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紳士クンの、割と不本意な日々Ⅲ  作者: 椎家 友妻
第二話 紳士クンと令太クン
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12 男らしさは令太が上?

 「れ、令太クンは、このお店によく来るの?」

 中年紳士が注文を聞いて個室を出て行くと、紳士クンは遠慮がちに令太に尋ねた。

すると令太はテーブルに肩肘をつき、ため息交じりに答える。

 「よく来る訳じゃねぇけど、昔は家族で飯食う時はこの店が多かったな。

テーブルマナーやら食事の作法やら、逐一叩きこまれたよ」

 「そ、そうなんだ・・・・・・」

 今までこんな高級なお店にも、

テーブルマナーやら作法にも全く縁のなかった紳士クンは、

令太との育ちの違いをシミジミと感じた。

 (やっぱり令太クンも、令お姉様と同じで育ちが違うんだなぁ)

 そう思うと、何の取り柄もない一般庶民の自分が令太と二人でこんな所に居る事が、

ひどく場違いに感じて何だかみじめな気持になってきた。

しかも令太は学園ではあんなぶっきらぼうな態度だが、

二人で居る時はさりげなく優しくて男らしい。

それに比べて自分はこんなヒラヒラのワンピースなんか着て、

男らしさなんてミジンコの涙ほどもない・・・・・・。

 紳士クンの気持ちはアリ地獄に飲み込まれるようにどんどん沈んでいく。



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