不死鳥の剣帝
利休「便利ですねぇ...」
利休は浄水装置を眺めていた。
この船には長旅に対応するため、屎尿などをマクロレベルまで分解して綺麗な水にできる装置がある。
それ以外は謎の技術で堆肥に代わり、船内の農場で肥料に使われる。
とれた野菜が俺たちの口に入るというもの。
水洗いするし気にしないほうがいいかもな...。
利休「でも肉(タンパク質)がとれませんね?」
凌牙「それは違うどこかで摂取するしかないな。」
リヴィエール「それなら心配いりません。」
吉継をくすぐり悪戯していたリヴィエールが言う。
リヴィエール「浄水装置を少しいじらせていただきました。
浄水装置の近くにフードフィッシュを飼育させてもらっています。」
義元「フードフィッシュ?」
リヴィエール「繁殖力が強く栄養満点の魚です。
バミューダ王国ではこれを主食にしていたんですよ?」
と言って水槽を見せた。
みんな「きゃあああああああああああああああああ(うわああああああああああああああああ)!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
その外見はとても形容しがたいグロテスクな魚(?)だった。
凌牙「食えねぇよ!!!」
翔子「それは無理...」
リヴィエール「栄養満点なのに...」
リヴィエールは残念そうに水槽に黒幕を垂らした。
*********
リビングルームに入ると...サリエリ先生が熱心に作曲をしていた。
サリエリ「凌牙。
見て、新作よ!」
サリエリ先生は次々と新しい作品を見せた。
早速、病院メンバーで歌ってみると...。
上出来だった。
リヴィエール「ありがとうございます!」
吉継「(よい曲ですね!)」
*********
翔子「凌牙、見て!」
俺たちは火星にやって来たらしい。
火星に入るなりいきなり宇宙船に囲まれた。
凌牙「ハハハハハハ...これは無理だね。」
宇宙船「ここは政府の管理している土地だ。
向こうの駐車場に止めなさい!」
はいはい分かりましたよってええええええええ!!!!!!
大発見。
火星には火星人がいる。
*********
駐車場と呼ばれた所に船を置くと俺たちは外に出た。
そこには地球となんの変わりもない美しい都市があった。
凌牙「驚いたな...。」
義元「宇宙にこんなに美しい都市があったなんて...」
適当なホテルに予約する(なんと$が宇宙通貨になっているらしい!)と全財産を$に両替するとみんなで遊ぶことにした。
お金は有り余るほどあるので少しくらい...と思っていたらみんな保存食を大量に買い、宇宙船に詰めていた。
謙虚だねぇ君たち...。
俺は翔子にリボンをプレゼントした。
凌牙「いつもありがとう。」
翔子「ありがとう!!!
私、大切にする!」
翔子は嬉しそうに頭にリボンをつけた。
あいつらはサリエリ先生がいるから大丈夫だろ。
俺と翔子は街のショッピングモールを片っ端から見て回った。
そして俺たちはとあるクラブハウスに入った。
係員に仮登録(名前だけでいいらしい)すると、いい雰囲気の中でワインを飲んだ。
楽しくおしゃべりしていると突然照明が消えた。
支配人「皆様、お待たせしました。
この店の最大の目玉!
歌姫『古霊 真由美』!!!」
拍手の中、ステージに立ったのは...さっきまでカクテルを作っていた女性だった。
凄く綺麗だった...。
一言で表現するとしら...『銀河』のような美しさだった。
美しい茶色のロングヘアーが客の注目を集めていた...。
翔子「綺麗....」
真由美は流れる音楽に合わせ、まるで世界を包み込むような声で歌った。
凌牙「(神とは...彼女に相応しいな...)」
歌を終えると一礼して再びバーテンの仕事に戻った。
*********
結局閉店まで一杯のワインをチビチビと飲んで楽しく談笑した俺たちは店を出た。
しばらく店の近くで喋っていると...近くで口論が聞こえた。
凌牙「先に船に戻ってくれ。」
俺は声のする方.....裏路地へ向かうと、さっきの真由美が男と口論していた。
真由美「しつこいわね!
あなたとは付き合わないと何度言ったら分かるのよ!」
男「一目見てあんたを好きになったんだ!
俺と結婚してくれ!」
真由美「そんな言葉、他の何人もの男に言われたわ。
もう聞き飽きた!
私、帰るから!」
男の手を払うと彼女は歩き出した。
男がナイフを取り出したと気づかずに...。
凌牙「やめろ!!!」
俺は咄嗟にサイコガンをナイフを持った手に撃った。
男「ぎゃあああああああああ!!!!」
男が泣きわめきながらのたうちまわる。
俺に気づく前にサイコガンを義手に隠して男を片手で持ち上げた。
凌牙「ナイフで脅すってのは気に入らんな。」
男「ひ...ひいいいぃっ!!!!!」
凌牙「おっと、騒ぐなよ。
騒ぎになったら困るのはあんただ。」
真由美「貴女は...さっき店で飲んでいた......」
凌牙「んな事言ってる場合じゃないだろ。
ほらみろ。」
恐らく男の仲間と思われるヤバい連中がやって来た。
凌牙「チッ。」
俺は男の頭を剣で切り裂くと真由美を守るように立った。
凌牙「下がってな。」
俺はサイコガンを抜き、もう片方の手で剣を抜いた。
*********
剣で弾を弾き返し、サイコガンを放つ。
凌牙「まだやるか!!!!!!!!」
俺の威嚇に男たちは逃げ出した...。
凌牙「チッ...これで終わり―」
振り返ると俺は絶句した。
凌牙「真由美...さん?」
真由美は披弾して死んでいた...。
凌牙「脈が...ない...」
俺は崩れ落ちた。
凌牙「そんな...俺は...女一人救えないってのか...。」
俺は真由美に背を向けると歩き出した...。
???「フフフ....」
*********
俺は船に戻ると翔子の前で泣いた。
凌牙「すまない...俺...真由美を守れなかった...」
翔子「え?彼女なら今私が貸したお風呂に入ってるけど?」
え?
俺は慌てて風呂場に向かうと...。
真由美「イヤーン♪
そういう趣味なのね~♪」
なんと無傷の真由美が風呂場で身体を洗っていた。
*********
凌牙「なんで生きてるんだよ...」
真由美「生きてたらダメなの?」
真由美は裸でソファーに座るとミルクを飲んだ。
翔子「どういうことなんですか?
真由美さん?」
事情を知った翔子が真由美に尋ねると...彼女は笑顔で
真由美「信じる?」
と尋ねた。
翔子「?」
真由美「私が死んだのは今から8000年前。」
凌牙「...は?」
真由美「原因は自殺。
執拗なストーカーや痴漢にたえられずに紫陽花の葉を大量摂取したのが原因よ。」
紫陽花の葉には毒がある。
つまり毒で死んだのだ。
真由美「でも私は死ななかった。
いえ......
一度死んでから蘇ったというのが真実かしら。」
真由美はミルクを啜った。
翔子「そんな事って...」
真由美「実はね...私が自殺するために用意した毒薬の数は18に及んだの。
何用意したか忘れたけど、それらを調合した結果.....『死者の書』に帰る輪廻の薬が出来上がった訳。
その効果を引き出してくれたのが紫陽花。」
凌牙「紫陽花...」
真由美「おかげで私の身体はいくら傷ついても無限に再生するようになった訳。」
真由美はミルクを飲み干すとビンを戻した後、服を着るとそのままソファーで爆睡してしまった...。
厄介な奴を拾ったらしいな...俺たち...。




