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9話


 「ふわぁ・・・」


 あ~、起きた、まだ少し眠いような気もするけど、起きた方がいいかな、時計をみると時刻は6時半、結構いい時間だな。


二人はまだ寝ていたので先に朝食を作ることにしよう。

和食と洋食どっちがいいかな・・・、まぁ日替わりで作ればいいし、今日は洋食にしよう。


 手早く着替えを済ませると朝食を作りにキッチンへ、冷蔵庫から卵とベーコンを出し、食パンをトースターにかける。

フライパンに油を引き、中火で暖める、十分に温まったらベーコンを乗せる、肉の焼ける音と油のはじける音がキッチンに広がる、人それぞれ好みはあるだろうけど僕としてはベーコンはカリカリになるまで焼きたい派だ。

ベーコンはカリカリアツアツが一番おいしいと思う、塩と胡椒で味をつけながらベーコンを焼いていく、う~ん、良い匂い、十分に焼けたら卵を落として少しだけ水を入れ蓋をする、こうすることで蒸気により早く白身が固まるので黄身がトロっとしたおいしいベーコンエッグができるのだ。


 あとはほおって置けば完成なので二人を起こしに行く


 「二人とも、おはよう、朝ごはん出来てるよ」

「ふみゅ・・・おはようごじゃいましゅ、にーさま」

「む~、おはよう」


 二人をリビングに座らせたところでトースターが鳴る、ちょうど良かったかな、食器を並べてベーコンエッグとトーストを盛り付けていく、飲み物は麦茶、夏は麦茶がおいしいよね。


 「はい、じゃあいただきます!」

「いただきましゅ」

「うむ、いただきます」


 美夜のほうはまだまだ眠そうだな、呂律がしっかりしてない、美雪のほうはしっかり目が覚めたみたいだ、ご機嫌で卵を頬張っている・・・、たまご・・・好きなのかな。


 「二人とも、おいしい?」

「おいしいれしゅ、にーさま」

「うむ、うまいの!」


 良かった良かった、今日はこれといってやらなければいけないことは無いし、ゆっくりできるかな?


 「よし、ごちそうさまでした!」

「ごちそうさまでした」

「うむ、馳走であった」

「食器は流しに入れておいてね、洗っておいちゃうから」


 ゆっくり出来るといってもまずは家事を終らせないとな、さっさとおわらせてゆっくりしよう。




 洗い物を終えたら次は洗濯・・・と思ったのだが、洗濯機は既に回っていた、はて、どっちかがやってくれたのかな?


 「にーさま!お洗濯しておきました!」

「美夜だったか、ありがとね」

よしよしと撫でてあげるとニッコリしてくっついてくる、愛いヤツよ


 今日の美夜は黒のワンピース(魔女宅の主人公の着てるのを可愛くしたようなの)だ、うーん可愛い。


 「おまえさまー!」

「美雪?なにかあった?」

「暇なのだ!なにか面白いものでもないのか?」


う~ん、急に言われてもな、なんかあったかな・・・


 「あ、そうだ」


 昨日のモールでいろいろと暇になるかと思って買っておいたものがあったな、適当になんか持って来よう




 「はいこれ」

「なんじゃこれは」

「美夜も一緒にやろうか」

「はい、にーさま」



 持ってきたのはシルクハットの老人がロゴになっている某すごろくゲームである。

ルールについて説明すると早速やってみることに、


「じゃあ美夜からサイコロ振っていこう」

「はい、にーさま」


サイコロの目が指したマスは・・・


「えー、なになに?・・・・・・」






 

 ゲームも終盤にさしかかろうかという局面、トップを走っているのは美雪、僕と美夜は僅差での2位争いという構図になっていた。


 美雪は通り4つを自分の店で埋めており、なおかつ店への投資で宿泊費を吊り上げることで、僕と美夜からお金を巻き上げていた、僕と美夜は通り2つづつを自分の店にしており、互いにどちらが先に美雪の餌食になるかを競っているような状態であった。


 「ふふふ!このままではわしの一人勝ちじゃの!あははー!」


 美雪のサイコロが指したのはチャンスのマス、大抵は引いた人が有利になるようなカードが入っているのだが、引いたカードをみた美雪の顔が一転、


「ん?なになに?」


 美雪のカードに書かれていたのは、『店一軒につき300$支払う』、美雪は通り4つ分、つまり16軒の店×300$、つまり4800$を支払わなければならなくなっていた・・・


 ちなみに、美雪は手に入れたうちほとんどのお金を店への投資に充てており、現金は町を一周するのに必要な程度しか持っていなかった、結果、美雪は高い金をかけて育てたかなりの店を手放さねばならなくなり、一気に最下位へ転落、売った店を買い戻すことも出来ず、そのまま転げ落ちるように破産。


 結局最終的に1位となったのは、売り出された店をいち早く買い取ることの出来た美夜だった・・・


「あ!あれさえなければ勝てていたのに!」


 



 半ベソをかきながら叫ぶ美雪の声は、それはもう悲壮感に溢れていたのだった・・・・・・




モノ〇リー、みなさんはやったことありました?

作者としては、アレほどまでに人の心の闇を垣間見れるゲームはそうはないとおもいます。

面白いんですけどねwww

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