前編
俺の名前は望月朧。どこにでもいる高校二年生。
趣味は読書とゲーム。
最近の悩みは、幼馴染がなにかと五月蝿いってことくらいかな。
そんな俺にも、人生の転機が訪れる。
ーーーキキィィィィィイイイ!!
居眠り運転の大型トラックに撥ねられて、俺は死んだ。
かと思ったら、俺は子供の姿で、異世界に転生していた。
スキルとか魔法のある世界。
5歳になれば、持っているスキルがわかる。
そのスキル鑑定の儀式の影響で、俺は前世の記憶を取り戻した。
基本は一人一つのスキルだが、たまに二つとか三つとか、複数のスキルを持ってる奴も生まれるらしい。
そんな俺の得たスキルは、『スキル創造』
自分はもちろん、他人にもスキルを与えられるスキルだ。
大当たりも大当たり。
俺の鑑定をした鑑定士は卒倒して、両親は泣き崩れてたね。
そんな俺も10年、異世界での暮らしに慣れて、15歳になる。
15歳になれば、学校にも通えるし、仕事を見つけることもできる。
俺はスキル創造の力で『無限魔力』『万能適性』『状態異常無効』など、思いつく色々なスキルを手に入れた。
このスキルは本当に無限の可能性があった。
だから、この世界での俺の住む国の最大の学校、『サラザンド学園』への入学は簡単だった。
「新入生代表、アベル!」
アベルは俺の名前。
スキル創造のチート性能があれば、学園の主席なんて簡単にとれる。
「「「きゃ〜〜〜!」」」
黄色い声援をあげるのは、俺の女友達3人。
それぞれ違う属性の魔法を使える魔法使いで、よく遊んだ仲だ。
「ふ、ふん!まぁ当然よね!」
そう言ってそっぽを向くのは、幼馴染のセーラ。
赤い髪の気の強い女の子だ。
『剣聖』と『賢者』の二つのスキルを持ち、剣も魔法も一流の自慢の幼馴染だ。
良い仲間にも恵まれて、凄く楽しい人生だ!
けど、面倒ごとはごめんだね。
◇◆◇
『プレイヤーシステム』
主人公ならではの能力が発芽する。
方向性は当人の素質。
持てばたちまち、世界の中心となれる。
『マジックシステム』
魔法という超次元的現象を行使できる。
魔力という第六感的エネルギーを使用する。
『スキルシステム』
特定の技能をパッケージ化する。
『ランクシステム』
パッケージ化されたものを格付けする。