コンビ誕生?
「しー!静かに!別に君を殺そうとして追いかけていた訳じゃないんだよ。」
そんな男の言葉に
「 えっ?」
と気の抜けた声を漏らしてしまう。
いやこいつは味方って訳じゃないんだ
油断する訳にはいかない。
掴まれていた腕を振り払い
「それなら何をしに来たんだよ.....」
と睨みながら言う。
「あ〜その.....コンビ組もうと思ってきたんだけど.....」
「.....コンビ?」
「そう!一人より二人の方が生き残れる確率が高いと思ってさ!どうかな?」
確かにそうだがこいつが裏切らないとも限らない。
だが武器はおろか食料すら持ってない俺にとってはとても好都合だ。
「確かにその通りだな。俺も一人より二人の方が心強い。」
「じゃあ!.....」
「だけど条件付きだ。今から言うことをのんでくれたら組んでやる。」
「え?.....」
「まず最初に武器を見せること。次に食料と武器をすべて俺に預ける事の二つだけだ。」
この位のことは当たり前だ。
なんにしろ命がかかってるからな。生半可なものでは裏切られてしまうかもしれない。
問題は相手が素直に応じてくれるかどうかだ。
「いいよ」
「そうか.....それなら今後一切俺にかかわるな..........は?」
こいつは馬鹿なのか。
「いやお前命かかってるんだぞ。即答はないと思うぞ、せめて少しぐらい悩めよ。」
「だってこういう時って信頼し合わないと前に進めないじゃん?」
まぁそうだけども!
この状況で
なんかめんどくなってきた.....
「じゃあ早速だけど君の武器って何なのさ」
「いや〜俺もまだ見てないんだよね〜。銃とか強いのがいいな〜。ほい」
俺は男からリュックを受け取り中身をそこら辺にぶちまける。
そこにあった武器は
「..........なにこれ」
そこにあったのは金属製のハンマーのようなもの。
そう、それはちょっと大きめの.....肉たたきだった。
次回は新コンビが活躍する回になりそうです。