〜メタルパンチのクマたろうとの出会ってしまった〜
すぐにカイトはデパートの三階に向かった。
三階はゲームセンターだから、隠れやすい。
ゲームセンターにはカイトたちと後もう一人しかいなかった。
その人物とは、ゲームセンターのパンチングマシーンで遊んでいる大男だった。
その人物は、パンチングマシーンを一撃で破壊し、下の台の金属の部分にもパンチし、金属を曲げていたぐらいの強い力の持ち主である。
そして、その人物は海賊であった。名前はメタルパンチのくまタロウである。体が全身、銀で覆われていて、歯も銀で覆われている。
それをカイトはまるで、
「銀歯のようだ」
と思った。
メタルパンチのクマたろうはカイトが思った「銀歯のようだ」という言葉を感じ取った。なぜなら、メタルパンチのクマたろうは、人が思った事を感じ取れるのだ。その言葉を言ったのにムカつき、メタルパンチのクマたろうは
「俺の歯が銀歯だと!どの面下げて言ってんだ!」
と叫んだ。
カイトが
「ごめんなさい」
と謝っても
メタルパンチのクマたろうは
「許さん!」
と言った。
カイトが
「どうしたら許してくれる?」
と聞くと、
メタルパンチのクマたろうは
「殴り合いで俺に勝ったら許してやるよ!」
と言ってきた。
カイトは仕方なく、メタルパンチのクマたろうと殴り合いで勝負をすることにした。
カイトは
「全身金属でできている相手に勝てるはずがない」
と思いながらも勝負を開始した。
「今回はすき焼き太一の時みたいにはならないでいよう」
とも思った。
勝負が始まる前に薫たちから声援を受けた。
「頑張れ〜〜今度は負けないで!」
カイトは声援を受けたのは嬉しかったが、「今度は負けないで」と言われ、一回負けているのを思い出し何か少し嫌な気分にもなってしまった。
しかし、自分のせいで勝負をしなければいけない羽目になってしまったのも事実なので、勝負は一生懸命に頑張ろうと思った。
そして、勝負が始まった。
カイトは最初にメタルパンチのクマたろうにジャブとストレートをお見舞いした。しかし、メタルパンチのクマたろうには傷ひとつなかった。
その後、メタルパンチのクマたろうがカイトにジャブとストレートをお見舞いした。カイトは、その二発の攻撃だけでろっ骨が三本折れ、瀕死のような状態になった。
カイトはしんどいながらもある言葉を発した。それは、
「銀歯って言ってごめんなさい。」
という言葉だ。
それに対して、メタルパンチのクマたろうはこの言葉を残した。
「俺は、殴り合いがしたかっただけだ。銀歯って言ったのは微塵も気にしてねえよ」
それにカイトが
「ありがとうございます。許してくれて。」
それに、メタルパンチのクマたろうが
「いいよ」
と返事をした。
カイトは
「ありがとうございます」
ともう一回言い、その場を去った。
【お願い】
「面白かった」
「続きが気になる」
「更新がんばれ!」
と思って下さったら、広告下の【☆☆☆☆☆】から評価をお願いいたします。
評価というより応援感覚で☆を★に変えていただければ幸いです。