表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もよりがシュジョーを救う法  作者: @naka-motoo
33/307

第33話 わたしを見て その5

 佐古田くんが更に加速する。

 この身長でピッチ走法なのに、一歩の水平移動距離がものすごい。

 三段跳びのホップ・ステップみたい。更に例えるとリニアモーターカーみたいだ。

 腕がしっかりと後方に振られ、肩甲骨がぐりぐり動いてる。

 骨盤もブレてない。

 きれい・・・・ううん、”美しい”フォームだ。勉強になる。

 ならば。わたしもギアを上げねばなるまい。足をよりリラックスさせる。腕を2割増し後ろに引き、骨盤を前に傾ける。これだけでいい。後は足が勝手に動いてくれる。

 1500mを”持久走”なんて体育用語でいうけれど、とんでもない。こんな距離、”持久”してたらあっと言う間に終わっちゃう。

 最初から仕掛ける。ただし、力を使うのではなく、骨格を使う。

 筋肉ではなく、骨の動きで走るのだ。そうすれば筋力はぎぎっと骨を動かすためではなく、前方への加速を更に加速させることだけに専念できる。筋肉へ回す酸素も僅かで済み、息が上がらない。よく見て欲しい。マラソンの一流ランナーは誰もハアハア、ふっふっ、なんていう呼吸をしていない。人によっては走ってる時も鼻呼吸だけだ。

 もし筋力と酸素を注ぎ込むとしたら、ラストスパートで相手の戦意を喪失させ、絶望させる時だろう。

 ああ、こんなことを一瞬の間に考えられるのも走っている時だけだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ