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Ishikawa Family国際結婚物語 加筆修正版  作者: 石川パパン


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「不愉快です!」ベトナムの彼女に冗談で大炎上した一部始終

私は、日本人であるため、外国人に対しても日本人と同じような感覚で冗談を言う傾向がある。


それは、異文化交流を通じて笑いが生まれることを期待しているからかもしれない。


日本における笑いと外国における笑いの沸点は、大きく異なることが多い。


例えば、ある国では軽い冗談と思われることが、別の国では非常に不快に感じられることがあるからだ。


私が冗談だと思って発した言葉が、予期せぬ誤解を招き、取り返しのつかない状況になることも十分にある。


私が何気なく言った言葉が、トゥイにとっては笑いではなく困惑を招く内容だったかもしれない。


異文化の違いから、私の冗談が彼女にとって真剣な言動に映ることがあるということを、つい忘れてしまいがちだった。


外国人に冗談を言う際には、慎重な配慮が必要なのだと思う。


文化の違いや背景によって、言葉の意味や受け取られ方が大きく異なるため、私たちは意図しない誤解を招かないようにするために、より一層の注意を払わなければならない。


取り返しのつかない展開になる時だってあるのだから。


私とトゥイは外国人同士だが、毎日、LINEでメッセージのやり取りをするのが日課になっていた。


今後、新興国のベトナムは、昔の日本のように経済発展していく国だと感じている。


トゥイがどんな人なのだろうと興味があった。 


トゥイとLINEで食べ物の話になった。


「トゥイさん、ドーナツは好きですか?」

「わたしもドーナツは好きです。クリームの入ったドーナツ美味しいです。あなたは今日、非常に忙しいですね」

「私もクリームの入ったドーナツは好きです。学校が終わったので帰宅中です」

「あなたは夕食を食べましたか?」

「まだ食べてません。空腹です」

「夕食は何を食べますか?」

「家にあるハンバーグを食べます」

「あなたの家族は家で料理をしないのですか?」

「家で料理しますよ。今、ハンバーグ食べました」

「あなたの料理ですね」

「いいえ、電子レンジでチン!」

「あなたは料理の仕方を知っていますか?」

「あまり知りません。私はカップラーメンを作ることができます」

「あなたの未来の妻が毎日、あなたのために料理を作りたいと願っています。奥さんは、旦那さんのために料理することを望んでいます。ほとんどの旦那さんは自分で料理はしませんから。あなたはどうなのですか?」

「私は料理はできません。食べる専門です。」

「料理を本当にしないのですか?」

「料理は簡単なものはやります」

※カップラーメンの写真を送った。


「それは料理なのですか?」

「どうでしょう? 私はカレーも作れます」

※レトルトカレーの写真を送った。


「誰でもレトルトのカレーは作ることができますよ!」

「はい、そうです」

「あなたは妻と子供がいて、妻が出かけていない時、子供に何か食べさせますか?」

「はい、何か食べさせます」

「あなたの子供が簡単な食品を食べたくないと言ったらどうしますか?」

「はい、何か作ります」


ここでトゥイがかなり呆れた様子になった。


どうやら私は料理ができないあげく、将来、子供にきちんとした食べ物を与えない男だと思われてしまったようだ。


私は考えた末、こんな発言をした。


「japan joke(日本の冗談)だよ」

「あなたは冗談を言っていたの!」

「私は冗談を言う日本人です」

「あなたの冗談は不愉快で楽しくありません!」


どうやらトゥイは私の冗談を楽しんでくれなかったようだ。


たしかに冗談なのか何なのか冷静に考えると微妙であった。


愕然とうなだれる私がいた。


すると、トゥイは私を指差して笑い出した。


「vietnam joke(ベトナムの冗談)だよ」

「やられた」


私の日本の冗談は、あっさりとベトナムの冗談で返り討ちになってしまったのである。


以降、私は面白い面白くない関係なしに、トゥイに変なことを言ったりするようになった。


トゥイは変な日本人男性とLINEしていると思っているのかもしれない。


くれぐれも外国人に冗談を言う時は、気を付けた方がいい。

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