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紳士クンの、割と不本意な日々Ⅲ  作者: 椎家 友妻
第一話 紳士クンと令奈チャン
8/110

1 今日もしっかり女の子

 ちゅんちゅん、ちゅんちゅん。

 晴れ渡る空の下、窓の外で雀が朝の調べを奏でている。

 当物語の主人公である(けだ)(かき)紳士(しんし)クンは、自分の部屋の姿見の前で、

自身が通う国立エシオニア学園の女子の制服(、、、、、)に着替えていた。

さっきも記したが、紳士クンはその名の通り、

生物学的にも精神的にも間違いなく男なのだが、

エシオニア学園の生徒会長である(すご)木令(くきれい)の気まぐれで自己中心的な陰謀により、

女の子としてエシオニア学園の女子部に通う事になってしまった。

元々容姿も顔も姉の撫子(なでしこ)と瓜二つで、

周囲から男女(おとこおんな)と馬鹿にされ続けてきた紳士クンは、

エシオニア学園の男子部に入学し、

見た目も中身も立派なジェントルメンに生まれ変わろうと堅く決心していた。

が、その決意は令の個人的な陰謀により、はかなく散ってしまった。

しかし今更退学する訳にもいかない状況になってしまっている紳士クンは、

不本意ながらも女の子としてエシオニア学園の女子部に通っているのだ。

 紳士クンがこの学園に入学してから一カ月半。

幸いなのか不幸なのか、紳士クンが実は男の子だとバレる事はなく、

紳士クンは着実に、今の学園生活に馴染んでいた。

 「これでよし、と」

 制服に着替え終えた紳士クンは、姿見に映る自分の姿を確かめて頷いた。



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