第92話 クリスマス・フィードバック・ブディズム その3
「あの、掲示板にこれ貼らせて貰っていいですか?」
誰に訊けばいいか分からなかったので、取り敢えず職員室まで行って担任の定村先生に話してみた。
「クリスマス・フィードバック・ブディズム?」
わたしが頑張ってPCでデザインしたチラシをちらっと見た後で、定村先生はわたしの顔を不思議そうに見る。
『”クリスマス・フィードバック・ブディズム”
日時:12/24 15:00~
場所:文芸館 イベントスペース
☆ほーわ(法話) 上代もより
☆ミニライブ 4Live
☆懇談会 お菓子食べ放題、ソフトドリンク飲み放題(ただし、食べ尽したらそこで終了です)
<参加費> 小学生 100円、中学生300円、高校生500円、大人1,000円、お年寄り無料
どーぞ、老若男女の皆さん、聖夜に仏法を語らいましょう 』
「クリスマス・フィードバック・ブディズム・・・・クリスマスの仏教帰還?って何?」
「いえ・・・言葉そのものは、わたしの好きな曲のタイトルをもじっただけで、意味は深く考えてません」
「これって、仏教のイベントってことなのかな?」
「ええ」
「”クリスマス”ってずばっと言っちゃってるけどねえ」
「あの、そうでもしないとそもそも人が来てくれないと思うので。クリスマスパーティー風の仏法夜話、みたいな」
「これ、上代さんが考えたの?」
「まあ、一応そうです。お師匠が仏教も負けずに何かイベントをやれって言うもんですから・・・」
「うーん・・・・」
「どう、ですかね」
「おもしろい・・・」
一存でこっそりと掲示板に貼ってもらえることになった。
それで、定村先生もイベントに来てくれることになった。




