7話
とりあえず朝御飯はレトルトのパスタ(トマトソースのやつ)になった
朝食の準備をしている間は片腕で少女を抱っこしながらあれこれしたので正直左腕はパンパンだ、
久しく運動なんてしていなかったのだから急な肉体労働は流石に堪える、
当時は結構鍛えていたとは思っていたが、想像より衰えていた自分の筋力に少し反省、
まぁどうせこれからは暇が増えるのだろうし、久々に鍛えるのもいいかもしれない
リビングのテーブルに朝食を置いて声をかけると少女はおとなしく離れてくれた(隣にピッタリとくっついて座っているが)
「おいしい?」
「うん、ずびっ、おいしい」
相変わらず目は赤かったが泣き止んではくれたようだ、少し安心
それにしても蛇神(様付けはやめることにした)にしても少女にしても名前がないというのは酷く呼びづらいな、う~ん、どうしよ
「蛇神さん、ひとつ相談なんですが」
「な、なんじゃ!?ご飯くれる気になったのかの!?」
食い意地張ってんなぁ~!やっぱ思ったより俗物だなコイツ
「いやそうではなくてですね、二人に関してなんですが、名前がないというのはどうにも呼びづらいのですが、どうしようかと思いまして」
「 む? 確かにそうだの、ふむ、いっそのことおまえさまのほうで名づけてくれたほうが面倒が無くて済むのじゃが」
「あ~、そういうものですか」
う~ん、自分のネーミングセンスってイマイチ自信ないんだよなぁ、まぁ今時のキラキラネームとかじゃなければいいだろ、 シンデレラちゃん(80)☆ミ とかは流石に痛すぎるもんなぁ
「じゃあ蛇神さんはそうでいいとして…君も僕がつけたほうがいいかな?」
「ん、にーさまの名前がいい」
「うん、わかった、じゃあ僕のほうで考えるね」
どうしようか、蛇神のほうは・・・蛇・・・はなんかおかしいよね、白・・・雪?
安直だけどまぁ文句言われたら変えればいいか。
少女のほうは・・・、仮にも妹?なのだから兄妹っぽい感じがいいのかな?
う~ん、黒猫って言ってたし、黒を連想させる感じがいいのかな?
幸い僕の名前も黒っぽいからね、う~ん、黒・・・暗い・・・夜?
「じゃあ蛇神さんから、美雪っていうのはどうでしょうか?」
「む?わしはおまえさまの付ける名なら何でも良いぞ?」
え?美がどっからきたかって?知らんよ、響きだ響き
「にーさま?」
「あぁ、忘れてないよ、君の名前は今日から美夜だ。」
え?美がどっから来たかって?見た目です、美夜は美少女なのだー。
あと響きがミヤにすると猫の鳴き声っぽいな、というのもあったり
美雪と扱いが違うのは当然です。
うーん、気になってた名前も決まったし、あとは・・・買い物かな?
「あ~、じゃあ今日は美夜の服とか入用になったので買い物に行ってきます」
美夜の服は恐らく今来ている黒Tと黒ハーフパンツだけではないだろうかと思われるので今後のためにもいろいろ買っておきたい。
「にーさま」
美夜が袖を握り締めてくる、わかってる
「美夜も一緒に行こうね」
「うん」
「わ!わし!わしは!?」
「え?美雪はお留守番でしょ」
「な!なんでじゃ!朝御飯もそうだがちと扱いが酷くはないかの!?」
「いやだって人から見えない空間に向かって話しかけるとか不審者だし、見えたら今度は大騒ぎだよ」
当たり前である
「じ!じゃあ人前に出れるような姿なら連れて行ってくれるのだな!?」
「え?まぁそういう風になれるんならいいけ・・・ど・・・・・・」
言い終わるかどうかというぐらいには既に、美雪の姿は人型になっていた、
髪は白っぽような銀っぽいような不思議な色で腰までかかるようなストレートヘア
身長はおそらく165cmくらい?なのではないだろうか、僕より少し低めだね
スタイルはまぁ悪くは無い、というかどちらかといえば良いほうであろう、
真に悔しいことこの上ないが、仮にも神であるということか・・・
まぁ容姿についてはこのくらいにして・・・
感想
「最初っからそうしてくれませんかね」
コイツ・・・蛇の姿にどれだけ困らされたと思ってるんだ、人型になれるなら最初になっとけよ・・・
いやまぁ人だと思ってたら首にガブっ!ってヤられるのもどうかとは思うが、
まぁ美雪が人化できるということが分かっただけでも収獲としよう
「あ~、じゃあ買い物行きますか・・・」
「うん!」
「楽しみじゃの!」
う~む、どうやら僕の日常は思っていたより賑やかなものになりそうだ・・・
買い物の準備をしながら考えていたのは、
未だ見ぬ将来への不安か・・・、それともこれから先の未来への希望か・・・
答えを示すように、その日の空は透き通るような青さに包まれていたのだった・・・
まだ完結しないからね!
まるで打ち切りみたいな書き方をしてしまいましたがまだまだ続きます、完結は当分先かな?
まぁこれからはようやく日常パートが書けると思います_(:3」∠)_