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カーテン・オープン 〜ヤキモチ?〜

俺の名前は、「奈津木 翔太」


突然だが今、俺には彼女が居る。


告白して両思いだと知った時は、メチャクチャ嬉しかった。


俺達は同じ部活のメンバーでテニス部に入っている。


はっきり言って俺は、その彼女に一目ぼれだった。


一目見て可愛いと思った。


それまで女子に興味がなかった俺は、かなりの慌てようだった。


話しかけられてもまともに話せないしケンカ売ってばっかだし。


いわゆる「好きな女子に意地悪しちゃうタイプ」?


って…俺は、小学生か!


こんな俺があいつと付き合ってるなんて今でも若干夢見心地。


あいつモテるし。


強気なのにたまに可愛いし。


彼女の名前は「   智夏」


これは、あせらせられっぱなしな俺と彼女の話。




―――――――――――――――――――――――――




「翔太っ!!」


智夏がスカートをひるがえして俺の元にやってくる。


朝の登校時間。


俺達は、毎朝公園の前で待ち合わせをしている。


だいたい時間より早く来る俺と遅れてくる智夏。


あいつが時間どうりにくるのは、週に一回程度だ。


「遅いぞっ!!」


「ごめんごめん」


智夏が息を切らしながら謝る。


そんな姿もなんとなく愛くるしい。


「それじゃ、行こっか!」


俺達は、歩き出した。


…手も繋がずに。


実の所、智夏は滅多に手を繋がせてくれない。


「恥ずかしいでしょ!!」


毎回この言葉で交わされる。


ちょっと試に繋いで見るか?


隣でなにやら話していた智夏の手をとる。


「ちょ、ちょっと翔太っ!!」


顔をカーッと赤くさせて手を離す。


はっきり言って…へこむ。


彼女に手を振り払われる彼氏なんて聞いたことねぇーよ!!


俺としては、メチャクチャ繋ぎたいのに。


毎日の登下校、俺はこんな深刻な問題に直面している。




―――――――――――――――――――――――――




でも、俺には最近もっと深刻な悩みがある。


それは…


「御蔵!!」


夏に転校してきたこのクラスダントツの爽やかイケメン「東岸 大河」だ。


こいつが俺の人生最大の(今の所は)悩み。


はっきりいってこの二人。


メチャクチャお似合い。


そのせいでため息は尽きないし若干智夏との会話も少ない。


ちなみに大河は、俺達が付き合ってることも知ってる。


そして極めつけは、智夏自信が大河に好かれている事に気づいてないこと。


まるっきり友達気分。


でも、友達からカップルって事も結構ありえるだろ?


だから怖い。


まぁ、もうさすがに慣れたからある程度の話題じゃ動じないんだけど。


「どしたの?大河?」


「今日一緒に学食行かねぇ?」


…前言撤回。


今の言葉、すげー顔が引きつりました。


というよりこの話題には!!


だって毎日、俺達は二人で学食言ってるんだぞ!?


最近では、唯一の学校での二人っきりの時間なんだぞ!?


「そっか!まだ大河は、学食言ったことないんだっけ?」


そっかじゃねーよ!!


「そーなんだっ。だから今日だけでも一緒に行ってくれねぇ?」


マジで行くのかよっ?


俺の心中は穏やかじゃない。


智夏がちょっと迷った仕草を見せる。


そして次の一言で俺は、固まった。


「ん〜…、それじゃぁ今日だけだよ?」


「よっしゃっ!!」


思考停止。現在フリーズ状態。


………………っっふざけんなぁぁぁぁぁぁぁあああ!!


声には、何とか出さなかった物の俺が次の時間の授業を一人サボったのは言うまでもない。



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