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紳士クンの、割と不本意な日々Ⅲ  作者: 椎家 友妻
第四話 紳士クンと二人の占い師 後編
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4 やっと本題

「ええと、このクラスに、

(あな)田野(たの)水落(みら)()さんという人が居ると聞いて来たんですけど、

まだ教室にいらっしゃいますか?」

 「孔田野、水落衣さん?そんな方、このクラスに居たかしら?」

 尚が小首を傾げてそう言うと、真子は呆れた顔で口を開いた。

 「居るでしょうが。

あんたは興味のない人の顔や名前はとんと(、、、)覚えようとしないんだから。

まああの子は元々目立たないし、誰とも仲良くなろうとしないから仕方ないけど」

 「僕、その人に会いに来たんです。

もしまだ教室に居れば、呼んでいただけるとありがたいんですけど」

 紳士クンは遠慮がちにそう言ったが、真子は首を横に振ってこう返す。

 「残念ながらもう教室には居ないわ。いつも逃げるように帰るのよ。

でももしかすると、図書館に居るかもしれないわ。

あの子休み時間の時はいつも本を読んでるし、昼休みにもよく通っているみたいだから」

 「そ、そうですか、ありがとうございます」

 静香へのお誘いを必ず伝えて欲しいと言う尚と、

それを苦虫をかみつぶしたような顔で眺める真子にお礼を言い、

紳士クンは図書室へと向かった。

 (うう、また新しく頼みごとを引き受けちゃった。

どうして僕ってこういう役回りなんだろう?)

 それは紳士クンがそういう星の元に生まれているからである。

 頑張れ紳士クン!

負けるな紳士クン!



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