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続:桶狭間の戦い

超展開を出してみました

なんだこれ?


パックの中には知っているハズレカードとともに見たこともないカード二枚が入っていた。




『希望光帝』

『暴鮫闇龍』



なんだこれは...。



その時、いつものようにチャレンジャーが襲い掛かってきた...。




凌牙「フッ」


血と闇に染まった俺の剣が対戦相手を斜めに真っ二つにした。



真っ二つなんてこの体でなければできない芸当だ。


凌牙「終わりか...。」


バーチャル空間を解除すると俺は歩き出した。


対戦相手が真っ二つになったまま救急車に運ばれていくのを横目で見ながら...。



ついさっきは三人まとめて襲ってきた奴らを全員剣でたたっ斬ってやった。


殺すことには何の罪悪感も感じない。


俺は黒き人食い鮫...。


殺すために戦い、殺すために刃を向ける。



凌牙「ザコめ。」


ヒールの音を鳴らしながら立ち去った。




*********


俺は久しぶりにカズヤを誘って街を歩くことにした。


女の視点から見ると...やっぱイケメンだよな。


憎らしいくらい。



試しに...そっと腕に手を...。


カズヤ「止めろよ気持ち悪い。」


凌牙「い、いいじゃねぇか!


女になったんだ。


それっぽくやらせろ!」


カズヤ「それっぽく?」


カズヤがニヤッと笑った。


しまった!




カズヤ「じゃあ...今日はお前を女にしてやるよ。」



*********


凌牙「はぁ....来てしまった...」


俺はシャワーを浴びた。


ここラブホ。


凌牙「どうしよう...」


とりあえず妹の服は着た。



カズヤ「じゃあ次は俺が入って来るな!」


カズヤはシャワーに入りに行った。



ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!




頭の回路がパニクって顔が赤くなる。


凌牙「とりあえず、深呼吸だ。


深呼吸....スーッ!


ゲフッ!ゲフッ!」



テンパるな俺。


落ち着け凌牙、COOLになるんだ。


畜生!女の自分が言うことを聞かない!



そうこうしている間にカズヤが出て来てしまった。


カズヤ「脱がないと邪魔だよ?」


凌牙「うるせぇ。」


カズヤが隣に座ってきた。


凌牙「フ...フン!」


俺がそっぽを向くとカズヤが顔をこちらに向けた。


カズヤ「これは初めてだね...」


カズヤの顔が近づい―




と...カズヤのこめかみを銃弾が通過した。


穴から脳汁と血が飛び散る。




次に飛んできた銃弾を剣で切り裂いた。




くそっ!!!遠くから狙撃されている!



反対の窓から飛び出すとリストバンドに仕込んだワイヤーを放ち下の電柱近くに着地した。


凌牙「軍人の友人に鍛えられた技をナメるなよ!」


続いて飛んできた銃弾を鋼鉄の手袋を装着して受け流した。


凌牙「みみっちいことしてないで出てこい!!!」



ここでバーチャル空間に移動する。


バーチャル空間はこの世界とは違うパラレルワールド。


どこに飛ばされるかは分からないがその地形で戦うことになる。





場所は...歴史の教科書にあった桶狭間か。






そして...現れたのは。


下乳を見せた風変わりな改造軍服を着た水色ウェーブヘアーの少女だった。





??「久しぶりね、織田信長...。」


凌牙「....誰?」


少女が派手にずっこけた。


??「わ...忘れたとは言わせませんわよ!!!」


凌牙「知らん、誰だ?」


??「忘れたというのならもう一度言ってもいいですわよ?」


凌牙「要らん、どうせお前はここで果てる。


そういう運命だ。」


俺は背中に挿した剣を抜いた。





俺は長剣二刀流という戦闘スタイルを持つ。


ただでさえ重い長剣を二本操れる奴はほとんどいないだろう。


??「珍しい武器をお持ちね?


ですが勝つのは私ですわ。」


少女は背中から弓『リカーブボウ』を構えた。


矢を持っていないということは矢はエネルギー弾なのだろう。


??「覚悟はよろしくて?」


凌牙「いつまで余裕こいて戦えるかな!!!!」


俺は一気に距離を詰めると剣を振り下ろした。


鋼でできた弓でかろうじて止めた少女がエネルギーの矢を番えたので後退する。



ここで剣にカードをセットする。


能力は『フェイク・ビジョン』。


剣の幻影を作り、対象物に投擲することで威力を相殺できる効果がある。



??「喰らいなさい!!!」


矢が放たれた瞬間に投擲し、威力を相殺した。


エネルギーは威力を失い消滅する。




爆風からエネルギーの威力を粗く計算すると一気に距離を詰める。


??「きゃっ!?」


剣の怒涛の連撃が弓の耐久力を根こそぎ持っていく。


刺突の構えに変えると一気に雨を降らせる。



フェンシングと中華武道を応用したもので、変化したこの体だからこそ雨のような連撃ができる技だ。



耐久力を失い、弓が壊れる。


凌牙「遅いんだよ!!!」


刺突の一撃が少女の心臓に穴を開け―



凌牙「溶けた!?」


少女...いや、少女の形をした幻影は霧とともに消滅した。


??「誰が遅いと言いまして!!!」


少女が放った矢が俺を襲った...。




*********



俺は地べたに倒れていた。


全身を走る痛みが吐き気を催した。


だが...何故か体を刺し貫かれた感触はない。


なぜだ...?




??「ぶざまねぇ!!」


少女が弓を鞭に変形させている。



畜生...このまま俺は死ぬってのか!?






凌牙!






凌牙!!





凌牙「く...!?」


目を開けるとそこには妹がいた。


妹「凌牙、何負けてるの!」


凌牙「俺は...もうダメらしい。」


妹は...俺の手を握っていた。



妹「服は念入りに見た?」


凌牙「!?」



どういうことだよ!


妹!消えるなよ!!





*********


気がつくと少女はかなり近くまで歩いて来ていた。



凌牙「服...?」


俺は服を改めて見て気がついた。






妹は俺に思い出として服を遺品にしたんじゃない!!!


....この服自体がカードを操るユニットなんだ!!!!




ホルダーは...胸か。




どの道このままなら負ける。


ならせめて...反撃してから消えてやる!



胸のホルダーに、新たなカード。


『希望光帝』をセットした。



直後、小悪魔な服が輝き出した。



??「ま!眩しい!!!」


あれ...痛みが引いていく...。


服が解除され、新たに黒ずんだ鎧が全身を覆う。


鮫の剣に加えて新たに同じ大きさの剣が反対の腰に、背中には巨大な剣が生えてきた。



凌牙「よく分からんが!」


強くなったってことか...。


もったいないが、今はそんなこと言ってる暇はない!



『希望光帝』をセットしてから、直感で少女の偽りがあばけた。



正面のは偽物だ!





地べたに落ちていた剣の残骸を掴むと投擲した。


凌牙「お前の幻影は!」


感じた気配目掛けて突進した。


凌牙「バレバレなんだよ!!!」



二本の長剣に加え、鎧に備え付けられていた機械の両腕が巨剣を抜き、一気に気配に向けて振り下ろす!!!




間もなく、少女の断末魔が響き渡った...。





*********



少女は無傷だった。




しかし俺がなったのと同じく体が痺れているらしく抵抗できなくなっていた。


俺は装甲を解除した...が。


凌牙「このカードは...消えないのか!?」



こいつはいいカードを手に入れた。



少女に歩み寄ると首筋に剣を突き立てた。


少女「そんな...この『海道一の弓取り』と言われた私が...」


海道一の弓取り?...まさかと思いつつ俺は少女に尋ねた。


凌牙「名前は?」


??「まだ思い出してくれませんの?


『海道一の弓取り』と名高い『今川義元』ですわ。」


凌牙「これから死にゆく者に名乗るのも難だが、俺の名前は『復讐の牙』の『織田凌牙』だ。」


義元「??????????」


今川義元と名乗った少女がパニックを起こした。


義元「ご病気なのですね?


だから訳の分からないこと」


凌牙「お前、フルボッコにされてまだそんなことほざけるのか?」


俺は義元が納得するように俺の素性といきさつを話した。


義元「人違い...でしたのね」


義元は俯いた。







*********


義元「はむっ、もぐもぐ」


凌牙「どうしてこうなった...」



結局、俺は義元を殺さなかった。


理由は簡単...ダレたからだ。



義元「なかなか美味しいご飯ですわね。


及第ですわ。」


凌牙「それは茨城県産のコシヒカリだ。」


義元「茨城県?コシヒカリ?」


凌牙「茨城県は水戸の国。


コシヒカリは米の名前だ。」


義元「水戸って荒れ地と聞いておりましたがいい米を作れるじゃありませんか。」


凌牙「フッ...」




ちなみにカズヤは即死した。


いつも無情の殺人を繰り返してきた俺にとって数少ない友人の死は辛かった。


後で葬式にでないとな...。




義元「決めましたわ!」


突然義元は俺に向かって正座した。


義元「貴女様にいただいた命、貴女に仕えることで奉仕させていただきますわ。」


凌牙「口だけは上から目線だな!」


義元「私...はぐれてしまったのです。」









どうやら義元は身一つでこの世界に飛んできて弓を相手から奪い、なんとか生きてきたのだが空腹に悩まされていたらしい。



凌牙「仕方ねぇな...」


俺は義元を家来(?)にすることにした...。

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