英語力ゼロからの奇跡!ベトナムの天使とLINEで繋がった運命の瞬間
トゥイは、ベトナム出身の20代の女性だった。
今のところ、どのような性格なのか。
ベトナムのどこに住んでいるのか分からない。
私とトゥイは外国人と出会える昔で言う文通のようなところで知り合った。
私は正直に英語が話せないことをトゥイに伝え、代わりにGoogle翻訳アプリを利用してコミュニケーションを図ることにした。
日々のやりとりがまるで新しい冒険のようで、どの言葉を選べば伝わるのかワクワクしていた。
「英語が話せないけど、それでもメッセージ交換してくれますか?」と質問するとトゥイは「大丈夫ですよ」と返事をしてくれた。
トゥイが「大丈夫ですよ」と答えた瞬間、私の心はまるで天使が舞い降りたように軽やかになり、希望が一気に広がった。
その瞬間、私は彼女との距離が縮まったと感じ、これからのコミュニケーションが楽しみでしかたなかった。
私は外国人と出会える昔で言う文通のようなところを長く利用する気はなかった。1ヶ月だけ有料会員になって退会しようと決めていたのだ。
※実際に1ヶ月のみしか入会しておらず、金額にして飲み会や合コン1回分の費用しかかかっていない。
私は多くの外国人女性と出会うことを望んでい ない。英語ができない私でも構わない。それでも いいと言ってくれる外国人女性を望んでいた。
ベトナムは日本語が第一外国語として選ばれ、ベトナムの小学校で日本語教育を始める計画がある。
英語学習もベトナムでは人気だが、日本語学習も人気の語学みたいだ。たくさんの日系企業がベトナムに進出しているから、日系企業に勤めるために日本語を学ぼうと考えているベトナム人もいるのだろう。トゥイは私に言った。
「少し日本語分かるね」
トゥイの発言はまさしく追い風であった。私は運がいいのかもしれない。
外国人と出会える昔で言う文通のようなところの有料会員の期限が切れてしまうとトゥイとは2度とメッセージのやり取りができなくなる。それは悲しすぎるので私は意を決してトゥイに言った。
「私はもうすぐ有効期限が切れてあなたとメッセージの交換ができなくなります。あなたはLINEか何かやっていますか?」
「はい、やってますよ」
「じゃあ、LINE教えて?」
「○×△-○×△-○×△」
トゥイは電話番号を教えてくれた。
しかし、私のLINEは年齢認証をしていないためLINEのIDや電話番号から登録できないのだ。
「LINEのQRコードの画像送れますか?」
「??? 送れません。残念ですね」
私は英語で分からないことがあったら検索で調べることにしていた。
分からないことがあったら調べればいい。
その調べ癖のおかげでベトナムにはLINEのような人気のアプリがあることを知っていた。
Zaloというアプリで、ベトナムではLINEよりも人気のアプリみたいだ。
「トゥイはZaloやってますか?」
「やってます」
「分かった」
私はZaloのアプリをスマホにインストールしていたので、トゥイに教えてもらった番号を入力し友達申請した。
すると、すぐにトゥイから友達申請が承諾された。
私とトゥイはZaloで繋がったのである。
トゥイは私に向かって言ってきた。
「Zaloで友達登録した日本人は、あなたが初めてです」
2016年5月28日、私はトゥイとZaloで繋がることに成功したのである。
すでに時間は午前1時を過ぎていた。日本とベトナムの時差は2時間。ベトナムは23時になっていた。
「もう1時30分だけど、寝ないと仕事大変だよ」
「私は学生だから、まだ大丈夫だよ」
私は学生である旨をトゥイに告げた。
それから他愛のない会話をしたのだけれど、トゥイがLINEのプロフィール画像を送ってきた。
私はその時、もしやと思って口走った。
「LINEのQRコードの画像も送れる?」
するとトゥイからLINEのQRコードのスクリーンショットの画像が送られてきたのである。
そして私とトゥイはLINEでも繋がることに成功した。
以降、私とトゥイはZaloで話すことはなくなり、LINEメインで話すようになった。
日本の男性とベトナムの女性が、それぞれ生まれ育った場所や環境が違うのにLINEで繋がっている。
日本とベトナム、異なる文化と環境に育った私たちが、LINEを通じてリアルタイムで繋がることができる。
この瞬間、物理的な距離が無限の可能性に変わり、私たちの心が互いに近づく感覚を実感していた。
メッセージをLINEで一瞬で送ることができる。
この日の私は、国境を越え、凄い時代になったんだなと改めて思った。




