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9話 サラ 武器防具屋から情報収集


 ちょっと……

 気になる!


 なに? そのなんか嫌そうな顔は?


 領主とスーカさんどっちに引っかかっての嫌な顔なの?

 教えてよ。

 いいじゃんいいじゃん。


 あ。領主の館全体?


 ん? 館?


 ……領主も含めて?



 え?

 ……もしかして……悪い人なの領主?


 おおお……この即座の否定っぷり。

 領主はいい人そうよね。


 ?


 館?


 ん~~??


 ……


 いや、大丈夫だって。

 私こう見えても強いし! 安心して教えてくれていいよ?


 え? そういう事じゃない?

 どういう事?


 なんで黙るの?


 ……領主の館って悪い感じなの?


 あ、違うの。


 え?

 ……いいけど……ある意味悪いって……何?


 なんではぐらかすの?

 教えてよ。


 教えてくれるまで居座っちゃうぞ!


 ……嘘だけど。



 お兄ちゃん権力で良さげな防具もってちゃうぞ!?


 ……嘘だけど。



 ………えええ。

 『構わんよ持って行っても』とか言われても……嘘なのに。


 え~ん。教えてくれてもいいじゃないの~。なんで隠すのよ~。


 はぁ。


 ……でも『持って行ってもいいよ』なんて言われると、つい掘り出し物無いか見ちゃうよね~♪


 …


 ……


 ………


 ねぇ武器防具屋さん。

 なんでここの武器屋は木刀が多いの?


 練習用?


 そうなんだ。練習用なんだ。


 でも変わってるよねこの木刀。

 柄が握りやすいのか握り難いのかわからない様なボコボコした形してるんだもん。

 しかも柄なのにツルツルでよく滑りそうだし。


 紐でも巻いて自分好みにするのかな?


 細いのから太いの、それに形もいっぱいあるし。



 ……へ~。

 領主の館専用なんだ。


 柄の作りにも、これだけ拘りあるなんて強い人多そうね。うん。

 こん棒みたいに使えそうな物とか、すりこ木みたいなやつとか……どれも細かな細工が入っているし……


 ……でもなんで真剣の方じゃなくて練習用の木刀にここまで拘るのかしら?


 でもまぁ武器に拘りがあるのはいい事よね。

 私もこの短刀に見合うようになる為に努力したもん!



 …………だからその目やめてよ。


 悪寒が止まらなくなるのよその目。

 『値打もの見つけた』みたいな目をされると昔の事も思い出すし……もう本当に蹴るよ?


 ……でも思い出すと本当に私って運が良かったなぁ。


 お兄ちゃんが助けてくれて。


 助けてくれなかったら、もう死んでたかもしれないしなぁ……


 ……あぁ。

 お兄ちゃん。


 やっぱり好き!

 あ~! 会いたくなってくる~。


 でも我慢っ!


 いい女になって、超好かれてやるんだからっ!

 そうよ! お兄ちゃんも会えないからこそ私の事を思ってるかもしれないし!

 うん! 私頑張る! お兄ちゃん!



 じゃあとりあえず領主の館だけ教えてよ。

 私こそっと行ってみてくるし、スーカさんも探さなきゃだし。


 え?

 なんで?


 過激な練習中で会えない?


 いや……練習中なら普通会えるでしょ?

 いいから早く場所を教えてよ。



 ……なんでそんな溜息つくの?

 本当によくわかんないや。


 あらお客さん来たみたい。


 へー。配達人さんなんだ。

 どうぞどうぞ対応してくださいな。


 あ。武器防具屋さん奥に行った。


 ………


 ねぇねぇ配達人さん。配達人さん。

 ちょっとこっち来て。


 領主の館ってさ、あっちのアレ?


 あ。違う。

 こっちのあそこのアレなんだ。


 うんっ! ありがとー!


 じゃ! 武器防具屋さんに宜しく言っといて~。

 私ちょっと行ってきまーす!


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