弱者のランチェスター戦略のまとめ
ここら辺で『弱者のランチェスター戦略のまとめ』というか、基本に戻りたいと思います。
というか、ちゃんと説明してなかったので、少し原点に戻ります。
元々、ランチェスター戦略とは、戦争において勝つための研究によって編み出された戦略です。
ネットで調べてもらえばすぐに出てくると思いますが、例えば、1対1の戦いの場合は、武器とか戦力が同じくらいなら、両軍の損害は同じぐらいになります。
軍の戦闘力=武器性能×兵員数、こういう感じらしいです。
ですが、戦力差が1:3ぐらいで戦った場合、両軍の損害は1:9ぐらいに開いてしまいます。兵員数の二乗に比例してします。
軍の戦闘力=武器性能×(兵員数)×(兵員数)
このことから、相手より兵員数、戦力が多い『強者の戦略』、戦力が少ない『弱者の戦略』では、真反対の対応が必要になります。
このランチェスター戦略は、その後、企業戦略に応用され、ソフトバンクやアマゾン、グーグル、ファイスブックなどがITに特化して、株の時価総額を上げていって、株式交換でITのみならず、リアルの企業も買収、物流を抑えるなどして、世界企業にのし上がっていく原動力にもなっています。
『強者』=プロ作家や『小説になろう』の人気作家とした場合、『弱者』=売れないプロ作家や『小説になろう』の新人作家という風になります。
『小説になろう』の才能のある人気作家は『強者の戦略』を採用して、とにかく王道でいけばいいだけで、アクセスも多いし、ただ、自分の小説を更新していけばいいだけです。
戦略などいらないというか、自分の実力を発揮するだけで大丈夫です。
しかし、『小説になろう』をはじめて、どうもアクセスも増えないし、作品を読んでもらえないと思うならば、『弱者の戦略』を採用するのがいいでしょう。
今や世界企業であるソフトバンク、アマゾン、グーグル、ファイスブックに共通する『弱者のランチェスター戦略』とはなにかというと、自分の少ない資源(人、モノ、金、時間)をなるべくライバルがいない、ニッチな分野に集中して、そこで『1位』になることでした。
勝ちやすいところで勝つという単純な戦略で、お金をかけず、人件費もかけず、プログラムでの自動化やブログ、ツイッターの活用とか、そういうものでした。
ソフトバンクの場合、最初はただのパソコンソフトを卸売りしてた会社でした。それが『ヤフー』という当時、全く注目されていなかった検索エンジン(日本では。アメリカではされてたかな?)の会社の日本での権利を買って大成功しました。
その後、ITバブルがはじけた低迷期に、株価も下落してが、ソフトバンクは有利子負債の多さでつぶれると言われていました。が、その頃、ヤフーBBなどのブロードバンドの通信サービスをはじめて、その後、通信電話会社を次々と買収していきました。
そして、また、ipodなどはヒットしてたとはいえ、アップル社のiphoneと呼ばれる未知の端末を採用し、スマホという全く新しい分野を作りました。
ヤフーなどの検索エンジン、ブロードバンド、スマホなど、当時は誰も注目してなかったニッチな分野に、ソフトバンクはその資金などの経営資源を集中していって、いつもつぶれると言われながら、成功を収めてきました。
逆にいうと、ソニー、エニックス&スクエア、ニンテンドー、ドコモなどのかつての『強者』が、アップル、ガンホー、ソフトバンクに負け続けた歴史だったのですが、『強者の戦略』とは、時代を変えるような『弱者のイノベーション』を真似する、買収などで取り込んで傘下におさめるだけで良かったりします。グーグルもソフトバンクもそういう戦略使っていますね。
時代の流れを読み、スマホやiphoneを取り込んで『強者の戦略』を使った『au』は偉かったけど、『ソニー』、『ドコモ』はそもそも、かつて『弱者のイノベーター』だったため、自分の戦略を変更できなくて、対応が遅れ、機会損失が増えました。
このグローバルな時代では、業界で生き残れるのは、3社ぐらいと言われていますが、業界1位と2位の利益率の差は3~10倍とかに広がってしまいます。
それゆえ、ニッチな分野でもいいので、1位になるのが重要と言われています。
次回は『小説になろう』での実践方法とか、『商品3分に売り7分』と言われる『弱者のランチェスター戦略』の具体的方法に入っていきます。
「マトリックス」とか変なエッセイが二位になってしまうと困るというか、この戦略ノートの方がまともなこと書いてるんですが、アルファポリスのエッセイジャンルの傾向が、どちらかというと「異常な人」のエッセイになってしまったのはあの方のせいに違いない。
あんたも便乗してるだろ!という指摘には申し訳ないですと言うしかない(泣)
2018/3/26