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もよりがシュジョーを救う法  作者: @naka-motoo
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第49話 ジャンル分けに関する考察 その5

・・・・と、こういう話だったのに。

 当日プレゼンの直前で牧田さんはわたしに振って来たわけなのだ。

「どう?上代さん。やれる?」

 お?”やってくれないかな?”からいきなり”やれる?”に変わったぞ。ま、いっか。

「牧田さんさえよければやるよ」

「そう」

 牧田さん、全く納得してない顔だよ。


「もよちゃん、大丈夫?準備もなくいきなりなんて」

「ちづちゃん、心配ないよ。何とかなるさ」

 実際、わたしはまったく心配していない。提案した時に口が勝手に動いたんだから、発表の時も自動口述のように喋れるだろう。


「では、1年2組の発表をお願いします」

 呼び出しを受けてわたしはステージに1人ぼっちで歩み出す。

 ノートPCを置いた台の前に立ってエンターキーをタン、と叩く。

 プロジェクターの光がスクリーンを青く照らす。

”お、ジョーダイさんだ” っていう男子先輩方の声。

”ああ、お寺の子だね” っていう女子先輩方の声がする。

”あの生意気な1年生ね” とか、”うわっ、もよりだ” とか色々聞こえてくるけれども、全部右から左に抜けていく。

 ありがたいことにエンターキーを押した瞬間から自動口述モードに切り替わっている。

「皆さんは"SF"という言葉をご存知ですよね?」

 ここで区切ってぐるっと会場を見渡す。

 相手の反応を見ながら話すというプレゼンの基本も、わたしではなくわたし以外の”どなたか”の意識によって自然とできている。


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