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もよりがシュジョーを救う法  作者: @naka-motoo
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第52話 ジャンル分けに関する考察 その8

 午後。みんな引いちゃうかなと思ったけれども、予想に反して1年2組のクラス展示は大盛況だった。

 もしかしたらお寺の娘っていう立場で得をしていることがたくさんあるのかもしれない。場合によっては”あいつおかしいんじゃないの?”と思われるような言動でも、家がお寺だということで妙な説得力があり、異端視されずに済んでいるのかもしれない。

「ええと、ジョーダイさん?」

 おっ?他校の学生服を着た男子だ。

「はい。上代です。えっと?」

「僕、横山高校の境っていいます。1年生です」

「あ、横山高校ですか。ようこそいらっしゃいました」

「午前のプレゼン、とても興味深かったです。実は僕、科学部なんですよ」

「あ、そうなんですか。ごめんなさい」

「え、なんで謝るんですか?僕は励まされた気分なのに」

「え?」

 てっきり科学を否定されたことで議論でも挑まれるのかと思った。どうも違うらしい。

「僕の研究テーマは横山連峰と地震の関係です。横山連峰があるお蔭でこの県は地震とか台風の影響を受けないって言われてますね」

「ええ」

「まあ、台風については風よけとか空気の温度差とか。地震が少ないのは連峰の下に固い地盤があるからというのが常識的な地震学者の説になってますけど。ジョーダイさん、横山連峰が信仰の対象とされてきたことや色んな伝説が残っていることは知ってますよね?」

「はい。まあ、職業柄」

 境くんがくすっと笑ってくれた。

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