の上の人様に物凄く感謝しつつ、『西涼に落ちた天の御遣い』の話と上手くリンクと言うか、辻褄が合うように、あっちこっちのネット上の資料や当時の地図を調べ、焼付け寸前の脳みそに鞭打って書き上げました。


 それでは、宜しければ読んであげてください……

  


  時を遡る事四年前、場所は司隷(しれい)扶風(ふふう)郡は槐里(かいり)県の城外にて……。



「琥珀様ッ! 完全に我が方の不利です! 早急に西涼にお戻り頂き、どうか体制の立て直しをっ! 」



 あちらこちらがボロボロになってしまった鎧姿の鷹那が、悔しさを顔に滲ませつつ、馬上の琥珀に撤退を促す。右手に携えた戟は所々刃こぼれしており、全身包帯だらけで、顔面を負傷したのか、顔の左半分にまで包帯で覆われていた。そんな彼女に琥珀はいたわる様に優しく笑みを送る。



「ありがとう、鷹那……。どうやら、天は私達の悲願を受け容れてくれそうにはなかったようね…… 」



 そう言うと、馬上の琥珀は未だ怒号と殺戮の蠢く戦場を儚げに見つめる。彼女には悲願があった。今回の内乱は、長らく中央の漢王朝に不満を持った羌族(きょうぞく)氐族(ていぞく)を中心に勃発した。


 琥珀は、後漢の名将馬援を先祖に持つ名門馬家の家柄で、父馬平(ばへい)は涼州漢陽郡蘭干(らんかん)県の※1県丞であった。だが、彼はある日失職して下野すると、羌族と入り交じって暮らす様になる。家は貧しく、彼は独り身であったので、結局羌族の女を妻に娶り彼女が生まれた。



 彼女は漢人と羌族の混血児と言うことになるわけだが、彼女の外見は取り立ててみれば、確かに羌族の特徴が色濃く出ている。栗色の髪に太い眉、異国的な雰囲気を交えた美貌と紫がかった瞳。そして、彼女は漢人の女に比べれば背丈は高く、手足も長かった。


 両親を幼い頃に失ってしまった彼女は、成人するまで羌族の中で育ち、木を切って生計を立てる。そして、羌族の荒くれどもの中に揉まれて、武芸や馬術の腕を高め、町の学者に師事して学問も学び、正に智勇の両面に磨きをかけた。


 成人後は、時の武威郡太守張奐(ちょうかん)による賊徒討伐の寡兵に応じると、一兵卒として類稀な戦果を挙げるようになり、昇進を重ね続け、『西涼の狼』の通り名で呼ばれるようになる。


 また、羌族が武威を襲撃しようものなら、彼女は真っ先に交渉役を買って出た。既に『西涼の狼』の武名とその人柄は羌族の間にも知れ渡っており、彼女が交渉の場に出てくると、忽ち彼らはこちら側の妥協案に応じて兵を返して行ったのである。


 これで益々彼女の名は大陸中に知れ渡る事となり、遂には、既に六十を過ぎた老齢ではあったが、妻を失って久しく経った張奐に見初められるようになった。


 彼は、馬騰に比べれば武には劣っていた。だが、智と人徳の両面で遥かに勝っており、彼女はそんな張奐の人柄の良さに惹かれ、嫁ぐことを決意する。


 そして、彼女の出自がかの名門馬家であった事から、人々は馬騰が嫁入りをしたのではなく、太守の方が馬家に婿入りしたと捉えていた。現に老夫であった彼も、妻の方が家格が上である事から、産まれてきた子供全てに『馬姓』を名乗らせる事を決めていたのである。


 彼との間に、長女超、次女休、三女鉄の三人の娘を儲けたものの、幸せな家庭は長らく続かなかった。中央政府が張奐の能力の高さに着目し、彼を※2大司農(だいしのう)に任命して招集したのである。琥珀は娘達と共に夫に付き従おうとするが、彼はこう言うと、妻の申し出を断った。



『そなたまで来てしまっては、誰がここ武威を守れるというのだ? そなたは名門馬家と羌族の血を引いておる。両方の色を持ったそなたがいるからこそ、羌の者達は武威に手を出さぬし、武威の民も安心して暮らせるというものだ 』



 この言葉を受け、彼女は心の中で号泣しつつも、黙って夫を送り出す事しか出来なかったのである。夫が去った後、間もなくして中央政府の使者が派遣され、彼女は夫の後を継ぐ形で涼州武威郡太守に就任する。当時二十代後半の細腕に、武威の統治は骨の折れる事の連続であった。


 先ず、夫張奐の統治能力に頼りすぎたきらいがあったのか、優れた文官がいない。これに関しては、彼女がこれまで学んだ事や、自分の体験から考えた事を書き記し始め、それを文武官に厳しく通達させる事で補った。


 武威は敦煌郡経由で西域からの品物が経由する事もあり、それなりには潤ってはいたが、異民族の出入りが激しい地もある事から治安の事情は褒められたものではない。


 彼女は漢人羌族を問わず、領内の治安維持の為の兵を募ると、その中に一際優れた働きを見せた者が現れた。その者は漢陽郡出身の女武芸者で、文武両面に優れており、人材を見抜く目に優れていた馬騰こと『琥珀』は、彼女を自分の側近としてそばに置く事を決める。それが龐徳こと『鷹那』であった。


 龐徳は琥珀より一回り年下であったが、実に軍事と行政の両面で彼女は期待に応える働きを見せ、遂には真名を預けあうまでの間柄になった。


 ようやく武威が安定し始めたところで、今度は更なる悲報が琥珀を襲う。夫張奐が都にて夭折したというのだ。武威を鷹那に任せ、自分はまだ幼い三人の娘を引き連れ、せめて夫の死に顔を見ようと思い、馬を走らせ都に辿り着いたのだが……。



『帰れ! 父の霊前に貴様の様な汚らわしき羌族が如き混じり物と合わせる訳には行かぬわ!! 』



 張奐は亡き先妻との間に子を儲けており、名は張猛と言う。彼も元は涼州の生まれであるが、父が勲功を重ねた事により、中央への出仕を許され、都に住んでいたのである。


 彼は、父が任地先の武威で名門馬家の娘を娶ったと聞かされていたが、それが羌族との混血と知るや否や、まだ顔も知らなかった琥珀を毛嫌いしていたのだ。彼はまるで汚物でも見るかのように、彼女を手で追い払う仕草を見せると、悪臭を忌むかの如く服の袂で顔を覆い隠す。



叔威(しゅくい)(張猛の字)様、お願いで御座います。何卒あの人に合わせて下さいまし、それが叶わぬのなら、せめて娘達だけでも!! 』



 すると、張猛の顔は一段と残酷さを増し、彼が放つ罵りの言葉も、より一層の激しさを増した。



『『あの人』だと? 貴様の様な汚らわしい異民族との『合いの子』が、亡き父上を馴れ馴れしく呼ぶな! 大方貴様が、色仕掛けで父上を堕落させたのであろう!! 貴様の娘達も同じだ!! 我が家には犬畜生と等しき羌族の者に跨がせる敷居は無いわ!! 帰れ! さもなくば、役人を呼んで引っ捕らえさせるぞ!! 』


『くっ……!! 』



 ここまで罵られ、琥珀は今すぐにでも飛び掛り、この男の素っ首を刎ね飛ばして五体を切り刻んでから西涼の荒野に放り込み、西涼の荒野に巣食う鳥獣の餌にしてやりたい衝動にかられた。


 然し、今は西涼と自分を、そして娘達を愛してくれた夫の霊前である。彼女は顔をうつむかせ、血涙を流して唇をかみ締めると、口から血を滲ませながらも懸命に耐えた。



『判ったのなら、さっさと涼州に帰れ! そして、そこにずっと居れば良い!! 貴様ら親子は野蛮な羌族と馬を走らせるのが御似合いだ!! 』



 捨て台詞と共に張猛が門を閉めた音は、無情にも琥珀の耳と心に重く響き渡り、彼女は顔を上げると、天を睨んで声高に叫んだ。



『漢人であろうが羌人であろうが、人間である事には間違いないのに、何故人はこうも差別をするのかっ!? ならば、私は差別の無い国を作ってみせる!! 天よ! 見ているがいい! 張叔威! そして漢よ……私はお前達に復讐してやる!! この馬寿成、今受けし屈辱生涯忘れぬぞ!! 』 



 無念を胸に抱き武威に帰還した彼女は、その後太守の任をこなしつつも、機を窺う。琥珀はあの時から『西涼の独立』という夢を描くようになっていた。腹心である鷹那も琥珀の夢に同調し、二人は同志を探し始めたのである。


 そんな中、琥珀は志を同じくする人物に出会った。彼の姓は韓、名は遂、字を文約と言い、涼州や※3関中(かんちゅう)を中心に軍閥を率いていた人物である。


 すっかり二人は意気投合すると、韓遂は琥珀の夢にも賛同し、真名を預けあうと義姉弟の契りを交わす。彼は真名を『胡石(こせき)』と言い、琥珀が年長であったので、彼女が『姉』、胡石は『弟』となった。


 義弟となった彼は、早速琥珀の兵、特に騎兵の育成に力を入れ始める。馬を走らせながら弓矢を放つ羌族の狩猟形式を取り入れたり、効率的な騎兵の運用方法を構築させたりと、武威の兵に画期的な革命をもたらした。



『義姉上、馬を闇雲に走らせ、突撃させるだけなら只の馬鹿でも出来ますよ。しかし、騎兵の最大の魅力はその機動力を最大限に生かすことなのです 』


『なるほどね……私も胡石に言われるまで、気付かなかったわ 』



 かくして、胡石と言う後ろ盾を手に入れた琥珀率いる武威の軍勢は西涼一の精強とまで呼ばれ始める。そうしている内にも二人は余念無く同志を探し続け、遂に西涼の大半の軍閥が名を連ねた。


 この背景には、※4涼州刺史の耿鄙(こうひ)が※5佞吏(ねいり)程球(ていきゅう)を信用し、※6治中従事職(ちちゅうじゅうじ)に就けた為に民衆の反感を買い、羌族側も、長きに渡り不当な扱いを受け続け、漢王朝への恨み辛みが高まっていたのもある。


 そして、琥珀が愛する夫を喪ってから八年……遂にその時が来た。羌族の李文候(りぶんこう)と※7北宮伯玉(ほくきゅうはくぎょく)が涼州北地郡で挙兵し、反乱を起こしたのである。


 これは、羌族とも交友関係があった胡石が予め周囲に根回しをし、直ぐ西涼各地で連鎖的に呼応出来るよう仕向けたもので、彼らの挙兵はその狼煙の役割であった。これを機に西涼は反乱一色に染まる。


 金城郡で韓遂と辺章が、漢陽郡で王国が、武威郡で馬騰と、主だった軍閥や羌族と氐族の有力者も次々と挙兵し、それに西涼に巣食う賊徒の類も混ざるようになると、その軍勢は実に数万単位に膨れ上がった。


 自分の足元で、しかも郡を任せている馬騰に反乱を起こされるとは思ってもいなかった耿鄙と程球の二人は、命辛々州都の※8姑臧(こそう)から脱出する。


 彼等は道中で兵を集め隴西郡に入り立て直しを図るも、追撃してきた馬騰・韓遂の連合軍に殲滅された。捕らえられた二人は斬首され、曝し首になると、これにより西涼の民衆の支持は更に高まり、西涼連合軍の勢いは天を衝くほどまでになったのである。


 この勢いを駆って、馬騰達は西涼を統一し、漢からの独立を目論んだが、中央政府も黙ってはいない。今上帝劉宏は左車騎将軍の皇甫嵩(こうほすう)に鎮圧を命じると、すぐさま軍を起こした。


 皇甫嵩は『董卓』と『孫堅』、そして『陶謙』の三人を参軍に命じると、途中で彼女等と合流する形で都から軍を出発させる。


 陶謙は揚州は丹揚郡の出自で、若い頃から学問を好み、※9太学(たいがく)にまで行き、学業を修めて生まれ故郷に戻ると郡の役人になった。やがて州の役職に就くと茂才に推挙され、兗州(えんしゅう)済北国せいほくこく盧県県令職と幽州刺史を歴任すると、中央に召喚され議郎に任命される。彼は軍全体の後方支援を務め、主に兵站(へいたん)(補給担当)を任された。


 南は荊州から軍を動かす孫堅。この頃の彼女は長沙太守に任じられたばかりである。当時から彼女の軍閥には一角の優れた将が集まっており、その中には当時十五歳の嫡子孫策と、彼女と同い年で幼少の頃から軍略の才能を高く買われた周瑜がいた。


 最後に、司隷河東(かとう)郡から出兵した董卓。本来であれば郡太守である父親が出る予定であった。だが、彼は病床に臥せっており、まだ若干十一歳の彼女が父の名代として参陣したのである。


 彼女の一家は涼州隴西(ろうせい)郡の出自で、西涼の事情に精通し、父親本人が羌族と深い親交を結んでいた事もあってか、董家軍の兵士は西涼や羌族出自の者が殆どであった。


 幼いこの少女を守る将も、実に新旧入り交ざっているのが特徴的である。父の頃からの者もいれば、董卓個人の親衛上がりから将になった者もおり、まだ十三歳の張遼と呂布、十五歳の華雄が正にそれであった。彼女等が董卓の周囲を護り、そして董卓の参謀は幼なじみで同い年の賈詡が務める。


 彼女も幼いが神童の誉れが高く、既に董家が統治する河東の台所を任されていた。賈詡は董卓の父の側近である李儒と協力し、幼い董卓を智で支えたのである。


 皇甫嵩は長安にて三つの軍を合流させると、司隷は西の扶風郡へと軍を出発させる。その頃、既に西涼連合軍は涼州を丸ごと飲み込み、遂には長安を落とさんと扶風郡に向かっていた。


 これまで破竹の勢いであった西涼連合軍であったが、司隷(しれい)扶風(ふふう)郡は槐里(かいり)県の城外で漢が派遣した軍勢と激突すると、ここで彼等は大きな壁にぶつかる。皇甫嵩の総指揮の下、孫堅自ら陣頭で采配を振るう孫家軍と、有能な家臣団に支えられた董家軍は、これまでの惰弱な官兵とは訳が違った。


 勇猛な西涼騎兵を中心に韓遂と馬騰が攻め立てるが、賈詡と李儒、そして周瑜が堅牢な陣を組んでそれを阻むと、彼らの背後からは張遼、華雄、孫堅、孫策、呂布、黄蓋等が率いる兵が勇猛果敢に襲い掛かる。その中でも、特にまだ十三歳の幼い少女にしか過ぎない呂布の武勇は人間離れしていた。この少女が得物を一振りする度に、可也の数の兵があっという間に命を散らす。



「……弱い奴は、死ね……月をいじめる奴は恋が許さない…… 」



 そう呟きながら、無表情の彼女は眉一つ動かさずに、周囲の敵を駆逐する。そんな呂布に、勇猛を謳われた西涼兵でも恐怖してしまい、たちどころに四散し始めた。


 その影響を受け、韓遂の軍は崩壊し、辺章は先ほど呂布に、李文候、北宮伯玉、王国は孫家軍に討ち果たされてしまう。馬騰の軍勢は何とか持ち堪えていたものの、彼女の方も最早崩壊寸前であった。


 いくら統率が取れていようとも、目前で行われる一方的な殺戮を見てしまえば、どんな精兵も恐れをなしてしまうものである。先程、鷹那が呂布に挑みかかったが、十数合撃ち合う最中に深手を負わされ、止めを刺されかけた。



「…… 」



 止めを刺さんと呂布が得物を振りかざすが、引き上げの銅鑼の音を聞くと彼女は黙って踵を返して引き上げて行く。その間鷹那は自身が率いる兵卒たちに助けられ、命拾いをしたのであった。


 そして、今こうして深手を負いながらも、鷹那は羞恥心と悔しさに耐えながら主公たる琥珀に撤退をするよう促す。琥珀は鷹那に優しく微笑んでいたその顔を一気に引き締めると、後ろにつき従う生き残った兵卒達に声高に号令を下し始めた。



「ここに生き残りし者達よ! 聞くが良い! 我等は西涼の独立を願い、漢に一泡吹かせんと思い兵を挙げた! 皆は我等の期待に応え良く戦ってくれた……。だが、それもこれまでのようだ。我等はこれより西涼に引き上げる。だが、我等は逃げるのではないっ! これは凱旋なのだ! 皆誇らしく胸を張り、故郷に戻るがいい! 西涼の勇者達よ! この馬寿成、いつかまた諸君と共に戦える日を信じているぞ!! 」



 彼女が号令を下し終えると、一瞬の静寂の後に将兵の間から咽び泣く声が聞こえ始める。最初は僅かなものでしかなかったが、徐々にそれは広がり始め、遂には全員大声で泣き始めた。鷹那もその場にうずくまり大声で号泣している。琥珀は表立って泣かなかったが、彼女自身心の中で激しく慟哭していたのだ。



「素晴らしい号令ね、私も見習わなくっちゃいけないかしら? 」



 その場の空気をぶち壊すかのように、生意気そうな若い娘の声がいずこからか飛んでくる。一斉に声のする方角を見てみれば、馬に乗った十五・六歳位の若い娘がそこにいたのだ。幾数多の同胞を屠って来たのだろうか? 彼女の軍装は返り血で真っ赤に染まっており、右手に持った長剣も鮮血に塗れていた。


 娘は既に戦場の空気を知っているのだろうか、歳の割には場慣れしており、返り血を浴びようとも全然気にしていないのが窺える。薄紅色の長い髪を頭の後ろでまとめており、桜の花びらを模した髪飾りと南方人の特徴である褐色の肌が特徴的であった。



「貴女が、この『賊軍』総大将の『馬騰』よね? 悪いけどその首くれないかな? 」



 娘は子供のような無邪気な笑顔を浮かべると、琥珀の仲間の血を浴び捲くった剣を突きつける。その場にいた者全てが、一斉に彼女を睨みつけるが、娘はそんな事などお構い無しと言った風だ。


 然し、琥珀はそんな挑発をまともに受ける気が無かったのか、それを一笑に伏すと不敵な笑みを浮かべて言い返す。



「その褐色の肌……南方の人間ね? 随分と若いようだけど、血気盛んなのはいい事だわ。でもね、この馬寿成、己の名も名乗らぬ孺子(こぞう)にくれてやる首は無いの。判ったのならさっさと南方のおうちに帰って、お母さんに一からしつけ直してもらう事ね? 」



 そう言うと、琥珀は口に手を添えて、わざとらしく上品なそぶりで『おほほ』と高らかに笑う仕草を見せた。すると、どうであろう、先程まで怒り一色であった兵士達の顔がほころび始めると、彼等は一斉に大声で笑い始めたではないか。



「そうだ、そうだー! ここはお前の様な『ねんね』がくるところじゃねぇぜ! 」


「寿成様の言うとおりだ! お前の様な孺子はさっさと南に帰って魚でも獲っていろ!! 」


「よぉ、よぉ、姉ちゃんよぉ! なんなら俺が『男』を教えてやろうかァ!? でも、南方女の『ソコ』じゃ西涼男の『アレ』の激しさに耐えられるわけねぇか!! 」



 そして、このような野次まで飛び始めるようになると、遂には『かーえーれ! 』と、絶え間無い罵りが娘に対して周囲から浴びせられる。



「……くっ! 私を馬鹿にするか! いいだろう、私は長沙太守孫文台が一子、姓は孫、名は策、字は伯符! 冥土の土産に覚えておくがいい!! 」



 どうやら挑発合戦は年の功か、琥珀の方が孫策より遥かに上だったようだ。激昂すると、孫策は琥珀目掛けて馬を走らせ、猛獣の如く苛烈に斬りかかる。だが、彼女は涼しげな顔のままで腰に帯びた剛剣を抜き放つと、あっさりそれを受け流した。



「なっ……!? 」


「成る程……流石噂に聞こえし『江東の虎』の娘だけはあるわね、でも、動きが直線的過ぎる!! 」



 今度は琥珀が剛剣を孫策目掛けて振り下ろし始める。孫策の打ち込みは早かったが、琥珀のそれは彼女とはモノが違いすぎた。力強さ、鋭さ、正確さ、どれをとっても非の打ち所が無い。


 周囲が固唾を呑んで見守る中、激しい剣戟の音が鳴り響く。剛剣を打ち込む琥珀の顔は終始無表情であったが、目には激しい炎を宿し、得物を狙う狼の如き凄まじさが感じられた。


 一方、それを受ける孫策は、彼女に対する恐怖心を抱き始める。最初の内は互角のようであったが、段々孫策は彼女に押され始めた。



「どうしたのかしら、剣筋が怖がっているわよ? これしきの事で恐れるようでは口程にも無いわね! 折角だから『江東の虎』の娘の首、私が頂こうかしら? 殺された同胞達も少しは気晴らしになるというものだしね! 」


「チッ……! 」



 そして、その剣戟は遂に終局を迎える。ガキッと鈍い音と共に孫策は琥珀に剣を叩き折られてしまい、空いた腕で胸倉をつかまれると、彼女は馬上から地面に叩き付けられた。琥珀はすぐさま剣を孫策に突きつけ、未熟さを責めるが如く彼女に厳しく言い放つ。



「一つ言っておくわ、天賦の才を持っていても、それに溺れる身の程知らずな真似はしない事ね……。地獄で同胞に詫びるが良い!! 」


「くっ……! 」



 琥珀が孫策の首を刎ね飛ばすべく、剛剣を振りかざそうとしたその瞬間だった。いずこからか、琥珀目掛け矢が飛んでくる。彼女は咄嗟に剣でそれを切り払った。



「邪魔をするのは何奴かっ! 」



 琥珀が忌々しげに矢の飛んできた方向を睨めば、一人の女武者が弓を構えてそこに立っていた。彼女も先程の孫策と同じ褐色の肌で、眼光の鋭さと、全身から漂わせる覇気からして、琥珀はこの女を歴戦の古強者と見る。



「策殿!! ここで首をとられてどう成される積りか!! 公瑾!! 」



 女武者が孫策を叱咤すると、別の方向から軍装姿の若い娘が孫策目掛けて馬を走らせてきた。彼女も褐色の肌の持ち主で長い黒髪をしており、眼鏡をかけていて知性的な顔立ちをしている。



「雪蓮! 急げ!! 黄蓋殿が馬騰をひきつけている間に! 早く!! 」



 公瑾と呼ばれた娘が孫策に手を伸ばすと、彼女は顔一杯に悔しさを滲ませながらもその手をとり、素早く公瑾の後ろに跨った。



「馬騰……! 今日受けた屈辱、この孫伯符生涯忘れぬ!! この恨み必ずや後日返してくれん!! その時まで首を洗って待っているがいい!! 」


「返す機会なんてあるのかしらね? そんな時が来るのは一体いつの日になるのやら……私を殺したいのなら母親を呼んでくる事ね。私に張り合おうなんて十年早いわよ、長沙の孺子 」



 孫策は去り際に捨て台詞を残すが、当の琥珀に涼しげな顔でやり返されると、彼女は忌々しげに顔を歪め、今度こそこの場を去っていった。そして、その間を狙っていたかのように黄蓋もすぐさま姿をくらましたのである。



「ふぅ……最後の最後で一矢報える機を失ってしまうなんて……とんだジリ貧だわ 」



 誰に言う事も無く、琥珀はそうぼやくと、残った軍勢を纏めて武威に退却した。皇甫嵩は、この勢いを持って涼州に躍りこみ、叛徒どもを殲滅すべきと強硬論を展開させる。


 だが、鎮圧軍の受けた被害も尋常ではなく、天下無双の武を振るった呂布を抱える董家軍と勇猛果敢な孫家軍も先程の扶風の戦いで可也疲弊していた。


 況して、董家軍以外では涼州は不慣れで、迂闊に涼州に攻め入れば、今度は地の利はあちらにある。このまま追撃を掛けるのは如何なものかと慎重論が出始めた。そんな中、父の名代として参陣していた董卓が皇甫嵩に上申する。


「皇甫将軍に申し上げます、先の扶風の戦いで私達が勝利を収める事が出来ましたが、これ以上戦うのは正直得策ではありません。それと、軍全体に西涼兵に対する恐怖心が蔓延しています……。私の軍は西涼出身者が大半ですので、そんなに士気は下がっていませんが、将軍率いる主上の兵と長沙の孫家軍は士気が可也低下していますし…… 」



 このまだ十一歳にしか過ぎない幼い少女は、小さな体を震わせながらも自分の親と年の変わらぬ総大将に意見したのだ。


 一旦間を置き、後ろを振り返って幼なじみの賈詡と幼少の頃から仕える華雄、この二人の顔を見て自分自身を落ち着かせると、彼女は言葉を続ける。



「今回の内乱の事実上の首魁は馬騰殿と韓遂殿です。ならば、私がお二人に漢への恭順を促すよう説得したいと思うのですが、いかがでしょうか? 」



 先の戦いで一番の勲功を上げたのは他ならぬ董家軍であるし、何よりも西涼に出自を持つ彼女なら言う事を聞いてくれるのではないのか? 皇甫嵩はそう判断すると、董卓に恭順の使者を任せる事に決めた。



 かくして、董卓は武威に向かい、琥珀と胡石を懸命に説得する。最初は二人とも難色を示していたが、董卓は涙を流しながら二人に跪き懇願した。



「どうか、どうか、お願いです。私も西涼の民の一人ですから、お二人の悔しい気持ちは痛いほど判ります。でも、でも……私はこれ以上、西涼の民同士で殺し合いをするのは見たくありません! お二人に関しては私が命に代えてもお守り致します!! ですから矛を収めて下さい!! 」



 この少女の涙と命がけの懇願は二人の心を激しく打った。そして、二人は軍を解散させると、琥珀は武威太守の印を返上し、韓遂は鎧も武器も持たずに丸腰で皇甫嵩の本陣へと向かう。


 総大将の皇甫嵩は何も言う事無く二人を厚遇し、二人は彼の本陣で、そのまま中央からの沙汰を待つ事にした。そして、一月ほど経ち、都からの使者が現れる。二人は斬首を既に覚悟していたが、その内容は全く予想に反するものであった。



『此度は刺史の要職であるにも関わらず、耿鄙が程球と結託して謀反を起こそうとしたが、すぐに馬騰と韓遂なる者の両名が、この叛徒どもを討ったと聞き、帝は二人の義士に大層お喜びである。その功として、馬騰にはそのまま武威太守を任せ、新たに韓遂を※10漢陽郡太守に命じる。なお、後任として董卓を涼州刺史に命じるものとする 』



 この沙汰を聞いた時、琥珀と胡石は思わず言葉を失ってしまう。何故なら自分達は謀反人で、処罰されこそすれお咎めなしどころか、軍閥を率いていた韓遂に太守の職まで任せるというのだ。二人は訳が判らぬまま、それを大人しく受け入れると、使者と入れ違いで現れた董卓に事の真意を尋ねる。すると、彼女はニコッと笑いながらこう言った。



「皇甫嵩将軍に私と詠ちゃん、いえ、賈詡ちゃんの二人で事情を説明しました。私の所にも西涼の酷い事情は逐一入っていましたので……耿鄙さんと程球さんには大変申し訳ありませんが、謀反人と言う事にしておきました。お二人がそれを討ったのはいいけど、上手くそれを抑え切れなかったから『ああいう形』になってしまったと言う事にしておきました 」



 そして、董卓の後ろから小さい人影が現れる。その正体は董卓と同い年位の幼い少女だった。子供に似つかわしくない気難しそうな顔をしており、眼鏡をかけていて神経質そうな印象を与える。彼女は琥珀と胡石に拱手した後に一礼する。



「お初にお目にかかります、馬閣下、韓文約殿。ボクは姓を賈、名を詡、字を文和といいます。今回はボクと月、いえ、董卓様の二人で皇甫嵩将軍にでっち上げをしてもらいました 」



 賈詡は自分の名を名乗ると、彼女は二人に説明を続けた。



「何故なら、二人まで処分してしまうと今度こそ西涼の情勢が悪化してしまいます。特に馬閣下ほど羌族や氐族に名が知れた方は他にいませんし、閣下と韓文約殿がいないとボク達だけでは西涼の統治は困難を極めますから。また、今回の人事で西涼出身の董卓様が新しい刺史になります。ですから、お二人が中央の惨い仕打ちに耐える事も無くなりますから、どうか安心してください 」


 

 賈詡の説明を受け、琥珀と胡石は思わず苦笑いを浮かべる。思わぬ形で首が繋がったと思った反面、自分らはこんなに年端も行かぬ少女に命を助けられたと思ったからだ。然し、二人は互いに頷き会うと、董卓に向き直る。そして、琥珀はゆっくりと口を開いた。



「今回は貴女達に助けられたわね……いいでしょう。董卓殿、貴女のお父君は名君と聞いていました。貴女もどうやらお父上に似て良い名君になれそうですね? 」


「えっと……その……へぅ 」


「大丈夫です! ボクがいる限り月を間違った道に進ませる事はありませんからッ!! 」


「そうね……董卓殿、賈詡殿、私を呼ぶ時は『琥珀』と呼んでくれないかしら? 貴女達は私と義弟の命の恩人だけでなく、西涼の恩人でもあるのだから 」


「そうですね、義姉上、ならばお二人とも私の事は『胡石』と呼んでほしい。貴女達なら私達の真名を預けるにふさわしい方だからだ 」



 真剣な顔で琥珀と胡石が互いの真名を、この目前の幼い少女二人に預けると、対する彼女達も真剣な顔で頷きあい、意を決して口を開く。



「私の姓は『董』、名は『卓』、字は『仲穎』、真名は『(ゆえ)』です。琥珀様、胡石様……今後とも宜しくお願いします 」


「ボクの真名は『(えい)』です。琥珀様、胡石様、どうか未熟なボク達に色々とご教授ください 」



 すると、琥珀は思わず顔を綻ばせてしまい、月と詠を優しく抱き寄せた。その姿は、まるで我が子を慈しむ母親の様である。



「二人とも何て健気で可愛いのかしら! ウチの娘達も月ちゃんのようにお淑やかだったり、詠ちゃんのように賢かったら嬉しかったのにねぇ~! 」



 思わぬ彼女の行動に、月と詠は目を白黒させてしまう。



「えっと、その……は、恥ずかしいです。へぅ~ 」


「ちょっ、ちょっと! いきなりそんな事されたら、恥ずかしいですってば!! 」



 口ではそう言うものの、二人は満更でもなかった。詠は孤児であったし、月に到っては生母を幼い頃に失い、母親といえば父の後妻位しか知らない。二人は満面の笑みで自分を抱きしめてくれる琥珀の姿にそれぞれの母の面影を重ねた。



「そ、それじゃ私は父親と言うことで…… 」



 おどおどとした口調で胡石がそう言うが、『邪魔すんな』と言わんばかりに琥珀が彼をギロッと睨みつける。



「胡石……そんな寝言を言う前に、貴方はさっさとお嫁さんでも探しなさい! 今度から貴方は太守の要職に就くのよ? 自分の軍閥だけを見れば良い訳じゃないんだから……自分の面倒も見ないと駄目よ? 」


「は、はぁ……申し訳ありません。義姉上…… 」


 

 そのやり取りが物凄くおかしかったのか、月と詠は明るく高らかに笑いあった。これ以降、二人は琥珀を母、胡石を父同然に慕うようになり、何か困った事があったときには必ず二人に相談する事となる。

 

 只、董卓が任地に向かう際に当たっては、元来涼州刺史は州都のある武威郡姑臧で政務を執るのだが、敢えて表向きに西涼勢同士の癒着と思われないよう、自身の生まれ故郷である隴西郡に赴き、そこで刺史の任に当たった。これは参謀である賈詡の助言である。またこれを好機と判断した月の父親が、河東郡の太守の任を辞し、彼女に家督を譲った。


 こうして若干十一歳の幼い当主で且つ、当時では一番最年少の刺史が誕生する。かくして、西方の涼州を大きく騒がせた内乱は終結し、後日『涼州の乱』と呼ばれる事となった。平穏を取り戻した西涼であったが、また再び戦火に晒される事になろうとは、この時誰も予測はしていなかったのである……。




※1:県の副長官の事で、県令、県長の次に位置する。文書・倉庫・獄などを司る。


※2:主に朝廷の物資を始めとした財政の管理を担った。皇帝の財政の管理を担った少府と並ぶ程の重職で、九卿の一つである。今で言えば財務大臣や農林水産大臣を兼任するようなもの。


※3:長安を中心とした一帯。秦や前漢の時代は肥沃な土地を持っており、『関中は肥沃千里』とまで謳われたほどであった。

 だが、前漢を簒奪した王莽(おうもう)が興した『新』王朝が滅び、後漢王朝への足掛かりとなった『赤眉(せきび)の乱』を始めとした長きに渡る戦乱により、荒廃してしまう。そして、遂には明朝末期には反乱の拠点にされるほどまでに衰退してしまった。


※4:州の長官職。後に州牧(しゅうぼく)という名称に変更された。尚、真・恋姫での華琳(曹操)の『陳留の刺史』は大間違いで、『陳留太守』の方が正しいかと思われる。


※5:吏とは、簡単に言うと役人の事で、佞吏は判りやすく言えば『不正を働く役人』、『悪徳役人』、『悪代官』の意味。


※6:州の重要なポストで、州に一人置かれた。州の官吏の選用と民事を司り、州郡の文書を管理する。


※7:北宮玉(ほくきゅうぎょく)とも言う


※8:涼州(西涼)の州都は武威郡姑臧(こそう)県にあった。つまり、今作では州のトップである刺史が、首都圏を任せていた太守の叛意に気付かなかった事になる。


※9:官僚養成学校の事で、当時の大学に相当し、また今日における『大学』の由来でもある。五経博士を置き、学生達に儒教を教えた。五経博士は太常(たいじょう)(宗廟や礼儀を管轄する。今で言えば宮内庁長官に近い)職の属官の一つ。


※10:天水郡の前身は漢陽郡。三国時代に入ってから魏によって天水郡と改称された。



 ここまで読んでくださり、真に感謝いたします。


 実際の涼州の乱はもっとえげつない内容です。例えば、義兄弟の契りまで交わしたのに、馬騰と韓遂が争ったり、董卓が陶謙や孫堅といがみ合ったりと、当時の凄まじさを反映していると思えます。


 私もこの作品を書くまでは、漫画やゲーム程度のうろ覚えの知識しかありませんが、書くに当たりネット上の資料を片っ端から調べました。すると、『こんなに無知だったんだ! 』とあきれ返る始末。


 地名の名称等もそうですが、ゲームの物をまんま丸呑みしてしまうと実に痛い目を見るものだと思い知らされましたねぇ~~(汗


 あと、今回は馬騰こと琥珀さんのエピソード中心でしたが、彼女の話を書く時に至り、西涼と言うと騎馬民族=モンゴルっぽいものをイメージしましたので、ニコニコ動画に投稿されていた光栄のSLG『蒼き狼と白き牝鹿 元朝秘史』のオープニングテーマをエンドレスで聞きながら書きました。


 また、琥珀の夫役を演じてもらった張奐は実在の人物です。『西涼の三明』(字に『明』の字が入っていた事が由来)の一人で、実に優れた人物です。その息子張猛は父にまったく及ばず、謀反を起こされ、遂には自決して果ててしまいましたが、父親の彼は羌族や氐族にもその名を知られており、彼がいる間は決して手を出さなかったとか。


 山の上の人様の作品では、琥珀さん、即ち馬騰の事を『当時の太守の下に嫁いだ』と解釈されておりましたので、こっちでは私流にアレンジさせてもらいました。


 他にも、韓遂さんの真名がありませんでしたので、『胡石』としました。『胡』は『西からの~』という意味を含んでおりますので(例えば『胡椒』、シルクロード経由で西から伝来されました)、軍隊を率いる無骨な男っぽい感じにして石の字を加えた訳です。


 前書きでも書きましたが、今回は涼州の乱をサラッと出してから本編に入ろうと思ったのですが、資料を見るうちに『サラッと』だけでは済まされないと思い、今回このような形にしました。


 そして、ちょっとだけ出演させた雪蓮さん、祭さん、冥琳さん……恋に月に詠、彼女等が上手く書けていたかどうか、少しビクビクしていたり……なんせチキンですから、自分!!(涙


 早速、今晩から、今度こそッ! 第十話の執筆に取り掛かろうと思っています!!


 今回も読んでくださり真に感謝! 第十話でお会いいたしたいと思います!


 それでは、また~! 不識庵・裏でした~!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ