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セクハラ。そしてスタート

お久しぶりです。またちょくちょく挙げていこうと思うので、よろしくお願いします。

クライは白服の生徒達が戦意を喪失したのを確認してから制服のブレザーを先程の粗雑な物言いからは想像できない程に優しく包むようにカナタ体に羽織らせる。

 

「レ……レイ…………ジア君……? 何で……低脳な私達を助けてくれたの? 昨日、もう関わることは無いって…………」

 

「……そんなことより、俺様は気になっていることがある」


『おいっ! 変なことを言わないでくれよ! 今僕とカナタは気まずい状況なんだから』

 

 …………だが、まぁ……今の僕よりかは幾分かマシな返答はできるだろう。


 僕は、今以上に返事を返せない事に感謝したことは無いかも知れない。


 もし、直接カナタに聞かれたならば、僕は気の利いたことなんて言えないから。

 

 だが、今、僕の体はクライが乗っ取って使っている。

 

 そして、僕は一つ確信した。

 

 あんなにも僕のために動いてくれたクライだ。きっと、カナタにも気の利いた返答をしてくれる筈だ!


 カチッ!

 

 そして、また何のスイッチが切り替わったような音が気がした。

 

 その瞬間、感覚的に今、クライがどんな表情でカナタに語りかけているかを知って僕は思い出した。こいつがどんな奴なのかを。


 異常なまでに吊りあがった口元。

 まどろむ様に蕩け、カナタの平たい胸の一点を見つめる目元。

 それはまさに変態の顔だった。


「とりあえず、お前の胸のサイズは、例えるならどれくらいの大きさなんだ?」


『何ストレートにセクハラしてるんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっっ!!』 


 見ろよっ! カナちゃんの困り果てた顔! めちゃくちゃ困惑してるじゃないかっ! 

 

 カナタ! こんな変態の事なんて気にしないでいいからっ!!

 

「え!? ……え~と…………A寄りの……B……です……」


 言うんかいっ!! 


 素直すぎだよカナタ!! 

 だが……そうか……Bカップか……カナタの活発なイメージにピッタシで……なんか……可愛い……じゃなくてっ! もういいだろう! クライももういいから、早くその場から離れてくれ!


「おい、俺様は例えるならどれくらいの大きさなのだと聞いたんだ。もう一度言う。例えるお前の胸はどれくらいの大きさなのだ?」 


 躊躇無しか!! 平常運転すぎだろうが!! 


 それ以上は勘弁してやれよ! お前、本当に人の顔見て話してるのか!? まだ首は動かせないから視界は変わらないけど、カナタの顔が沸騰しそうなくらいに真っ赤なことくらいはわかるぞ!! 

 

 カナタ! もういいから。今すぐ僕もろともこのド変態を殴って逃げてっ!!


「め……………………目玉焼き…………くらいの……膨らみ……です……」


 だから、答えなくていいってば!! 


「おぉ、なるほど! それはわかりやすいな!」


 納得するなよっ! 失礼極まりないわ! 


 カナタ程では無いけれども、こんなことを僕が口走ってることに嫌悪感すら感じる! 

 

 僕の体よ! とっとと動けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっっ!!

 

「うっ……やっと出れたのに、もう、お……わり…………。かはぁぁぁぁぁ!!」


 僕はまるで意識がそのまま海面から這い出たようにしながら、体の自由を得たことを確認する。


 腕。手。指。首。口。IQまで全て確認して、僕はやっと安心した。ようやく自由だっ!


「レイジア……君?」


「うわぁぁぁぁぁ!?」


 そうだった! さっきクライが言ったセクハラ発言は、全て僕が言ったことになってるんだった……! あいつ、後で覚えてろよ……。

「ゴホンッ! ゴホンッ! ……カナタさん、先程の失礼な発言、許されることではありませんが、どうかお許しください」

 

僕は深々と頭を下げてカナタに謝罪する。すると、カナタはブレザーを押さえていない方の手を慌しく振り否定する。


「ううん! 全然気にして! ……ませんよ。その……あのままされるがままだったら、私、どうなってたことか…………。私の方こそ、迷惑かけて……ごめんなさい」


「カナタさんは被害者なんですから謝ることなんてありませんよ。それよりも……傷ついてる女の子に対して、あんな風にっ! セクハラ行為を行うような奴はっ! 滅んでしまって正解ですっ!」

 

 後半部分をわざと強調し、クライに対して遠回りの皮肉を言うが、腰の剣にいる筈のクライはうんともすんとも言わないでいた。

 

 こいつっ……! 絶対に後で後悔させてやるからな!  

 

 僕がクライに対して報復を誓っていると、カナタは不思議そうに僕を眺めてから、頬を赤く染めて話を戻す。


「でも、私……本当の本当に気にしてないから……。それに、私…………レイ……ジア君になら…………知ってもらっても良いって、思ったから…………」

 

「カナタさん…………。あの……!」


 僕はつい「もう一度会おう」と言う言葉を寸での所で呑み込み、黙ってそのまま踵を返して校門とは逆の来た道を戻った。

 

  * * * * * *

 

 そのまま学校をサボった僕は、昨日カナタとデートに来たガレアス中央通りにある中央公園に来ていた。


 交通量が多い中央通りにあるにも関わらず落ち着いた雰囲気のある公園で、植えられた木々や立ち並ぶベンチ、そして公園の真ん中にある大きい噴水がここに訪れる人々に平穏を与えている。


 ――普段ならば。

 

「ぶぼぼぼぼぼぼぼぼっっっ!? ちょ! まっ、待ってって! 悪かったから一旦とめ……ぶぼぼぼぼぼぼっぼぼぼぼっぼぼぼぼぼっっっ!!」


「……………………」


 僕はグラナドラをその噴水に漬けて拷問機具のように扱っていた。

 

 それによりグラナドラにいるクライはろくに喋れず、剣の癖にまるで本当に溺れているように苦しんでいた。

 

 僕は拷問の方法として、少し漬けたら五分間様子を見る、という方法で先程のようにクライが僕の体を乗っ取る方法を聞きだそうとしていた。

 

「……………………」


「黙ってないでどうするんだい? これ以上の不毛な争いは僕としてはしたくないんだが……どうしてもと言うなら、僕も最後の手段に出るよ」


『…………どうするつもりだ……?』

 

 僕は迷うことなく断言する。

 

「簡単だよ。今すぐに噴水の噴射口に君を突っ込むだけさ」

 

『分かっっっった!! 話す話す話す話させて頂きますから、それだけは勘弁してくれ!! 冷たいのはイヤだぁぁぁぁぁっっ!!』


「まったく、ようやく話してくれる気になったのか」


 ちなみに五分で一セットだから、十二回目の一時間後でクライは折れた。


「で、どうやって僕の体を乗っ取ったの?」


 僕が改めて聞きなおすと、クライは渋々と言った様子で話を始める。 

 

『…………あくまで俺様の考えだ、そこに疑いを持つならもう俺様は知らないからな……まさか、『魔王』と呼ばれた俺様がこんなクソガキに服従する事になるとは…………』


「早く言わないと、今度こそ本当に噴射口に突っ込むよ」


『だぁぁぁ、もう!! 感情だよ、感情! 俺様はお前の感情をトリガーに外に出れるんだよ!』


 クライの言葉に僕は思わず首を傾げる。


「感情がトリガー? それってどういう意味?」


『お前、あのカナタって女が投げ飛ばされた時になんか音が聞こえなかったか?』

 

 クライにそう言われれば、確かにあの時何かのスイッチが切り替わる様な音が聞こえたが、あれがトリガー?

 

「……確かに何かカチッって音がした気がしたけどそれが何か関係が?」

 

『そうか、お前にも聞こえたか……まずこれを話す前に少し情報を整理しよう。俺様は常にグラナドラの中にある黒い部屋の中で外の様子を見ている』


 クライの言葉に相槌を打ちながらも、僕は腰に差したグラナドラの鞘を優しく撫でる。

 

「この剣の中に部屋があるなんて想像できないのだけど、そこはどんなところなの?」

 

『壁も床も全部が黒い正方形の特徴の部屋だな。ただ、まぁ、異常な物もあるがな』

 

「……? 異常なもの?」


『あぁ。バカでかいスイッチが一つある』


「はぁ? なんだそれ?」


『本当だ。お前の怒りが達した時、そのスイッチが急に切り替わって、気付いたらお前の体を乗っ取ってたって訳だ』

 

 クライが嘘を言っている風には感じないが、どうしても信じられない。本当にそんなことがあるのか? だが、僕しか聞こえなかったと思われる音が、もし、クライの言っているスイッチが切り替わった時の音なら辻褄が合うのも確かだ。

 

「……その話が本当だとして、僕は普段、何かに怒らなければ君が表に出てくることは無いってことだね?」


『まぁ基本的にはそうだが、他にも方法は……いや、やっぱやめだ』

 

 不自然に言葉を濁したクライに対して、僕はグラナドラを水面の上にそっと晒す。


『わぁぁぁっ!! 違うって! 隠した訳じゃねぇよ! ただ絶対に無理だと思ったから言わなかっただけだ! だから、今すぐ噴水から俺様を遠ざけろ! 水怖い怖い怖い怖い怖い怖いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっっっ!!』

 

 僕がクライを水面から引き上げると『ふぅ~~~』と息を吐くようにクライが安堵する。

 

 また次こんなことがあったら、もっと長い時間水に漬けてやろう。

 

『それよりもクソガキ。お前、俺様との約束を忘れちゃあいねぇだろうな?』


「え? ……約束?」


『俺様があの女を助けたら、お前が何でも言うことを聞くってやつだ! 忘れたとは言わせねぇからな!』 


 ぐっ……しまった。

あの時は必死過ぎてとんでもないことを約束したんだった……どうしよう…………。

 

『まぁ、そう身構えるな。俺様は魔族だが悪魔じゃねぇ。お前にもメリットのある命令にしてやるからよ』

 

「僕にもメリット? 一体、それはどんなこと?」


 僕の質問を聞く前にクライは『その前に!』と力強く言い放って僕の質問を遮る。


『聞きたいことがあるんだが、お前、あのカナタって女が好きだよな?』


「へっ!? いやっ!? そ、そ、そんな訳ないだろうっ!! 何で僕が低脳集団の赤服のあんな女の子をス、ス、ス、シュキになら、なら、ならきゃいけないんだ!!」


 危ない危ない。いきなりの不意な質問に動揺したけど、これで完璧にクライを騙せたはず。


『それで隠したつもりか? 動揺しすぎだ。大体、俺様がお前の体を乗っ取った時に「僕の生きがいなんだ」って言ってたじゃねぇかよ』


 そうだった。クライは僕の心の声も聞いていたんだった。それならバレても仕方が無い。だから、決して僕の演技でバレた訳じゃない。……多分!


 『まぁ、そんなことはどうでもいいとして、お前達、恋人になりたいんだろ? なら取っておきの方法があるぞ』

 

 なっ!?

 そんな方法を今日の一瞬の出来事で見つけたのか!? 一体どんな方法なんだ!

 

「そ、それは一体……!?」


『簡単は話よ。お前がこの国の王になればいい』


「…………………………………………………はぁぁぁぁぁ」


『何だ? 俺様の完璧な方法にため息を吐く程に感動したのか?』


 呆れて物も言えないんだよ……そんなことが出来てたら、今更こんなことで悩まないよ……。


『お前は王子なんだろ? ちなみに今。お前の王位継承権は何位なんだ?』


『……………………僕は次男だけど、この国は脳力至上主義だから、兄弟で一番に脳力値が高い僕が王位継承権一位だよ』


『なら、尚更いいじゃねえか! 何故、お前はそんな地位に立っていながら、こんな所で油を売ってやがるんだ? お前、本気であの小娘を救いたいと思ってるのかよ? もし、本気で今までお前があの小娘のため、何かをお前が成したとしていたとしても、結果が伴なっていないなら、ただの怠惰に過ぎねぇな』


 僕が油を売っている……? 何もしてこなかった……? 僕の行為が全て怠惰だって……? 何も知れないで、ただ女性の尻や胸しか見てないこいつに!! 


 もううんざりだ。この際だからはっきりとこいつに言ってやる。


「…………君に何がわかる……? 君は僕の立場に立ったことがないからそんなことが言えるんだ。環境が違うんだよ、そもそも。自分が何をしても『IQ』の差と王族の力で全て解決してるように思われて、そのくせその力や地位じゃ好きな女の子を好きと堂々と公言できなくて、そんな状況で一体僕に何が出来る!? 僕だって、僕だって!? もし、カナちゃんと同じ様に低脳で地位も低くければこんなに苦しまなかったよ!! だから……僕は、怠惰なんかじゃない。こんなことが続くこの国が、世界が悪いんだ!!」


 …………言い尽くした。これ以上無いって程に言い切った。これには流石のクライも何も言い返せないはずだ。

 

『ふ~ん。で、それで終わりか?』

 

「えっ……? いや、これ以上は無いけども…………」


 予想外の反応に困る僕を放っておいて、クライは少しも息を吸えない筈の癖に「すぅ~~」と息を深く吸いこむようにする。

 

『では、クソガキ。お前の言いたいことを俺様が分かりやすく要約してやる。つまりはこうだろう。僕は悪くな~~い。周りの環境や人の目が気になるからカナちゃんと付き合えな~~い。だから、僕がカナちゃんを助けられないのは国や世界のせ~~いってことだろう? 馬鹿ばかしい。それこそお前の怠慢をひけらかしてるようなものではないか? ちょっとばかし恵まれて、才能があるからってそれ以外でできないことがあるとすぐに何かのせいにする。それこそ本当に幼子の如しではないか?』


「いや、僕は決してそんな風には言って__!」


『いや、同じだっ』


 僕の反論をクライは一言で一蹴した。

 

 そこには先程までの漂々とした感じではなく、本当に一国を治めていた王の威厳がクライにはあった。

 

『いいか、クソガキ。お前が失敗してきた原因はそこだ。自分の手ではなく、結果的に他の奴に大切な役回りを任せ、そして自分は高みの見物をするようなその温いやり方だ。だから、いざって時の動き方が分からねぇし、重要な所を部下の失敗でオジャンになるんだ。今日

のあの小娘が襲われている時だって結局は俺様任せだったし、他にも思い当たる節があるんじゃねぇか?』


「……………………………………」


 思い当たるところがない…………とは、到底言い切れなかった。


 僕の作った《脳力応用思案書》を使った計画が頓挫したのも、思案書のコピーと手配を部下に任せていた結果とも言えるからだ。だとしても、そんなので、僕が納得出来る訳がない。


『これでもまだ反論があるって顔してるな……。なら、お前はあの小娘を最速で救う方法を思いついているのか?』


「そ……それは、分からない……けど__!」


『でももけどもねえよっ! この際だ、はっきり言ってやろう! 俺様がお前から聞きたいのはたった一言だけだ!』


 はっきり言うつもりだったのは僕の筈が、また、僕の言葉を押し退けたクライが僕に詰め寄るように言葉を続ける。


『お前は本当にあの小娘を愛しているのかっ!?』


「っ…………!!」

 

『それだけは聞きたい。どうなんだ?』

 

「……………………僕とカナちゃんじゃ身分が違う。きっとそれのせいでカナちゃんを傷つけるに決まってる…………」

 

『身分とか傷つけるとかそんな話じゃないっ! お前はあの小娘をどれくらい想っているんだ?』


 僕は思わず目を伏せた。


 あまりにもクライの言葉が真っ直ぐで、真剣で。


 それは一度、カナちゃんとの夢を諦めた僕にはあまりにも輝きすぎていた。


「でも……どれほど想っていたって、僕じゃ彼女の隣には…………いれない…………いる資格がないんだ……最初から。だから、僕は諦めたんだ…………もう、後悔したくないから…………だから、僕はカナちゃんと一緒には…………」


『後悔とか資格とか、そんな話でもないっ!』


 クライは断言した。その一瞬、まるで悟りを開いたように僕の視界を通して世界そのものが広がった気がした。


『たとえ、お前が行動を起こすのに資格が無かろうが、身分が無かろうが、その先の未来はやってみるまでは誰も分からんだろうがっ!! たとえ、その結果、あの小娘が傷ついたとして、お前が後悔しても傷付ける事が出来るくらいにお前はあの女の近くに寄り添えるじゃないか! 近くにいれば、今日のように悪漢に襲われることもないし、泣き顔より笑顔の方が近くで見れるじゃないか!』

 

「でも、僕一人の力で、一体何が…………?」


『一人で駄目なら二人で肩を組んで支えあえばいい。二人でも歩けないなら三人目が背中から押してやればいい。簡単な話だろう?』


「っ…………!!」

 

 それは…………あの日、子供の頃、カナちゃんと別れた日にカナちゃんが言っていたことと同じじゃないか…………!?

 

「ふふっ…………はははははっっ!!」


『うわっ!? こわっ! 急にどうしたクソガキ? やはり、俺様の理論が完璧すぎて思考が崩壊したのか?』


「違うよ。そうじゃない」


 そうだ、あの日、そうやって約束したじゃないか。あの時の僕は呆れたけど、案外、世界って奴はカナちゃんやクライみたいに純粋で単純なのかもしれない。


 僕はクライがいるグラナドラに真っ直ぐに向き合ってから、少し目を閉じて穏やかに言う。

 

「……分かったよ。僕の負けだ」

 

『ん? と、言うと……?』


『カナタと僕。別行動とはいえ、二人で駄目だったんだ。三人目の協力を得るのも悪くないと思ったんだよ』

 

『ん? と、言うと……?』


 こいつ、もう分かってる癖に…………。本当にむかつくな。


「…………君の約束を守るよ。その代わりに、君も僕の夢の為に協力をしてくれ。……ちゃんと言ったぞ。これで満足だろ?」

 

『にししっ。了解した。じゃあ改めて、これからよろしく頼むぜ、レイジア』


「……! やっと、僕の事を名前で呼んでくれたね」


『一人前の男になろうって奴にクソガキは不名誉だからな。まぁ精々頑張んな』

 

 そう言うクライの言葉に僕は期待されてると思っていいのだろうか。

 だが今感じているこの感情はなんとか隠し通そう。

 こいつに――クライに名前を呼ばれて喜んでいるなんて気付かれたら面倒だからね。

 

『じゃあ、さっそくだがお前にはやってもらいたことがある』


 そんな事を考えていると、クライが唐突に僕に語りかけてきた。 


「あぁ、まずは何をすればいいいんだ?」

 

『そうだな。手始めに学園を乗っ取れ』

 読んでくれてありがとう!

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