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19 突然のメール
そう自分に言い聞かせていると、
撫子のベッドに置かれた携帯の着信音が鳴り、撫子はそれを手に取った。
それはメールだったらしく、撫子はなれた手つきでボタンを操作し、
そのメールの内容を確認する。
そしてとたんに顔をしかめた。
その露骨な表情の変化を見てとった紳士クンは、おずおずと撫子に尋ねる。
「ど、どうしたの?メール、誰からだったの?」
それに対して撫子はポツリと一言。
「令、お姉様からよ・・・・・・」
「うっ・・・・・・」
その一言に言葉をつまらせる紳士クン。
令は紳士クンと令太を今の状況に陥れ、それを楽しんでいる張本人。
そして明日紳士クンと令太が一緒に出かける事もかぎつけたのであろう。
そう思った紳士クンは、少し震える声で撫子に問いかける。
「それで、メールには何て書いてあったの?」
すると撫子はその内容を読み上げる事はせず、
携帯の画面を紳士クンの目の前に突き出す。
紳士クンは目をこらしてそのメールを読みとった。
そこにはこう書かれていた。




